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三人揃えば異世界成長促進剤~チート無し・スキル無し・魔法薄味~  作者: 森たん
第二章 第三節 ストライクバード

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34話 いつも以上の日常パート

無理やりドラゴンとか出したくなってきます。

出さないですけど。


 ストライクバードの巣のスープを食した後は、ホッグのサンドイッチを食べた。

 こりゃまた香辛料がきいてて美味い。ヨドウェイをオープンしてほしいぐらいサンドイッチ美味いよ。


「じゃぁ、ストライクバードの巣はばあちゃんに預けますね」

「大丈夫じゃ、全部食ったりせんから。――ちょっとだけじゃ」

「ははは、今度みんなで飲みに来ますね」

「ピィ!」


 みんな満腹天国。


「あ~忘れるとこでした、聞きたいこと二つ目です」

「うむ」

「なんか欲しいものありますか?」

「む?」

「いや~せっかく王都行くし、何かばあちゃんにプレゼントしようって、みんなと話してたんですよ」

「ふぉっふぉ、年寄りに”ぷれぜんと”なんていらんわい」

「まぁまぁ、そういわず。卵のおかげで金はありそうなんで、へっへっへ」

「おぬし、シマーに似てきたのぉ」

「えええ~!」


 まぁ、あんなおじさんも悪くないけどな。


「まぁええわ、欲しいもののぉ。必要なもんは揃っておるからなぁ」


 たしかにばぁちゃんの家には結構な道具がそろってる。

 焼く、煮る、燻すなんでもござれ。


「調理器具とか、高級食材とか、後何があるかな~」

「ふ~む、まぁ王都なんて10年以上いっとらん。よさそうなもん適当に買ってきておくれ」

「そうですね、がんばります」


 預けていた大量のホールラビットの燻製と干し肉を受け取り、満腹で幸せな余韻を味わいつつ、ヨド家を後にした。


「さて、このあとどうしよっかな。」


 アイシャさん達のとこには夕方ぐらいに行くと言ったので、まだ時間はある。


「村の東でも歩いてみますか」


 この村は、北側にハンターチームが住んでいて、

 西側に俺たち、中心付近に村長、ヨドさんが住んでいる。


「ふふふ、東側はスラム街になっていてエッチなおねぇさんが、誘惑してくるかもしれないな」


 東側に歩き出しだ。


「まぁ、な~んも変わらないな」


 同じような家、同じような畑、同じような人達。

 遊んでる子供たちに、ピコを紹介しつつ村の端までついた。


「その時だった、目の前に黒いフードの男が現れて、た、助けてくれ勇者よ……と言った!」

「ピィ?」


 オイラ一人っ子なんでね、一人遊びは得意なのさ、やらしい意味じゃないよ。


「この道の先が王都なんだよな。」


 村の端からすぐのところに、川が流れ橋が架かっている。

 水は生活のライフラインだからなぁ。

 橋の端に座って村を見る。


 小麦がちょうど収穫時期だ。

 小麦って冬に収穫するもんだと勘違いしてたよ、アホですんません。


「そっか、王都で小麦売って金にするんだよな」


 なんか小麦をひっくり返して干してる。

 何してるんだろうな~。収穫した後に色々するんだろうな~。


「はぁ、異世界人つったって無力だよねぇ~」


 天気もいいし、お腹もいっぱい、1か月近くがむしゃらに頑張った反動か非常にアンニュイな気分だ。


「っへ、ガラでもないぜ」


 アカイは感じていた。

 異世界人だからってこの世界では大した影響力は無いことを。

 アカイは感じていた。

 与えられた魔法も三人の中で一番無力なことを。

 アカイは感じていた。

 自身の知識も能力も未熟であることを。


 先日、先生が世間話程度に話していた。


「ガキの頃、親父が言ってたんだけどさ、過去にタイムスリップしたってなんもできねぇぞって。

 『バスケでも広めるか?はははは』だってさ。

 反論したかったんだけど、確かに大したこと思いつかなかったって納得したことがある。

 この世界にきて、そんな話を思い出しちゃったよ、ははは」


 先生の親父さんはなかなか哲学的だぜ。

 二人の家族構成とか聞いてみたいけどな。その手の話はなんか、しづらいんだよな。


 まぁ、俺にはできることをやってくしかないべ~。

 普通人はつらいぜ。

 

 夕方になるまで、ピコと戯れながら物思いにふけった。


「さてと」

 土を払って家路につく。


 村人と挨拶をかわしつつ、たまに自己紹介。

 こういう、地道な活動が村での信用を得る、かもしれない。


 アイシャさん家の前に着いた。


「アイシャさーん」

「あら、お帰りかい? ちょっと待ってな!」


 玄関前でごそごそしてるアイシャさんに近づく。


「おぉ!」


 箱一杯にパンや野菜が入ってる。


「ほらよ持っていきな!」

「こ、こんなにいいんですか??」

「いいんだよ! ホールラビットのお礼だよ!」

「あれ、このパン。」

「どう? 焼き立てフワフワパンよ!」

「おおー! こんなパンがあったんですね!」


 いつもの黒パンとは違う。ロールパンに近いかな。


「メグが今日焼いたやつよ。食べてみな」

「メグさんが。ではいただきます」


 パンは懐かしい味がした。コンビニで良く買って食べたマーガリンが入ってるバターロールのようなパン。

 でも味が違う。小麦の主張が口に拡がる。

 あぁ~異世界の飯はなんでこんなに美味いんだろう。


「あはぁ~」

「ははは! 気持ち悪い子だね」

「だって美味しいんですもん」

「収穫したばかりの小麦だからね! この時期だけのぜいたくさ」

「いや~幸せですねぇ」


 食の力って偉大だわ。

 そ~いや、腹減ってると魔法出づらいんだよな。

 カロリーと魔法は関連があるかもしれないな!

 設楽ちゃんに言ったら鼻で笑われそうだけど。


「それじゃぁ、これを」


 ラビットの燻製二匹分を渡した。


「こりゃぁ、美味しそうだね!」

「僕もまだ食べてないんですけど、楽しみです」


――――


 家に帰ってロールパンを見せたら大興奮だった。

 やっぱり、パンに関しては不満があったみたい。

 バクバク食いながら、


「パンがあるなら、米が欲しいですよね~」

「米か~、王都にあるんじゃないか?」

「いや~早く行きたいですね!」

「言わないようにしてたんだけどさ、醤油、味噌とかも欲しいよな~」


 パンは美味い。ホールラビットの燻製は更に美味い。

 もっとバリエーションを広げて、グルメタウンクラークにしたい。

 

 目的は忘れてはいけない、

 でも日々のモチベーションって大事だ。


 明日から狩り頑張ろう。

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