前へ目次 次へ 160/200 世界の片隅 巨大な雲が おおいつくす どこまでも広い空に 彼方の光を見上げて 露(つゆ)のような夢を見る この世界の片隅で 広大な大地の上に ただ独り ただ独り 土 岩 山 谷 森 池 湖 川 海 荒れた土地 緑に満ちた土地 氷ばかりの土地 ああ、地下の膨大な空洞も そこが わたしの住む場所 わたしの世界 ……ではあるけれど わたしが生きている場所は その広大な世界の ほんの一部でしかない 自然が満ちる 世界の中に その一部の片隅で ひっそりと生きていく 誰にはばかられることもなく