第六十三話Part1
門の方から吹き飛ばされて来る鬼たち+仏像のような妖怪。その時、不運にも一番のダメージを受けたのは仏像のような妖怪だった。だって前からは鬼たちの拳を受けてて、突如後ろから巨大な骸骨のような手が出てきたのだ。
当然真っ先に当たるのは仏像のような妖怪の体なわけで……それによって、仏像のような妖怪の体はバラバラに砕けることになった。その再、その体の胸のあたり……そこから何かが出てきた。それは手だった。そしてその手のひらに目がある。
でも何かを伝えることはなく、それは――
グチャ
――とその巨大な手に握りつぶされる。これによって、あの仏像のような妖怪は死んだのだろう。そんな風に小頭は思う。鬼たちもそう判断しただろう。その瞬間、直近の敵は仏像のような妖怪から門から出てこようとしてる巨大な妖怪へとなる。
「どうやらデカブツがやってこようとしてるようよ」
「させん」
後ろに飛ばされた鬼二人は地面を蹴って再び門へと向かう。巨大な手は、地面にその手をついて、門を揺らしてる。ミシミシといってる。そして二の腕までだったのが、肩口が無理やり出てくる。そして門の奥から顔がみえる。
でかい腕が地面をめり込ませるほどにそこにいた妖怪たちが無惨にちっていく。燃えるように消えていく。青い炎……それによって潰された妖怪たちは燃えている。そんな中に突っ込んでいって鬼男と鬼女が攻撃を行う。鬼男はその拳を打ち付けて、鬼女はそのしなやかな足を回転させて振り下ろす。
その2つの強力な攻撃に腕が浮かび上がって門から出てこようとしてたその骸骨の頭が門をこすって地面に落ちる。
嫌な音ともに、大きな振動がつたわる。どれだけ効いたかわからないが、今の勢いのせいなのか、頭が門から出てた。
「ひっ!?」
地面にめり込んでた頭。それが土をつけたまま動く。そして仄暗い穴だった頭蓋骨の穴。目玉があるであろう場所に不気味な光が灯ってたのを小頭たちはみた。向こうが認識して小頭たちを見たのかはわかんない。
けど見られたと思った瞬間に「恐怖」――が襲ってきたのは確かだ。
「食べてる?」
地面にめり込んだまま、その巨大な骸骨のような妖怪は口を動かしてた。そしてその口にはなにも抵抗しない妖怪たち。咀嚼してるように見えるのは仕方ない。それだけじゃない。
周囲に集ってた大量の妖怪達。それに青い炎が伝染するようにともっていってる。青い炎の大量の光、それによって、不気味な明かりがこの場所を照らしてる。




