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空腹のあまり夜中に起きたら、男が部屋に侵入してきました

本日2話目です

その日はルードになぜか怒られて、なおかつご飯食べられなくて、本当に最低だった。

なおかつ疲れていたので、ヘレナの部屋にも突撃できずに、私はそのまま寝てしまったのだ。


そのまま、朝までぐっすりと眠れたら良かったのだが、なぜか真夜中に

グーーーー

という大きな音とともに、おなかが減って起きてしまったのだ。


どういうことだ?

そうだ、夕食をルードのせいで食べられなかったのだ。


でも、こんな夜中に起きても食料なんて部屋にはなかった。


私もお菓子を買っておけば良かった。

でも買っていないから食べ物は全くなかった。

こんな風になるなら、昨日怒っているルードに、おなかが減ったと言ってお菓子でももらっておけば良かった。


というか、そもそも私がなぜ怒られないといけなかったんだろう?

確かに訓練指定の範囲の外に水魔術を放ったのは悪かったかもしれないけれど、どう考えてもあのままほおっておいても襲われたはずだ。


私の水魔術のおかげで敵の存在が早めに探知できたのだ。

褒められてしかるべきだろう!


それに、その時の事を思い出したら、お昼も魔物の攻撃があったからほとんど食べられなかったんだ。

昨日のお昼食事抜きだった。

それはおなかが減るはずだ。


食堂って確か6時からだ。

少し、早く行っても何かくれそうな気もする。


私は時計を見た。

だめだ、まだ、午前2時だ。


こんな時間に行っても絶対にやっていない。


私は諦めてもう一度、眠ることにしたのだ。

眠ればおなかが空いているのを忘れられるはずだ。


でも、私は全然眠れなかった。

おなかが減り過ぎて眠れないのだ。


こうなったらヘレナを起こそうか?


でも、さすがにこの時間起こしたら悪い。


「ああん、でもおなかが空いた」

私はあと4時間も耐えられそうになかった。


こうなったら、ヘレナを起こそう。

後で謝ったら許してくれるはずだ。

私は起き上がろうとした時だ。


パタパタ

廊下を歩くかすかな足音が聞こえたのだ。


やばい、寮監の見回りだろうか?

基本は消灯は23時のはずだった。

それ以降も自室にいる段にはいいが、部屋から出ていると寮監に何を言われるかわかったものではなかった。

私は静かに寮監が通り過ぎるのを待っていたのだ。


でも、何故か足音は私の部屋の前でピタリと止まったのだ。


えっ? 何だろう?


可愛いポピーとかなら男の子が夜這いに来たと言っても通用するかもしれないが、地味な私に夜這いなんてこないだろう。


でも、なら、どうしたんだろう?


私は固唾を飲んで扉を見た。


そうしたら何やら鍵穴に入れてゴチャゴチャやっている音がした。


ええええ! この部屋の扉を無理矢理開けようとしている。


さすがの私もルードからもらったお守りは外して寝ていた。

それも枕元に置いておけば良かったのだが、無くしたらいけないと思ってクローゼットの中にしまってしまったのだ。


強盗なんだろうか?


でも、私なんか何も持っていないのに。


いや、まてよ。

最近は衣服が結構増えたし、宝石類もいらないと言ったのに、大伯母様たちに少し持たされていたような気がした。


物取りなんだろうか?


私は一応寝たふりをした。


ガチャリと音がして扉がゆっくりと開いた。


入ってきたのは男みたいで、ゆっくりと私のベッドの方に歩いてきたのだ。


ええええ! 一体どうしたの?

何故私の方に来る?


私に夜這いに来たのか?

嘘でしょう!

隣のヘレナと間違えた?

十分にあり得る話だった。


でも、薄目を開けてみていると、男は手にナイフを持っていたのだ。

殺される?

私は恐怖を感じた。


もうやるしかなかった。


私はパチリと目を開けたのだ。


「えっ!」

男が驚いて私を見た。

男の顔を見たことがあるような気がしたが、もうどうでも良かった。


「ウォーター」

私は思いっきり大声で叫んでいたのだ。


男にぶち当たった大量の水はそのまま男もろとも扉にぶち当たって、そのまま男を廊下に弾き飛ばしていた。


「キャーーーーーー人殺しよ! 助けて!」

次の瞬間私は大声で悲鳴を上げたのだ。


「どうした?」

私の逆隣のコンスが飛び込んできてくれた。

「男がナイフで私を殺そうとしてくれたの」

「何だと」

「水魔術で廊下に弾き飛ばしたわ」

「わかった。すぐに探し出す」

剣を抜いて、コンスは廊下に飛び出してくれた。


ヘレナもポピーも飛んできてくれたし、寮監の先生も飛び込んできてくれた。


「クラウ、大丈夫か!」

挙げ句の果てにはルードまで寝巻きのままで飛び込んできてくれたのだ。


「「「キャー」」」

寝巻きだった私たちも慌てて悲鳴を上げた。

「あっ、ごめん」

慌てて謝って部屋を出たが、

「キャーー」

今度はほかの女生徒達に悲鳴を上げられたのだ。


「いや、ちょっと待って」

「ルードさん」

慌てたルードだが、今度は寮監に怒らていた。


結局、その日の夜は犯人は見つからなかったのだ。

私はお菓子を寮監の先生にもらってなんとか飢えをしのいだのだ。


犯人が出頭してきたのは翌朝だった。

ここまで読んでいただいてありがとうございます

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しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/



このお話の前の話

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://book1.adouzi.eu.org/n6878ix/

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