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清楚の皮を被った自己中メンヘラ美少女JKの冬柳さんと僕は上手く付き合って行けるのだろうか?  作者: ムラタカ


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第56話  将来の目的

僕はこれまで目的も無く、ただぼんやりと生きて来た。

そしてそれはこの先も多分変わらない。

将来の夢も無く、したい事も特に無い。

オタク趣味だって何か強い拘りがあったりする訳じゃない…。

ユー◯ューブでVTu◯erを見たりするけどガチ恋とかユニコーンとかになる事も無い、暇潰しに見てるだけでそんな熱量も無い。

アニメも漫画もそんな感じだ。


何かに強く惹かれた事も心を打たれた事もない、そんな感じに小中高と過して来た。


義務教育を終えれば親の言葉や世間体の為に身の丈にあった大学に行き、そこそこの会社に就職して結婚出来ればして、無理なら無理でまぁ良いか程度にしか考えて無かった。


こんな奴だから誰かを本気で好きになった事も無い。

美人だなーとか綺麗だなーとかエロいなーとかは思うけどそこまでだ。

それだけの理由で誰かに夢中になったりのめり込んだり必死になったりする事も無い。

がらんどうな人間。

それが僕…。


何も無かった…。

これまでは…。






「う〜…」


「どこ?何処がわからないの?」


「ここ…、」


「あぁ、そこはさっきの問題の応用よ?ここをこーして…」


「ああ…なる程」



僕は今冬柳さんの家で勉強を見てもらっている。

何故か?

理由は単純に同じ大学に行きたいからだ。

彼女は最難関、合格率がかなり低いと言われている大学を進学先に選んでいる。

なんとそこはあの久豆流詩織も在籍してる有名大学らしい。

そして久豆流グループの息がかかった大学で機械分野を選択していれば卒業後は高確率で久豆流グループへの入社が叶うと言われている。

まぁ…高確率とは言ってもあくまでも一般的な方法と比べたら…だか。

そもそもにおいて久豆流詩織の推薦もあるので可能性は他と比べてもかなり高い訳だが…コネ入社と恨むなかれ…。


そもそも僕の成績では入社どころか大学に合格する事すら空気を手で掴むレベルで現実味が無い行為なのだ。

だから僕は学園トップレベルで頭の良い冬柳さんに勉強を見て欲しいと彼女にお願いしたのだ。


彼女は面倒くさがるどころか一瞬呆気に取られた顔をしながらも真面目な顔で頷いてくれた。



「そうね、タクちゃんの成績だと2年からでも遅すぎるくらいだわ、根を詰めてやっていきましょ?」


「うん、お願いするよ」



こうして彼女は今僕の先生役に徹してくれている。


元来僕は勉強が苦手だし嫌いだ、まぁ…大多数の人は勉強が嫌いだろうけど…。

そんな僕が自ら勇んで勉強を教えてくださいと頼んだ事に僕自身驚いている。


理由は明白で冬柳さんと同じ大学に行き、彼女とキャンパスライフを送りたいから。

そして共に久豆流グループに入社して彼女との未来を盤石な物にしまいから…。


物事にたいして大きな興味関心を持たない虚無寄りな僕が誰かの為に頑張れるのが自分自身意外で驚いている。

自分の事なのに自分に驚く。


案外自分の事でも分からない事って沢山あるんだなって痛感した。


ただ1つ分かっているのはこんな僕を変えてくれたのは彼女、冬柳さんの存在だろう。

彼女の奇想天外で奇抜な行動は一見すれば厄介な物に見えるかも知れない。


それでも僕にとって彼女は驚きと刺激を与えてくれる。

彼女の無茶にいつも振り回されて正直しんどいと思うけど…それ以上に僕は彼女といるのが楽しいのだろう。

これまで通り彼女の隣にいたい。

彼女に相応しい人間になりたい。

久豆流創真のような奴が現れても動じない人間になりたい。


そう思えたのだ…。


だから僕は今こうして苦手で嫌いな教科書と呼ばれる魔術書に目を通す。

書いてある事は殆ど分からない。

それでも…

それでも僕は理解したいと思う。

彼女とのこれからを勝ち取る為に…。





______________________________________________________________________


次回、最終回です。

最終回後リクエストがあれば誰々目線や誰々のスピンオフとか書くかもしれません

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