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詩集 ~世界とわたしと、人々と~  作者: 荒野ヒロ


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無垢

子供に愛情を。

 汚れのない赤子


 汚れなく無知で


 痛みも喜びも知らぬ


 男か女かもわからないような


 小さな顔に


 笑顔や不安を張りつけて


 外の世界をのぞき見る




 赤子は泣く、泣きわめく


 言葉を知らぬ赤子は


 泣く以外に方法を知らぬ


 ただただ小さな不安や不快さにも


 世界の終わりのように泣く


 我慢を知らぬ赤子


 罪も罰も彼には重い




 ああだからこそ


 彼らは愛おしいのだ


 無知で汚れなく


 愛も、怒りも、憎しみも知らぬ


 ただただ小さな不満を訴えては


 この世の終わりだと泣き叫ぶのだ


 忍耐など彼には早い


 愛と、哀れみで、接してやるがいい

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