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無垢
子供に愛情を。
汚れのない赤子
汚れなく無知で
痛みも喜びも知らぬ
男か女かもわからないような
小さな顔に
笑顔や不安を張りつけて
外の世界をのぞき見る
赤子は泣く、泣きわめく
言葉を知らぬ赤子は
泣く以外に方法を知らぬ
ただただ小さな不安や不快さにも
世界の終わりのように泣く
我慢を知らぬ赤子
罪も罰も彼には重い
ああだからこそ
彼らは愛おしいのだ
無知で汚れなく
愛も、怒りも、憎しみも知らぬ
ただただ小さな不満を訴えては
この世の終わりだと泣き叫ぶのだ
忍耐など彼には早い
愛と、哀れみで、接してやるがいい




