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2014.12.20

 またまた空いてしまった。

 本日までに読んだ本の一覧。


『1ポンドの悲しみ』 石田衣良著


『短くてうまい文章の書き方』 大隈秀夫著


『性格分析』 小川捷之著


『読むだけですっきりわかる国語読解力』 後藤武士著


『文学への希望』 中野孝次著


『生権力の思想』 大澤真幸著


 最後の二冊は、今書いている作品に活かせる重要な主題が取り上げられていた。「文学への希望」内の最初のコンテンツ、「共有すべき地獄の思想」はまさしく私自身がずっと胸に抱いていたものだし、私のインナーワールドの基本ともいうべきものだった。


『観念やイデオロギーでは見ることも耐えることもできない圧倒的な事実に直面して、まさにその存在をわが事実として体験することの中から、学生や知識人が自己の内部にそういう地獄を納得したとき、彼自身その世界の一人となったというのである。そのとき地獄ははっきりとわれわれを包む世界の闇の中に存在したに違いない。』


『同情とか共感などは、あらゆる感情的なものがそうであるように、それぞれが自己の生を生きねばならぬ猶予のない日常の中では、また速やかに消滅してしまわないわけにはいかない。常に最終的に残るのは各人が自己のものとして全力をふるって戦わねばならない、自己の地獄との戦いだけだ。そしてその地獄との戦いを通じて初めて、ひとはたぶん他者の地獄を知ることができるのである。そういう地獄を持たないすべての戦いは、イデオロギーを物神として持つ戦いは、結局は一つの集団的制度にかえるに別の集団的制度を実現するにすぎないだろうと想像される。』


 まさしく、私が長年抱えてきた思想と一致するものだ。

「自分の地獄を持たないで、何のイデオロギーぞ、」という著者の呟きは、私の呟きだ。


 起きた事件は、その結末は一つきりだ。事実はどこまでいっても常に動くことなく、一つきりだ。だが、そこに関わった人の数だけの真実は存在してしまう。なぜ、事件は起きたのか。この、「なぜ」に関しては関係者の数だけの理由が存在する。だが、にも関わらず、事実は一つなのだ。ここに人間の不幸は存在する。たった一つの事実には、多数の真実が付随する。いや、不確かなものは真実であり、他者と共有することのない真実というものの性質が、また一つの事実だ。事実は不動であり、真実は誰にも共有されない。

 誰にも共有できない真実でもってしか、人は事実を理解することは出来ず、その為に人は永遠に事実を理解出来ない。


 つまり、死によって、人はなにもかも、すべてを失うということだ。

 その事実が、人の内に平等に配分された地獄の思想。


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