表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
65/871

64P

「ふうー」


 大きく息を吐く野々野足軽。透視を行って、そこから更に力を伝える……その行為自体はできた。そこまで難しいってわけでもない。けど問題はすぐに見えた。


「これって、スッゲー疲れるな」


 野々野足軽の体感的には普通に直接見えてるものを浮かせるよりも、数倍。いやもしかしたら数十倍はエネルギー効率が悪いような気がした。


(まだまだ貴方の力は小さいですからね。もっと力自体を伸ばしたほうがいいのでは?)


 


 そんな忠告をアースがしてくる。実際野々野足軽は自分の力が強大なのか、そうじゃないのか、よくわかってない。確かにアースと比べたら小さいのはわかってるが、アースはそもそもが地球そのものというか、地球のエネルギーを使える存在だ。


 それと比べてもな……って感じで思ってる。人基準で測れないから野々野足軽は自身の力が大きいのか小さいのかわかんない。


(やりたい事ができないのなら、足りないということでは? 他者と比べる必要などありません)


「それはそうなんだけど……いや、その通りか」


 公言できることでもないんだし、比べること自体に意味がない。それに野々野足軽はアースが言うことは尤もだと思った。やりたいことができないのは、ただ単に自分が足りないから。


(しかし、複数の力を同時に使うと負荷も増えるのだったら、それをやっていくことで比較的な力の向上が行えるのでは?)


「…………は!?」


 野々野足軽は今気づいたって声を出した。確かに力が減るスピードも脅威的に速くなってしまう複合的な力の使い方だけど、今の野々野足軽にはアースがいる。


 今までの状態、つまりはたった一人でやってる時にこれをやるには今はまだ時期尚早だと思っただろう。それは力がつくよりも、さっさと力がなくなるほうが早いからだ。


 これをやると本当にすぐに力が底をつく。そうなると一日で色々とやれなくなる。それはちょっと訓練として楽しくないなって野々野足軽は思うんだ。それこそ自分一人だと、もっともっと後にこのやり方はやるだろうなって……


(でも今はアースがいる)


 野々野足軽自身の力がなくなっても、アースからの力の供給で無理矢理動ける。それによって限界の更に先……そこまで最近は行ってる野々野足軽だ。でもそれが体にいいかと言われると、最近の野々野足軽は常に気だるくなってた。体も痛い。


 実は体に負荷をかけて、筋力も鍛えるようにしてるのだ。確かにこの力があれば、最強じゃん!! と野々野足軽は思ってるわけだが、体はいつだって資本になると思った。


 でも今まで筋トレとかもあまり続いた事がなかった野々野足軽だ。普通に筋トレを始めたとしても、続かないなんてわかってる。だから力を使う。力によって体全体を覆って、負荷を掛け続けてる。要は重りを着けてる状態にしてると言うことだ。


 けどこれも結構難しかった。加減ってやつが力は難しい。だから常に適度な負荷をかけ続けるってのは中々いい訓練だ。それにこれは常にできるようにしたいのが野々野足軽の思いだ。


 今のようにどれだけ力を使ったとしても、これだけは維持する……みたいなさ。今はまだまだ未熟だから既に体に掛ける負荷の力も消えてるが、いつかはそうしたいと野々野足軽は理想を夢見た。


 だからふらふらで、顔色も悪くても、体が悲鳴を上げてても、野々野足軽はアースにいうよ。


「頼む」


(はいはい)


 力を譲渡されて少し体が軽くなる。負荷を戻して、さらに野々野足軽は訓練を続行した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ