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猫デコ  作者: 守雨


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91/315

91 対人スキル 

仕事が1個終わった。残り2個。

明日はジェラートが届く。


近所の園芸仲間の奥さんはね、私が笹刈りしている山の持ち主の許可を得て、山の木を旦那さんが切り倒して奥さんが花壇にしているんですよ。

その花壇とうちの南側の山は地続きで同じ地主なの。


その奥さんが作った(他人の土地の)花壇の広さたるや、小学校の校庭か? っていうぐらい広い。

驚愕するのはその広大な花壇に雑草が一本も生えていないこと。

カタバミもドクダミも笹も一本もですよ!

日に何時間も手入れをしているそうで、彼女にとってはそれが生きがいで(自分で言ってた)雑草が一本も生えていないことが誇りなの。(それも言ってた)


ところが我が家の南側の山は、草刈りが精いっぱいで花とか植えてない。花を植えちゃったら草刈り機使えないじゃん! 手で一本一本抜かなきゃならないじゃん!

うちの南側の山は、私が忙しくなってからは、どんどん森林化しているわけ。


その園芸仲間の奥さんがある日我が家にやって来て

「あそこさあ、お花を植えたら見ていて気分がいいでしょうに。あれじゃあ……」

と顔をしかめておっしゃるのです。どんどん森林化するのを見かねたんだろうね。


(自分ちの庭だってひーひー言いつつ管理しているのに、あの山も花壇にしろと?)


ここで八方美人をやったら私はとんでもない時間を他人の土地に使うことになる、と思って「んー」と言っただけで返事をしなかったんだけど、「雑草も雑木も全部刈り取って、花を植えたらいいでしょうに」と3回繰り返された。


 それでも黙っていたら「守雨さん、一日中家にいるんでしょう?」と。


 はい。ここ最近は一日中家にいます。

 小説を書いているんです。

 スーパーに行く以外はほとんど働いているんです、とは言えなかった。


 なんでかっていうとね、一度、親戚に「小説を書いているの」とドキドキしながら告白したら、45歳?くらいのその親戚の男性は、完璧にスルーしたんです。わかる? この気まずさ。


 あれは絶対に商業で書いていると思っていない人の顔だった。

(この人、おかしなこと言い出したな)と思ってたと思うw 

 そういう顔だったw

 本当の話だと思ったら「なんていう小説?」「ペンネームは?」って聞くよね?

 完璧にスルーだったよwww


 ましてや近所の奥さん(60代後半ぐらい?)に「ラノベ書いています」と言っても信じてもらえないと思うんだよね。


 どうやって『他人の山を花壇にする話』を断ったらいいのやら。

 同年代の別の女性(独身の一人暮らし)に相談したら「イヤですって言えばいいよ。なんであの人の趣味にあなたが合わせる必要があるのよ」と一刀両断。


 そ、そうなんだけどね。

 悪意がなく、善意で言っているから角を立てずに断りたいのよね。

 

 私、田舎暮らしにおける対人スキルが不足しています。


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