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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
63/871

62P

目標……というものは人にやる気を与える。その先が明確に見えてたら、頑張ることだって苦じゃない。いや、これまでも別に野々野足軽は別に能力を鍛えることを苦だなんて思ったことはなかった。


 楽しくやってたのは確かだ。けど、それでも闇雲にやってたのは確かで、どこまで行けるか…… なんてのは野々野足軽自身わかってなかった。いつかはそれこそ星を壊せるくらいの力が手に入るのかなぁーとか漠然に思ってたわけだけど、そこに実感なんてない。


 なにせそんな人間はいないからだ。物語の中だけの存在だ。それに自分がなる? なんて思えないのが普通だろう。でもアースは見せてくれた。力の果て……行き着ける……到達できる果て。そこを。


 実際野々野足軽は自分にあそこまでの高みに行けるのか? って疑問はある。そもそもがなんで自分なんだろうって思ってたりもする。もっと頭も良くて、運動神経とか良くて……とかいう相応しい人間がいたんじゃないんだろうか? そんなふうに思ったりもしてた。 


 けどそんなことを思うのは無意味でもある。それにどこかには野々野足軽は自分と同じように力に目覚めたやつがいるんじゃないかとか思ってる。その時に、そいつが全てにおいて野々野足軽よりも先に行ってたらそれはそれで悔しい。


 野々野足軽は平凡だからこそ、自分だけが特別なんて思えない。どこかにはきっと同じような存在がいて、そして邂逅することになる。それが敵か……味方かなんてわかんない。


 こんな力を得てしまったんだ。実際好きなようにやるってことは考えられる。野々野足軽だってそれを考えなかったわけじゃない。


(まあ、それには結局力を鍛えないとどうしようもないんだが……)


 もしかしたらもっと力が伸びてできることの幅が増えたら、野々野足軽も悪いことに使ってしまうかも。テスト中に成績がいいやつの答案用紙を透視したり……ムカつく不良を廊下で転ばしたりするかもしれない。


 野々野足軽は生粋の小市民だからそんな程度の発想力で実行力しかないが、他の奴らならもっと悪どいことをするかもしれない。じゃあ一体なんのために鍛えてるのか……っていうと、ただ単に野々野足軽は楽しいからだ。


 目標もできた。ただの楽しかったから鍛えてた力。けど、先の先まで見えたことで、早くあそこまでって思っていつも以上に無理してる。でもそれでもどうにかできてる。それはアースのおかけだ。


『あまりお勧めできないやり方ですね』


「それでも協力してくれてるじゃん」


『まあこのくらいなら、別に私にはどうってことないので』


 そうなのだ。今野々野足軽はアースによっていつも以上に力を鍛えられるようになってる。自分の力を使い切ると後はもう寝ないと動けもしないが、そこにアースの力を流してもらうことで、更に訓練ができるようになってる。それによって今、ぐんぐんと野々野足軽の力は伸びていた。

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