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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
379/871

377P

 実は一発……あの一発でドラゴンを倒せてたら……なんて思いがなかったといえば……嘘になる野々野足軽だ。けど流石にそんなにドラゴンは弱くなかったし、自分の力が想像以上にチートだった……という訳でも野々野足軽はなかったことにちょっとがっくりである。けどそんな思いにとらわれてる場合でもない。なにせ……だ。なにせドラゴンがその巨体を素早く動かして口を向けてくる。一番最初に狙われたのはやっぱりだけど穴から出てる手である。

 当然だろう。なにせドラゴンには成功体験がある。野々野足軽の手を一回食べたのだ。それが出来た。それはきっとあのドラゴンの成功体験になってる。だからこそ狙うならそこだと思ったとしてもおかしくない。それに実際野々野足軽にとってはちゃんとそこが弱点なんだ。

 

 まずは視界の方に来るか? とか思ったが、そうじゃなく手の方にいった。とりあえず側面から野々野足軽はドラゴンをとらえてその動きを封じようとしてみた。なにせ体を縛る……というのは超能力的によくあるからだ。力としてもその方向性はやりやすくはある。それに普段から力を使って身体能力を底上げしてる野々野足軽だから、逆にどうしたら体を阻害できるのか……というのも想像しやすいってのはある。

 まあドラゴンと人間となると、その構造が全く違うわけだが……それにそううまくはいかない。


「くっ!?」


 バリバリバリ――と手の周囲に張ってたバリア……みたいなのがドラゴンのかむ力とぶつかり合ってそんな音を立ててる。爆弾……がどれくらいの威力なのか実際わかんないが、一応推進一万メートルくらいには耐えられるくらいのバリアなんだが……なにせ野々野足軽は普通の学生なのだから、簡単にそんなのが手に入るわけもない。だから普段防御力を確かめる訓練として、最初は空に浮いてそして落下することで確かめてたわけだけど、いくら人里離れた場所を選んだとしても、どこで見られてるのかがわからないのが今の世の中である。宇宙にだって目を向けたら衛星だってある。

 それに空に飛ぶには限界というか……上に上に行くと、その内重力から離れてしまう。そうなると限界高度が煩わしい。だから野々野足軽は逆転の発想をした。それは下に行くこと。地球もまだまだ謎はおおい。その多くは深海だ。水の惑星と呼ばれる地球である。地表なんて全体の30%くらいしかないらしい。それに水は深く行くほどに水圧という攻撃が発生するのだ。

 それによってなかなかに人類は深海へと行くことができない。寧ろ宇宙よりも遠い場所といえる。そんな場所に耐えられるように力を使う……ついでに水中でも生命を維持する事を力で確保できれば色々なことに対処できるだろう――という思惑もあった。だからそんな深海に行くことで培ったバリアだけど、流石にドラゴンにはまだ心もとないらしい。バリーンと砕かれる。けど……


バリバリバリ――と再び同じようなバリアが腕を守る。


「やっぱり多重にしててよかったな……」


 そんな風に野々野足軽はつぶやく。誰がバリアが一層しかないとかいったか? という感じである。

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