309 この世には好みがある。ただし自分の好みが正義ではない。
ちょっと人に言えないくらいの数の漫画を読んで思うのは、「変わった設定に頼ったとしても、複数巻を買ってまで読みたいと思うのは内容次第」という当たり前の結論にたどり着いた。
相手を慕う気持ち、大切にする気持ち、相手を思って自分の気持ちを抑える場面などに胸打たれるけど、目新しい設定はそこまで引っ張ってくれない。すぐ慣れる。
どんなにいい香りでも、嗅ぎ続けてると香りがわからなくなるよ。
なんでこんなことを書いているかと言うと、エックスの広告で好きな声優さんがコミックの冒頭をショートドラマで演じていて、とても変わった設定だったから電子で買ったんだけど、途中で飽きてしまって。
やっぱり内容が肝心だなあと思ったわ。
その一方で、ピッコマさんの漫画原作コンクールに参加した方々がエックスでつぶやいてたのを見ると、読者による1話切りがめっちゃ多かったらしい。
最初に魅力で惹きつけないと、その先にごちそうがあってもそこまで読んでもらえない。内容が薄いと離脱される。
読み手の自分を顧みると確かにそうだわ。
なろうですごく残酷なことを作者に向かって言う人の気持ちはこれか! と、ふっとわかった気がする。
「自分は選別する側に立っている。たくさん読んでいる自分は見る目がある。この展開はダメだ」
わかったところで万人受けする話を毎回書けるわけもなく。
なぜなら、この世には『好み』ってものがあるからさ。
私自身、すんごく売れてる小説を読んでみようと挑戦しても、「もういいや」って途中離脱をさんざんしてきた。
もちろんそんなことをわざわざ作者の目に触れるところでは書かない。
自分の好みが合わなかったことと作品の良し悪しは別の話だから。
自分の好みが世界の中心じゃないし、他の人に対しての正義でもない。
新しい話はそれを意識して書いてみる。
①変わった設定に頼りすぎず、内容に全力。
②でも最初は興味を持ってもらえる展開で。
③自分らしさを根底に。
なあんて、言うだけなら簡単なんだわww




