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清楚の皮を被った自己中メンヘラ美少女JKの冬柳さんと僕は上手く付き合って行けるのだろうか?  作者: ムラタカ


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第54話  久豆流詩織の楽しみ

今日私は凄い物を見てしまった。

それは恋人同士が本気で喧嘩をすると言う物だ。

私はそんな物を間近で見た事も無いし、当事者になった事もない。

そもそも男子と付き合った経験がない。

告白は沢山されるが好きでもない、なんなら名前すらろくに知らない相手とお付き合いなんて出来ないからだ。

そして家族間でも見たことは無い。

家族間で最も身近な恋人同士はやっぱりお母さんとお父さんだろう。

でも私のお父さんとお母さんは仲良しだ。

喧嘩してる所は見たことが無い。

まぁ親の本気の喧嘩なんて見たくないし見れなくて良いのだ。


そして兄だがこれは論外だ。

兄にも彼女と言う存在がいた時期はまばらにある。

でも大体いつも自然消滅だ。

理由は明白でおそらくは兄の性格の問題だろう。

付き合うまでは兄の見た目に幻想を抱く女の子達だがいざ付き合ってしまえばその幻想はあっけなく砕かれる。

しかし世界的に有名な久豆流グループの御曹司を相手に振るなんて出来ない。

だから自然消滅に見せかけて別れているのだろう。 


正直兄の恋愛遍歴に見る所は無い。

またいつものパターンかと思うだけで目新しさは無い。

友達がたまにお兄様と付き合ってみたーいとそれこそ夢見がちな事を言って来るけど全力で止めている。

友達の間でも恋人関係になってる子達はいくらかいる。

しかしなんとゆーか少し求めているのとは違う。

いや、大分違う。

なんとゆーかごっこ遊びと言うか真面目に付き合っていると言うより恋人とかデートって言葉に浮かれて舞い上がっているだけ…みたいな?


後は大学の先輩方だ。

大学は滅多にいかないし、単位さえ取ってれば問題ない。

大学側の先生方も義務教育を優先しろと言って下さるしそこは問題じゃない。

そんな大学で大人の方々と一緒にいると緊張するけど皆さん大人だし余裕を感じられる。

良い人達ばかりで私も下手に気をはらなくて良いので助かっている。


そんな先輩方の中には勿論恋人関係の男女も何人かいるけど冬柳さんと真島さんほど興味関心をひかれた事は無い。


「はあ…どうしたらあの2人ともっと仲良くなれるかな?」


そんな独り言を呟くと呼んでも無いのに余計な奴がしゃしゃり出てきた。


「どうしたんだい詩織?お前が悩み事とは珍しいね、なんならこの俺が聞いてやろうか?」


「いえ、大丈夫です。」


「うぐっ?そ…そう言わずに話てみろよ?な?もしかしたらお前の予想と違って助けになれるかも知れないぞ?」


「………はぁ、まぁいっか、兄さんは真島拓真と言う人物をどうおもいますか?」


「真島拓真?……………真島拓真!!?何故お前がアイツの事なんか?」


「今日たまたまあったんですよ、冬柳さんと多分放課後デートをしてたんじゃないですか?」


「デート?雫とあの凡人が!?」


「凡人?まさか真島さんの事を言ってますか?兄さんは人に対して失礼な事を言ってる自覚をもっと持つべきですよ?」


「なっ!?あ…アイツは俺から大事な婚約者を寝取った男だぞ?何故そんな配慮をする必要がある!」


「はあ…元々あのお二人は付き合ってたんですよ?奪ったと言うなら何方かと言うと兄さんの方でしょ?」


「はあ!?何を言っている!俺と雫は親同士が決めた清い交際関係だったのだぞ?奪ったと言うならあの卑劣漢のほうだろ?」


「卑劣漢だなんて…真島さんは良い方ですよ?」


「お前…あの男に何を吹き込まれたんだ!?」


「人聞きの悪い事を言わないでくださいよ!ただ冬柳さんの家にお邪魔してただけです。」


「はあ!?雫の家にぃ!?何故?何故だ!?」


「別に兄さんには関係無いでしょ?」


「そ…そんなぁ…」


しょんぼりとうなだれる久豆流創真。

大きな態度をとっていても言い負かされればこんな感じに小さくなる。

これが兄の本来の姿…素の姿なのだ。


本当にダサくて嫌になる。

私は自室へと向う。

兄のせいでこの高揚感を手放すのは勿体ない。

この勢いのまま落書きをしたらきっと良いものが生まれる。

そんな気がするのだ。




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