165 ライバルと敵
書くのは楽しい。
10万字、20万字と言葉を積み重ねていって、ひとつの世界を作り上げるのは、本当に楽しいです。
今、楓はだいじな分岐点なので、書いては消し書いては消ししながら次の話を考えています。
王空もだいじなところ。
昔ね、バイクブログを書いていたころ、お声がけされて女性バイクブロガーさんと2人で走ったことがあるのです。私は1人で走るのが好きだけど、せっかく声をかけてくれたんだし、って。
私は割と楽しかったんだけど、その方が後日ご自分のブログで
「やっぱり講習会に出ない人の技術はそこそこどまり」
って書いてあった。
「ガーン!」て耳の奥で音がするかと思うほど驚いた。(あ、そういう目的だったの?)って。
「どっちが上か」
相手と自分を比べて、勝ったと判断すれば相手を見下し、負ければ妬んで陰口を言う。ライバルと敵をごっちゃにしてる。
そういうのがもう、心底面倒くさい。
あまりに人付き合いを億劫がる私自身を、コミュ障と言えば簡単で分かりやすいけど、少し違う。
私のもう1つの職業は人間相手の仕事で、お客さんと長い時間会話するのは全然苦にならない。
「女性が大半の職場で、誰とでも仲良くそつなく長年勤められる人は、本当にすごいと思う」
と、親戚のお姉ちゃん(看護師長までこなしてから退職した人)に言ったら、「歯を食いしばって拳を握りながら笑顔って場合もあるよ」と言っていた。
それはそれでやっぱりすごい。
1人で書き続ける小説の仕事は、とても私の性に合っています。
孤独ではあるけれど、その何十倍も自由で楽しいです。




