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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
329/871

328P

(ほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしいほしい!!)


 そんな心が野々野足軽を襲った。乾いた心、そして怨嗟のように望む声。それは喉を潰した声帯から響くようにボロボロで、そしてガラガラな声。

 それが女性の……しかも美女の心の声とは思えない程だ。心の中には何やら醜い女性がいた。いやあれは人間……ではなかったかもしれない。

 まるで悪魔のような……おぞましく、恐ろしいなにか……そんなのをどうやら彼女は飼ってるらしい。


『やりそうな感じでした?』

(なんかおぞましいのを見た……)

『それは危険だったということですか?』

(あれは、危険とかそんな次元じゃないような……彼女本当に人間か?)

『人ではないなにか……に変質してると?』

(まるで邪悪な何か……だったよ)


 見たことを包み隠さずにアースに伝える野々野足軽。余計な心配が増えただけだった。あれだけ欲してるやつが独占でなく、共有を選んでるのもなんか怖い。

 あれだけ病んでるのなら普通なら自分だけのものに……とか思うものではないだろうか? それなのに、彼女はそうじゃない。仮面の男の為に女を集めてる? 

 そんな感じだ。


『もしかしたら彼女も変なアイテムを持ってるのでは?』

(変なアイテムって……あの仮面だって僕が力をちょっと入れただけで……この世にはそもそもちゃんとしたオカルト的な物体とかあるのか? 呪いのアイテムとか実在するのか?)

『ありますよ』


 どうやらアース的にはあるらしい。ちゃんとした呪いのアイテムとかいうのは。それを彼女は持ってて、そのせいで心が壊れてる……とかいう可能性。

 でもそれなら……


(そういう『力』には気づけそうだと思うんだが?)

『自分以外の力を感じる練習してましたか?』

(それは……)


 よく考えたらしてないなって思った野々野足軽だ。だって他に力なんて……というのがあったし、そもそもがそういうのって自然と感じる物……だと思ってたのもある。それに力を薄く周囲に放ってるし、それはレーダーのような役割を果たしてる。

 だからそれでもしも同じような力を持つものを見つけられる……とも思ってた。

 でももしかしたらちがうのか? という疑問が野々野足軽に降りてきた。


『力……と貴方はいってますが、それは一体何か……わかってないじゃないですか』

(それはそうだな……)


 反論できない。


『なら、何を感じたらいいかよくわかってないからただ漠然的につかもうとしてるだけではつかめない何かがあってもおかしくないのでは?』

(そういうものか?)

『そういう物……なのかもしれません』


 とりあえず野々野足軽は力を使おうとしてきてるが、それが何なのか……という本質的なところには全然踏み込んでない。だからこそ、『何か』をわかってなんて無い。


 そう、もしかしたらこの美女には何か力があって、その影響がでても野々野足軽はこの瞬間も、それに気づかない。気づけ無い力の可能性はあるってことだ。

 もしかしたら『力』というのは野々野足軽に発現したようなのではないのが幾らでもある……という可能性だってある。

 

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