前へ目次 次へ 56/200 日暮れの虫の音よ 日が暮れて 虫の音きこえぬ 秋暮れに 閑寂(かんじゃく)の庭にて 春を想う 命は眠る 命は宿る 命は満ちる 命はつづく 春を待ち 夏になれば 日が暮れて 虫の音ひびく 騒がしき庭 * * * * * あえて途中に韻を崩すような一文を入れてみました。自然がつぶやいているようなイメージかな── 秋から夏を想って書いた詩。 閑寂なんていう、ふだん使わない言葉を使用して、雰囲気を持たせてみたつもり。昔の詩人の残したものには、こうした表現の一つ一つが現在の言葉とは微妙に違うのです。