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織田信長の行動記録  作者: 楠乃小玉
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戦略学におけるリスクヘッジに関して

リスク回避とは何か?

前に、平気で人との約束を破る人、待ち合わせの時間に遅れて平気な人には警戒すべきだと

書いた事に関して、

私の書いた文書に対して知り合いから「たかが5分、10分時間に遅れたくらい誤差の範囲内。

そんな時間なんてどうでもいい」

「ビジネスの場で、お得意様にそんな事を言ったら仕事ができない。もし、そんな事を言った事で

商談が破断になったら取り返しがつかない」

と言ってこれらた方がオフラインでいたので、

自分自身の説明不足を反省して、

もう少し詳しく解説します。

自分の不備に気づかせてくださった、知り合いの方には心より感謝いたします。


まず、私は、人との時間の待ち合わせ時間に遅れてきたり、すっぽかしたりして

何とも思わない人に対して、道徳的に「時間は守らないとダメですよ」

と言えと言っているわけではありません。

また、クライアントなどが「時間に5分遅れただけで文句言ってきた生意気な取引先があった、

あそことは絶対に今後商談しない」

と言っていたとして、それを「それは道徳的に考えて違いますよ」と言いなさいと

言っているわけではありません。


リスクヘッジとは、

小さな損失の先例を参考として今後の損失の参考にする。


たとえば、織田信長は実際に桶狭間の合戦をやる前に、村木砦の戦いで、今川軍と対戦し、

今川軍の特性を実際に体験しています。


そこで受けた損失、被害から想定して、織田軍を再編成して今川に対抗できる組織を構築したのです。

織田信長の場合、今川義元が加世者を大量に集め物量で攻めてきて相手を押しつぶす戦法を取ること、

臨時雇用の傭兵を大量に動員するという構成であることを想定し、

自分は、終身雇用、正規雇用の指揮の高い少数精鋭の部隊で対応するようにしました。

その結果、4万の大軍で進軍してきた今川軍に対して、たった2千の織田軍は、だれ一人逃げずに、

今川軍に突っ込んで行きました。

結果的に勝利したものの、織田信長は「これは運がよかったのだ」と言っていますが、

その前段階として、もし、これが正規雇用ではなく、臨時雇用の傭兵であったら、4万の兵隊が

目の前に現れた段階で、たとえ2万の兵を動員していても逃げ去っていたでしょう。

そういう風に、最終的に運に左右される事象であっても、先に小さな事象を観察し、

相手の行動を予測して後の大きなリスクを回避することこそ、リスクヘッジなのです。


ですから

「たった5分や10分相手が遅れてきたからといって、こちらの損害は軽微だから、

何も対策をとらなくてもいい、何も考えなくてもいい」

というのはその場の事しか見ていないわけです。

それは、消費税を8%に上げても日本経済は破滅しなかったじゃないか。じゃあ、

20%にあげてもいいや。

のように、場当たり的にしか状況を見ていないのです。


東京のエライ人の中には、前に起こった岡山の大洪水に関して、

「別に岡山の田舎なんて国家にとって重要なエリートがいるわけじゃなし、

たった300人死んだなんて誤差の範囲内だよ。一年で自動車事故で何人死んだと

おもってんの」と言うエリートの方もいます。

しかし、岡山のケースは最初からこの地区の堤防を放置していれば、必ず決壊して

多くの人命が失われることがわかっていながら、財務省がお金がもったいないと言って、

工事をさしとめていたのです。

つまり、殺す必要がなかった、堤さえ作っていれば救えた命なのです。

回避できた死なのです。


それは、回避不可能な突発的な自動車事故とは同列には語れません。


また、約束を度々破る人でも、

発達障害などで

「ごめん、また遅れちゃった、ごめんね、もうしわけない」

と言う人と、

「なんだと!俺様は大企業の重役だぞ!」

「俺は有名人だぞ!」

「俺様みたいな大物が時間が遅れたくらいでブツブツ言う奴とは絶対仕事はしない!

俺がお前らと仕事をしないと、お前ら困るだろう!」


と言う人の間には天と地ほどの差があるのです。


人との約束を破っても平気な人、むしろ、道徳的にそれを注意する人を

攻撃する人は、いつ、自分にその攻撃の矛先がむかってくるかわからないから、

注意しようという話です。


たった5分時間に遅れたとか、そういう量の問題を話しているのではありません。

その小さな損害から、後の社会生命まで失いかねない裏切りや損失を回避するための、予測、

想定、予防をすることがリスクヘッジなのだという事を言っています。


これは、現代日本人に一番欠落している部分です。


目の前で発生した事象を、その場の時間を切り取った場面でしか認識できない。

その事象を将来に生かすことができない。


また、過去に起こった事象に関して、それを参考にして未来を予測することができない。

そのことによって、いままで、日本人は多くの人命を犠牲にしてきました。

「100年に一度しか起こらない洪水のために堤防を作るなんて馬鹿のやることです!」

といいきって、堤防を作らず東日本大震災で殺さずに済んだ人たちを大勢殺した政権など。


また、現代の私たちは、その過去の失敗に学ばなければなりません。

そして、その学びかたというのは、色々と応用することができるのです。

その応用をしてリスクを回避する知恵をつけましょう。

最終的に家族や自分の命や全財産すら失わないために。



リスク回避とは、目の前で起こった小さな損害から将来起こる大きな損害を予測して、

そのリスクを回避すること。それには、目の前で起こったリスクを想像力で

応用する思考能力が必要となってくる。

目の前で起こったリスクがほんとうに小さい損害だったからといって、放置すれば、

将来、命すら失いかねない。

それを理解することが想像力である。

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