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清楚の皮を被った自己中メンヘラ美少女JKの冬柳さんと僕は上手く付き合って行けるのだろうか?  作者: ムラタカ


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第49話  葛藤とか迷いとか苦悩とか

久豆流に絡まれた以外はさしたる事件も起こらず平和に今日も1日を過ごす事が出来た。

久豆流からはもう視線を感じない、これに懲りたならいい加減もう僕達に絡んで来ないで欲しい物だ。


そうして放課後を迎え僕等は揃って学校からでて帰路につく。

意外なもので僕と冬柳さんの付き合いに不満を漏らしていた一部の連中も今や全く見なくなった。

釣り合って無い。

似合ってない。

凸凹カップル。

そんな風に言われているのは知っている。

まぁ今更そんな事を気にしてもしょーがない。

今のところ僕は彼女から好意を向けて貰えてるし、僕だって何だかんだ彼女の事は好きだ。


正直恋愛的な面で真面目に好意を寄せているのかと問われたらそうだと断言は出来ないし確証も取れない。

漫画やアニメに小説、そんなので見る青臭い恋愛をしてる自信が無いし、彼女の顔や体付きが好みだから付き合ってるんじゃないのかと問い詰められたら否定は出来ない。

僕も男だ、番人が認める冬柳さんの美貌に惹かれ欲望を刺激されることは往々にしてある。

長く艷やかな黒髪も高校生の枠から逸脱した大きな胸もくびれた腰回りもムチっとした足も全てが本能を誑かす。

手を出したなら僕も多分…いや、必ずその他の男子と同じ下等な雄猿と化すだろう。

真っ当な恋愛感情を持ってるかどうか分からないのに彼女から失望されること、振られる事に怖さを感じている。

捨てられたくないと感じている。

それはつまり彼女との恋人関係を僕は続けて行きたいと考えてるって事になるんだろう。


だから今も彼女に好かれる男子を装っている。

それは殊の外辛く、殊の外苦しい行動の様で……。


結局はそんな事をしてまで冬柳さんの彼氏の座にしがみつきたいと考えてる程度には僕も冬柳さんを好きなんだろう。


「今日はどうしましょうか?」


「え?…そーだねぇ…たまには普通のデートみたいに2人で町中を歩き回ってみる?」


「それも良いわね…手を繋いで2人で街の景観を見れば灰色の世界も色付くかもしれないわ」


等と話しながら歩く。

特に2人とも行きたい場所とかは無い。

手をつないでブラブラと歩く。

目的地なんてないからただ……歩いているだけ。

最近はめっきり寒くなって人肌が恋しい。

冬柳さんの手は冷たい。

細くしなやかで華奢な手だ。


番人が認める美女の手を握れる自分に優越感を感じる。

何の事はない下らない時間。

2人で訳も無く歩く。

風が吹き抜けて彼女の髪を撫でていく。


改めて本当に美人だと痛感する。

大人びた包容力のある見た目。

でも彼女に甘えては駄目だ。

彼女は有り触れた男の影に強い嫌悪感を感じている。

僕にその影がさせば彼女は容赦なく僕を捨てるだろう…。

はあ…こんな屈折した関係…終わらしたい…。

でも終わらせたくない…終わるその瞬間まで恋人でいたい。

何だかんだ僕は冬柳さんの事が人並みに好きなんだろう。

振られたら人並みにショックを受ける程度には好きなんだろう。

顔が好みだから?

体付きがエロいから?

胸か大きいから?

付き合いが長くなって来て情が湧いたから?

彼女の性格が好きになったから?

理由はなんだっていい。


好きになった理由なんて何でもいい。

過程はさして大事じゃない。

僕が彼女の恋人でいたいと感じてる事実があってそれを僕が自覚してる事だけ分かってればいい。


簡単な事だ。

僕は冬柳さんの恋人でいたいとそう思ってるんだ。


「どうしたの?タクちゃん?」


「いや…なんでも…ただ……冬柳さんとこうして意味もなく歩く時間もいいなって思ってただけ」


「そう?でも私は違うわ」


「え…?それって…」


「私はね…タクちゃん…タクちゃんが思ってるよりタクちゃんに囚われてるわ…」


「へ?」


「本当はね…タクちゃんが普通の男子とそう変わらない価値観を持ってるって気付いてるの…私に好かれる為に演技してるでしょ?貴方」


「なっ!?」


バレてた…?

演技してるのが…バレて……


「うふふ…その顔…そそるわ…

言ったわよね…タクちゃん…私ね…貴方に囚われてるの…貴方が例えそこらのつまらない男子と同等だとしても構わないわ…貴方に私の心が大きくすり潰されて弄ばれ凌辱された事実は変わらないしね」


「へ…?凌辱?」


「私ね…タクちゃんのせいで変な性癖に目覚めたのかも知れない…タクちゃんでないと駄目になったのよ…言っちゃえばタクちゃんじゃないと駄目な体になった……タクちゃんが私の性癖そのものになった…みたいな?」


「はい?」


「もうね、自分で自分を慰めても満足出来ないの…でもタクちゃんを思い浮かべると満足出来る様になったのよ…もうね、私はタクちゃん抜きでは居られなくなった」



なんかとんでもない事をカミングアウトし始めたぞ…この恋人。

僕の葛藤とか迷いとか…憤りとか苦悩を丸ごと飲み込むレベルのカミングアウトだ。


いつの間にか握っていた彼女の手が熱い。

力強く握り返してくる。


「ねぇ…タクちゃん…今から私の部屋に来ない?」


「あ……お…うん。」


これは…

これは……僕にも…ついに…男の子から男になる日が来たのかも知れない!!


そんな馬鹿な事を考えていた時だった。


「あっ!こんな所で見つけました!!」


何処からか少女の声。

いや目の前に少女がいる。

とても…とても人目を引く美少女だ。

金色のブロンドヘアーはカツラや染めてる訳ではないのは彼女の翡翠色の綺麗な瞳を見れば明らかだ。

それなのに顔は中学生くらいかと辺りをつけれる程度には幼い。

ハーフとかだろうか?


「貴方は…」


何故か知らないがハーフ美少女に冬柳さんは反応を返す。


「お久しぶりです、冬柳さん、私とお友達になってくれませんか?」


おもむろにハーフ美少女はそんな事を冬柳さんに言った。



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