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病に倒れ
この詩から、言葉と言葉のあいだに空白を混ぜた書き方を採用しました。
詩の内容や、詩人によっては、こうした表現をすることもあります。小説とは違い、句読点を付けたり付けなかったりと──詩の文法は、かなり自由なものですね。
床に臥して 天井を見上げる
ぞっとするような空想が心にあらわれて
わたしはひとり
心細さに 涙を浮かべる
弱ったわたしを
心配そうに見守るおまえ
そっと わたしに寄り添うと
目を閉じて丸まった
静かに寝息を立てているおまえを抱きしめ
その温もりが希望に変わる
かわいい相棒のためにも
わたしは元気にならなければ
誰にも代わりのできない愛で
わたしは病の中に 愛を見いだす
暗闇の向こうで光る星みたいに
輝きあふれる 美しいもの
それを目指して 手を伸ばし
温かい気持ちに包まれる
病に負けじと
気をしっかりと持ち
光に向かって歩くのだ
この小さな 愛と共に




