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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第五十一話Part4

 違和感……というか、ちょっとした恐怖? それを野々野国人は感じた。なにせ……だ。なにせ修羅場をあの人も……最近知り合った彼女も経験したはずだ。あれはある式場での出来事だった。


「国人さん!!」


 そんな激しい声とともに、野々野国人の彼女は式場に現れた。その時式場でスタッフの人に国人は色々と説明をきいてた。もちろん一人ではない。隣にはまるで私達の式場を見に来ました――の体で例の女性がいた。

 その時真っ先に国人が思ったのは「ヤベ!?」――とかではなかった。それはもともとがこれを浮気……と認識してるやつがする反応だろう。国人はこれを浮気なんて思ってなかったんだからそんな反応にはならない。


「あれ? これたんだ」


 ――である。めっちゃ軽い感じでそういったのだ。それには……ね。いわなくてもわかると思うが、もちろん今カノはブチギレである。「何だその反応は!!」――である。「あんた自分が何やってるのかわかってないの!?」――である。

 そしてそれを本当にわかってない野々野国人であった。


「え? なんでそんな怒ってるんだ?」

「その女何よ!?」

「いや、彼女はただ代わりで、代理だよ。一人で結婚式場の見学ってやりづらいし?」

「はじめまして彼女さん。私は――」


 余裕をもってデキる女モードになってる彼女がそう挨拶をしようとした。きっとその余裕とかが国人の今カノは許せなかったのだろう。式場に「パーン!!」――という乾いた音が響いた。

 今カノは目の前の女の頬を平手打ちしたのだ。良い音だった。ためらいなんてまったくない感じだった。


「お、おい、なんてことを……大丈夫ですか?」


 それを聞いた瞬間だ。涙が今カノの目から溢れた。そして「このバカ! 浮気者!」――という言葉をぶつけて彼女は式場を後にした。それをただ黙って見てるしかできなかった野々野国人。

 彼は色々と間違えてしまってた。だからこそ決定的な誤解を生んだ……といっていい。今カノが彼女を打ったとき、真っ先に心配するのは打たれた方ではなくて、今カノの方をするべきだったし、、この時もすぐに追いかけるべきだった。

 

「繋がらないな……」


あれから3日……それまでに何度も電話をしてメッセージを送ってる。けど……どれも繋がらないし、既読にもならない。そんな状態だった。けどどこかまだ、野々野国人は楽天的に考えてた。


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