230 着地点
『隠れ家』は楽しい楽しいとニヤニヤしながら書いている。
いろんなエピソードが思い浮かぶんだけど、着地点が思いつかないまま10万字まで書いてしまっていたわけよ。
今までは最初と最後だけは決めて書き始めていたのに、今回は最後を決めずに書き始めた。そのくらい楽しいエピソードをいろいろ思いついたもので。
でもそろそろどこに着地するか決めないとまずいなって、焦ってた。
「長い」と「面白い」は別じゃん?
超長編を書くのが苦手だから、一回着地しなくちゃって毎日毎日着地地点を探していたんだよね。
そんで今、突然思いついた。
思いついた場面、よしこれにしようって決めて、これからゴールの部分だけ先に書くところ。
一回着地して、休んで、それでもまだ書きたいことがあったら、続きを書けばいいし。
最初から長編を書くんだって思うと、私は○○つまんなくなる。それで「だーっ! 読むだけ時間の無駄!」って全部消したのがいくつあったことかw
いい楽しみを見つけたなって思う。
何も考えないで何の覚悟もないままに商業の世界に踏み込んじゃって、100%楽しかったはずの小説を書くことが、しんどくもあり、悔しくもあり、売り上げ悪ければ惨めだし、っていう貴重な経験もしたけど、それでもこれ以上楽しいことって、今までなかったと思う。
いつか商業の世界から離れることがあっても、どこかで何かは書いていると思う。書くのは楽しい。




