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老人に尋ねる
若いときにこそ、年長者から様々な話を聞いておくのがいいでしょう。
時代が変わっても、人の本質に違いはありません。
得られる体験談は貴重。
年を重ねないと わからないことがある
人によるが
何人かは 自分の人生を振り返り
「自分は恵まれていた、幸せだった」と言い
何人かは
「自分は人生の多くの時間を無駄にしてきた」と言う
人は自分の行いを
その活動を行っている時点では
それが正しいか 間違っているのか
客観的には見られないものなのだ
時間が経って 客観的に見られるようになって
はじめて正しく 己を見つめ直せる
いつまで経っても
己の過去も 未来も見通せぬ者は
己自身を見失い
頑なになって
殻に閉じこもるっているからだと 疑うべきだ
でなければ
死を前にしてなお
「自分が死ぬはずはない」などと
まるで子供の戯れ言のような言葉を
ぶつぶつと口にするまでに
ものの道理がわからなくなる




