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清楚の皮を被った自己中メンヘラ美少女JKの冬柳さんと僕は上手く付き合って行けるのだろうか?  作者: ムラタカ


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第26話  接近効率厨委員長

今日は散々だった。

例の佐渡と冬柳さんの亀裂事件以降、友人の真島拓真と冬柳さんが裏では隠れて付き合ってたなんて衝撃の新事実が露見したのだ。

それが発覚した以降、クラスを超え、学年を超えて学校単位で人気のあった冬柳さんの人気は反転し、佐渡と付き合いながら平凡モブと二股していた浮気女としてのレッテルが貼られ、彼女の他人からの評価は最下層に下落した。


そんな色んな意味で時の人な冬柳さんが俺に直接接触してきた時は素直にビビったものだ。


当時、陽キャ女子軍団の筆頭的立場にあった桜田さんが正体不明の人物からのイジメにあっていてクラス内はその事でもちきりだった。

冬柳さんはその事の解決に俺との協力関係を築きたいと話を持ち出してきた。

そんな面倒な事に巻き込まれたくないし、真島《恋人》の友人以外に彼女との接点が無い俺に協力関係を持ち出して来た彼女には正直不気味さしか感じ無かったから最初は断っていた。


「最初はね…、彼氏であるタクちゃんに矢面に立って貰おうとおもってたのだけどね、君が本当にタクちゃんのお友達なら彼の代わりに代わってくれないかなって私は思ったの」


「俺が…?真島の代わりだって」


「私達色々やらかしたせいでこれ以上人目に付きたくないのよね…タクちゃんもこれ以上悪目立ちして欲しくないし…君はタクちゃんの友達だし、彼の為に少しくらいは損な役回りを引き受けてくれるよね?」


「……。」


その場は考えさせてほしいと言って別れた。

正直受ける気なんてなかった。

いくら友人の為とは言え、リスクがデカ過ぎるし、何より冬柳さんにコイツは使える男だなんて思われたく無かった。

綺麗な花には毒があるなんて言うが彼女は正にその典型だ。


優しい微笑み、可憐な見た目。

人を引き寄せる転生のカリスマ…魅力。

男子の本能を刺激する身体つき。

そんな甘い蜜に吸い寄せられ、地獄に叩き落とす天性の魔女…。


佐渡の一件で猫を被る事を辞めた彼女はそんな裏の顔の一端を俺に見せてきた。

正直あんな子と付き合えたらなって俺の淡い願望は塵と消えた。


なのに真島の奴は彼女の手綱を上手く握っている。

アイツもアイツで中々の化け物だ。

そのくらいにヤバいと認識出来た。


そんな子にコイツは利用価値があるなんて思われたら正直ヤバ過ぎるだろ?

だから最初は断っていた。


しかし…俺は彼女の手を取らざるをえない結果に放り込まれる。


「アンタがやったんでしょ!!私達全員見てたんだから!!」


「さいってい!!普段はエラソーにしておいて人の事隠れてコソコソイジメてたとかアンタ人として終わってる〜!」


「何度言ったらわかるの!私はそんな事やってない!!知らないと言ってるでしょ!!」


「はぁ?私達3人が見てるのよ!それでまだそんな事言ってんのアンタ、あり得なくない?マジ終わってる〜?」



柏木達3人は件のイジメの主犯がクラス委員長の夏芽華乃であると断定し詰め寄り出した。


俺は信じられなかった。

彼女は誰に対しても厳しい…自分にも厳しい極度のリアリストだ。

それ故ルールから逸脱した行いを誰よりも嫌う、そんな清廉潔白な人柄にぶっちゃけると憧れてもいた。


恋心とかとは違う、多分憧れのような感情を俺は彼女に持っていた。

コレは真島にも話した事はない。

俺が俺の中にだけ留めていた秘めた感情だった。


その夏芽さんがイジメの主犯?

あり得ない…そう確信できた。


そんな時だ…あの魔女は俺に甘い蜜を垂らして這い寄ってきた。


「夏芽さんを助けたいと思わない?彼女に好意を持ってるんでしょ?私と協力すれば彼女を助けれるわよ?」


「こ…好意とかそんなんじゃ…ない」


「……ふ~ん…でも好ましく思ってるんでしょ?良いじゃない、人を好ましく思う事は卑下する事じゃない…私もタクちゃんと出会って人を好ましく思う事の素敵さに気づけたの…貴方もそうでしょ?」


「…………俺は…何をすれば良い?」


「ふふ、おりこうさんね」


驚く事に彼女はイジメの新犯人が誰で、何人であるかを把握していて、それを明るみにする決定的な証拠までがっちりと保有していた。


その手並みの鮮やかさに彼女を改めて怖いと俺は思ってしまい、この子を敵に回してはならないと俺の中の何かが改めて傾聴を鳴らしていた。


俺がやる事は至ってシンプル。

時が来れば彼女から渡された"証拠"を武器に上手く立ち回れば良い。

それだけ。

そしてその機会は呆気なくやって来た。

ホームルーム後の数分、担任が愚かにも学級裁判かの様な催しを開催し、魔女狩りの如く断頭台に委員長…夏芽華乃を晒し上げたのだ。


彼女の訴えを端からへし折り聞く耳を持たず一方的にお前が悪いと捲し立てるそのザマはこんなのが教師かと、こんなのが俺達の担任なのかと絶望しそうになる程のパンチ力をもっていた。


当事者の夏芽さんの絶望はいかほどだろうか…そんなの誰にもわからないだろう。


だから俺も怒りに任せ、表舞台に立つ事が出来た。

勢いって偉大だなぁ。


そして結果は見ての通り、主犯格の柏木達3人と担任教師の4人は俺や佐渡に夏芽さんが解放された後も校長室から解放されずにいた。


佐渡はあの後彼女の桜田さんの所に行くと爽やかながらも急いで駆けていった。


俺も帰るかと帰路に付きかけた所


「加藤くん…少し一緒に寄り道しない?」


と夏芽さんが言って来た訳だ。

俺と夏芽さんは共に近くの公園に寄り、軽い雑談を始めた。


「まずは助けてくれてありがとう…貴方がいなかったら私は今頃イジメの主犯ってレッテルを貼られ、人として最低な人間としてこれからの人生を生きていかなければならなくなってたわ」


「そ…そんな…大げさな…」


「大げさなんかじゃないわ…アレは…そういう悪意に満ちてた…貴方かいなかったら私は…本当に……。」


「……、」


「だから貴方にはとても感謝してるの……でもね、それ以上に私は感動してるの!」


「へ…?感動…?」


「見事な手並みだったわ!!加藤君!!」


「………へ?」


「あの真犯人を追い詰める手並み…見事の一言ね…事前に言い逃れ不可能といえる確たる証拠を持ちながらそれをギリギリまで温存し、相手の出方を見る手並み…見事だわ」


「……………うん?」


「でも最後のは改善点があるわね、激昂した先生の暴走は予測出来た、私なら事前に教室の外に教師を何人か手配しておくところだけどそれ以外は加藤君の手腕は見事と言う他ないわ!!」


「お…おう…。」


「とりあえずありがとう…貴方がいなかったら私は今頃悲惨な結末の中にいたわ。」


「き……気にすんなよ…、うん。」


こうして俺達は軽く話した後、解散した。


しかし…まいったな…

俺がした事なんて精々冬柳さんから渡された証拠をタイミングを見計らって明るみにするだけの簡単と言われたらそれまでの作業だ。

あそこまで言われる様な事はして無いろ。

まぁ…いいか…夏芽さんは難しい女子だ、

俺なんかが今後交流していく事なんてないだろうさ…。うん。

きっと……たぶん…めいびー…。



そして次の日だ。


あんな事があったあとだけど学校は変わらずあって教室にも同じ様にクラスメイトの謙遜がある。

ただ昨日と明確に異なるのは昨日休んでいた桜田さんが登校していて、佐渡も彼女と一緒にいる事だ。

桜田さんはさっきも昨日の件、ありがとうとわざわざ俺に礼を言ってきていた。

多分佐渡から昨日何があったかを聞いてたんだろうな。

そしてイジメの主犯である柏木達3人は学校には来ていなかった。


真島にでも話しかけようかとしたが朝から何やらコソコソと冬柳さんと話していたので辞めた。


すると、


「おはよう、加藤君」


「え…?夏芽さん?」


夏芽さんが話しかけてきたのだ…。


「昨日はありがとうね…改めてお礼が言いたかったの」


「あぁ…その事ね…別に気にしなくても良いよ……うん……本当…」


「………」


「……、」


「……、」


な…何だ…?

凄い睨んで来て怖いんだけど俺何かした?


「……ふぅ〜…気にしなくても良いと言われてもそうはいかないわ」


「へ?」


「極端な物の言い方をすれば貴方は私に取って命の恩人と言って差し支えない程の事をしたのよ、それに報いなくては私のプライドが許さないわ」


「そ…そんな大袈裟な…」


「大袈裟ではないわ!!」



そう言って夏芽さんは俺の机を両手でばんっ!と叩きつけ前のめりになって持論を展開する。


「情けない話…私にはあの事態を自力で解決する手段が無かったわ…いきなりイジメの主犯だと言われ、自分の中で納得のいく理屈が思いつかなかった…何を言ったところでその場限りの稚拙な言い訳でしか無い…それに多数から一方的に言い募られて、情けないことに言葉が出てこなかった…自分の未熟を痛感したわ!」


「お…おう…」


「でも貴方は言い逃れできない完璧な証拠を完璧なタイミングで提示し、あの場を収めた…。だから私は貴方に感謝の気持ちと同時に憧れすら抱いているのよ!」


「え…えぇ…」


「だから私は決めたの!貴方に恩返しすると同時に貴方を見習うべき師として接しようってね!」


「……そう………え?えぇ…!?マジで言ってんの…?」


「私は至って大真面目よ!」



マジかよジーザスクライシス!

どうするよ…証拠抑えてたの俺じゃなくて冬柳さんなんだけど…

今更そんな事馬鹿正直に言えない…

なんか取り返しのつかないドツボにハマる…

そんな感じな空気になっちゃったよぅ…。

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