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詩集 ~世界とわたしと、人々と~  作者: 荒野ヒロ


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心は水か火か風か

 心はなんでできている?


 頭の中の電流だとか 情報のつながりだとか


 そんな話は聞き飽きた


 心は脳の電気信号なんかなじゃない


 わたしはそう確信している


 もちろん単純な


 動物的本能しか知らない者には


 心など必要ないのだろうが




 心というやつは曖昧あいまい


 明確なものは何も示さない


 だけどそれは確かにある




 わたしの心はたまに


 風が荒れ狂い


 暴風に耐えかねるほど


 物々しい嵐にみまわれる




 わたしの心はたまに


 火炎の勢いすさまじく


 激しい烈火が巻き起こり


 あらゆるものを焼き尽くしてしまう




 わたしの心はたまに


 静かな湖面のように


 穏やかで晴朗せいろうな天候の下で


 ゆったりと伸びやかに 光を反射する




 わたしの心はたまに


 この地上のようだと思う


 ときには災害のように嵐をよこし


 またあるときには


 楽園とはいかぬまでも


 憂鬱ゆううつな影に怯えることなく


 心静かに


 あらゆる命の営みを感じるのだ




 心はまるで


 太陽と月


 光と影


 天空と地上


 それらの狭間にある


 あらゆる生命と 宿命に根ざしたもの


 そのすべてであるみたいだ




 そうした世界と わたしの心は


 ゆっくりとした意思のやりとりがあり


 それらのすべてが


 夢なのではないかとすら思うときもある


 一瞬がまるで


 途方もなく長い時間に引き延ばされたみたいに


 ゆっくりと物事が動き


 わたしの心は 世界にけてしまう




 そうしてわたしは現実に戻り


 夢とうつつを前にして


 泡沫ほうまつというものを


 はっきりと感じるのだ

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