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TS転生したから野球で無双する  作者: インスタント脳味噌汁大好き


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第46話 添い寝

「とりあえず、深刻そうじゃなくて良かったよ。今日明日と休めば、5回戦には間に合いそうだし」

「……明日の試合、出られますよ?」

「私と監督が許さないから無理だね。まあ、次の相手はどちらも2回戦の相手より弱そうだから大丈夫だよ」


久美ちゃんの部屋でリンゴをあーんして食べさせていると、優紀ちゃんがスマホを構えてパシャリと写真を撮る。優紀ちゃんのトゥイッターのアカウントは捕捉しているし、ネットには上げないようにと注意はしておこう。


「いや、1年生グループに流すだけだし大丈夫だよ」

「……んー、まあその面子なら大丈夫だけど、ネットリテラシーは守ってね?」


野球部の1年生組で構成されたSNSのグループにその写真が上げられたと思ったら、すぐに反応が返ってくる。練習はどうしたんだ。



西野:久美ちゃんは元気そうだったよー。以下、久美ちゃんにリンゴを食べさせるカノン

西野:【奏音が春谷にリンゴを食べさせる画像】

しの:リンゴ誰がむいたの?

真凡:あんたら何やってるのよ

カノン:私

ちか:羨ましいです。

西野:カノンの包丁捌きはおかしかった

カノン:リンゴの皮むきぐらいは練習すれば誰でも出来るよ

真凡:何で2人はここで会話しているのよ?

西野:なんとなく?

しの:練習戻るよ

ちか:はい。



しかしこうして写真やポスターで私の顔を見ると、男っぽい顔だなと思う。真っ黒のショートヘアだし、目はつり目だし、肌は日焼け止めをしているのに日に焼けている。ネットでの評判だと「かっこかわいい」が1番多いかな。女なのに、女受けをする顔なのだろう。


逆に久美ちゃんは髪が長くて、後ろで一本に纏めている。ポニーテールと言うより、うなじ部分で束ねているという感じだ。目が小さいのに、顔全体が整っているから可愛らしく見える。外見上は、とても美人だ。内面は、私の匂いが良い匂いだと言い切るレズっけしか無い人だけど。


「……怒ってる?」

「いや、写真を撮ってネットに上げる後輩がいたから、このぐらいは何とも思わないよ」


優紀ちゃんは、ベリーショートな髪型以外、普通の女の子かな。美人では無いけど、愛嬌はある。こうしてみると、優紀ちゃんは春頃よりか身体が太くなった。野球経験者なのに華奢だったから不安だったけど、心配はもう要らないかな。


「何か、して欲しいこととかある?」

「そうですね……添い寝をして欲しいです」

「……こういう時、容赦という言葉を久美ちゃんは知らないよね。別に良いけど」

「良いんだ!?」


久美ちゃんにリクエストを聞くと、添い寝をして欲しいとのことなのでベッドの中にお邪魔する。夏場だけど、久美ちゃんの部屋はクーラーが効いていて寒いくらいなので布団の中は丁度良かった。


……いや、それでもくっついて寝ると熱がこもる。春の合宿では布団の中に忍び込まれても大して暑くは無かったけど、今日は暑い夏日だ。体調を崩しているんだし、添い寝は逆効果になる。


暑くなって来て、そろそろ布団から出ようとした時にまた優紀ちゃんに写真を撮られる。何気に久美ちゃんが抱き着いて来ているので、脱出が出来ない。



西野:2人がラブラブ過ぎて居辛いです

西野:【奏音と春谷のベッドインツーショット】

しの:今から練習に来たら?

西野:ひたすらバッティング練習でかっ飛ばしたい

ちか:お2人はもうそういう仲なんですか?

カノン:違う

久美:そうです

カノン:起きてるじゃん!?あと否定して

真凡:いや本当に何やってるのよ

カノン:久美ちゃんが添い寝をリクエストしたから

真凡:それで了承する方もどうなの



優紀ちゃんは何気に写真を撮るのが上手い上に、暑くて半脱ぎになった私と頭だけ布団から出している久美ちゃんという構図のせいで酷い状況の写真になっている。久美ちゃんは家に着いた時よりか、かなり楽そうにしているので強引に引き剥がした。


「結構元気そうだし、明日の試合はベンチに入れそうだね」

「熱が出たというだけなので、深刻じゃないとは何度も言ってますよ」

「そうだった。

あ、体重はどのぐらい減った?」

「1.5キロほど痩せました」

「……そっか。もっと、食べられるようになりなよ。本格的に練習を始めたら、食事の方がきついし」


久美ちゃん以外の野球部員は、体力づくりのために食事量も調整をしていた。智賀ちゃんや優紀ちゃんは大食らいだし、詩野ちゃんや私は訓練済みなので問題無かったけど、真凡ちゃんは食事に苦労をしていた印象がある。


何で野球部がご飯をたくさん食べるかと言うと、大量に食べないとあっという間に痩せ細ってしまうからだ。キツイ練習というのは、それだけカロリーを消費する。


1日6食とか寮生活なら当たり前という高校も存在するけど、それだけアスリートにとってご飯を食べられるか否かは死活問題になるから仕方ない。


久美ちゃんは、多く食べられる方だけど本格的に胃に詰め込むということはまだ慣れていない感じだった。元々マネージャーという立ち位置だったので、スタートは遅れてしまっている。


明日の4回戦、久美ちゃんは戦えないけど、久美ちゃんの机の上にある対戦相手校の資料を見て絶対に勝とうと決意した。


ついでにその下に写真が何枚か埋もれていたので、見てみると私の練習姿の写真だった。……私の家のお風呂に入っている私の写真があることに関しては、見なかったことにした。

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