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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
345/871

344P

(よし、お前たちに仕事を与えよう)

『やったー!』

『えっと、私達だけで大丈夫なかな?』


 野々野足軽の言葉に悪魔っ子は元気に天使っ子は不安気にしてる。けどそんな二人を同時にナデナデしながら、そして野々野足軽は力を使って、自身の視界を共有させる。


『狙いはあいつか! 男か? 女か? どっちだ?』

(女の方)

『え? あれ? この人……何か懐かしいです』


 天使っ子がなんだかそんな事を言った。悪魔っ子もそれにつられて、「そういえは……なんか変な感じだな」とか言ってる。どうやらこの子たち、存在が変わった時にほぼ大本の悪魔……というか元の悪魔とのつながりはほぼ消えて、なんかまっさらになったみたいだ。

 でもそれでも、やっぱりだけどなとなくだけど元の悪魔との繋がりみたいなのは感じる事ができるらしい。実際彼女たちはまっさらになってほぼあの悪魔からの影響はない。

 でももしかしたら見えない様な……細い繋がりってやつはあるのかもしれない。それこそ運命とか言うレベルのなにか……因縁と言ってもいい。そういうのである。伝えるかどうか野々野足軽は迷う。けど別に言った所で……だ。言った所で、この子達が元の悪魔の元に行きたいとか情を持つ……とかないだろう。

 だから野々野足軽はいってみた。


(わかるか? あれは元はお前たちだったものだよ。お前たちは元はあの悪魔の力だった)

『あれが……』

『私達……』


 何やらちょっとショックを受けてそう。まあショックを受けても仕方ないのかも知れない。なにせ悪魔は気持ち悪い力をしてる。野々野足軽の力と混ざりあったことで天使っ子と悪魔っ子の力は元の悪魔とは結構かな離れたものになってる。だからそれも原因としてあるかもしれない。

 元はあんなに気持ち悪いものなのか――ってね。誰だって貴方の前世が虫です――とか言われたら嫌だろう。そんな感じと思われる。


(まあけど今は全然違うけどな)


 フォローのつもりで野々野足軽はそういった。すると二人共「そうだよな!」とか「そっか」っていった。そして本題はここからだ。


(それでやってもらいたいのは、あの存在の弱体化だ)

『弱体化? 殺っちまえばいいじゃん。私達なら出来るぞ。なっ』


 コクコク――と悪魔っ子の言葉に天使っ子も頷いてる。そこはもっと穏便に……とか天使っ子なら言ってくれると野々野足軽は思ってたけど、どうやら乗り気のようだ。


『主様の敵は許しません』


 あれ? 実はこっちの方が悪魔っ子よりもやばいのでは? とか野々野足軽は思った

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