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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第二章 きっと世界は変わってない
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第三十話part4

 ズキンズキンと痛みが野々野足軽の思考を邪魔してくる。流石にただ放置する……というのは不味いと判断した野々野足軽は力を使って急速に腕を直す。

 とりあえず完璧に骨をつなぐには時間がかかる。だから足軽は痛みを遠くにやって、同時にサイコキネシスで強制的におばあちゃんの動きを止めた。


 不可視の力によって強制的に体の動きを止められたおばあちゃん。でも……


「まさか……」


 ギギギギギギ――と彼女は野々野足軽のサイコキネシスを受けても尚、体を動かそうとしてる。今の野々野足軽のサイコキネシスはそれこそかなりの出力を出せる。なにが作用してるのかは分かってないが、力を向けて、それに包んでそして様々な事ができる。

 一応制限として、視界が通る所でないとサイコキネシスは発揮できない。でもその制限は実はあってないようなものだ。なにせ野々野足軽は透視も遠視もできる。その気になれば、野々野足軽は世界を見渡すことだって……

 まあ今はそんなのは関係ない。それに今の野々野足軽なら、トラックを数台一気に空に持ち上げることだって出来る。そのくらい鍛えてあるのだ。

 だから……その力に抵抗してるおばあちゃんはおかしい。確かにおばあちゃんにも力がある。だからそれを使ってる? いや、操られてるおばあちゃんは力を使ってる感じはない。ならば無理矢理、筋肉を酷使してることになる。

 それはとても危ないことだと足軽は思った。だって脳が普段筋肉の稼働率を制限してるのは体を守るためだ。100%を出すと体が耐えられないから、普段は脳が力を抑制してると聞いたことある。

 火事場のバカ力とかはその制限を取っ払った状態だけど、逆に言うとそれだけの時でないとあってはならない事。

 それにおばあちゃんはの今の肉体は言っちゃ悪いが老体だ。それなのに火事場の馬鹿力なんて使ったら影響が若い体よりも大きいだろう。それに足軽のサイコキネシスに抵抗してあまつさえ少し動いてる。

 その内血管とが内部で破裂しだして筋肉が青紫になってたりするかもしれない。


「こうなったら……」


 そう思って足軽は力をこまめに調整する。そして……


『わっ!』


 ――という声を発する。でもそれは耳に届かせる為じゃない。その声はおばあちゃんの脳にめがけて放った。音を直接脳にぶつけて洗脳を解こうと思ったんだ。

 強制的な術だが、それしか足軽には術がなかった。


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