38 いびつでもいい
小説で使いたくてとある物理関係の理論をずーっと調べて読んでいるのですけど、私は『理系お手上げ村』の村民なのです。村長レベルの理解のできなさ。
何回読んでも小説で使えるところまで理解できないでいます。
そのうちどうにかなるといいのですが。
高校3年のとき、物理の先生に「お前には赤点を出せないんだよ。今回の追試もだめだったぞ。困ったなあ。このページのこの例題を問題に出すから、丸暗記してこい。それで60点は取れるだろ」と言われてもダメでした。
そのとき、私はもう推薦で進学が決まっていて、物理の単位を取れないからと言って留年させられなかったのです。
『一度決まった推薦を留年で取り消しにしてしまうと、後輩の推薦枠に悪影響を及ぼすから』と言われた記憶があります。
追試の追試もクリアできず、物理の先生を大変困らせました。
最終手段だったのでしょうね、物理の試験なのに「物理を学んで」という作文を書かされて単位を貰った過去があります。
当時は自分の激しく偏っている成績表を眺めて暗い気持ちになったものですが、今となっては笑って話せる思い出です。
「いいじゃないの。いびつな脳みそでも。それはそれで面白いし、ちゃんと働いて生きていけるよ」
そうあの頃の私に言ってやれたらいいのにと、本気で思います。




