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失うこと
人は皆、生まれた瞬間から
失うことを宿命づけられている
何かを手に入れても
必ず失う
若さも
意思すらも
気づかぬほどゆるやかに
自分の手からこぼれ落ちていく
価値ある財産も
懐かしい思い出すらも
やがては手放さなければならないのだ
失うことを知っているはずなのに
追い求め、あきらめ悪くいつまでも
自分は不滅であるかのように
生に執着する
その生き方は
本当に人間らしい生き方だろうか?
自らの人生の幕引きに
おのれの意思を明確にし
後腐れなく
世の理に従って
こころ穏やかに
さようならを言おう
200部達成。
読んでくれた人ありがとう。
中には奇妙な詩もあったでしょう。
めを通し、なにかしら想うところがあれば幸いです。




