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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
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194P

今日も今日とて、いつもの日常を野々野足軽は過ごしてる。朝起きて、平賀式部と共に学校に行って、甘酸っぱい青春を謳歌して、放課後には力の鍛錬。もちろん、学校が終わっても平賀式部とは密に連絡を取ってる。


 互いにそんなに甘々な事を言い合うような性格ではない二人だが、それでも互いに通じ合ってる……みたいな感覚はあった。


ピロリン


 平賀式部と楽しくスマホでやりとりをしてると、新たなる通知が届いた。それを見て、野々野足軽はただ一つ「はあ」とため息をつく。なぜそんなうんざりするように空気を吐き出すのか……それはもちろんその通知に原因がある。


 結論から言うと、その通知の主は桶狭間忠国だ。あれから桶狭間忠国は変わった。実際対外的には変わってはないだろう。ただ桶狭間忠国と野々野足軽の関係性が変わったのだ。今までは友達……の振りをした何かだった。それか一応友達の振りをしてる何かだった。


 まあつまりは「何か」だったわけだ。二人の関係性に明確なものなんてなかった。だってどっちも打算的に行動してたからだ。けど今はその二人に明確な立場ができた。それは「主」と「部下」いや「奴隷」といってもいい。そして桶狭間忠国には極力かかわるな――と言ってある。それに『平賀式部』は諦めろ……とも。


 実際それを言ったときは野々野足軽はかなり高圧的にいった。そして有無を言わさないような雰囲気を彼的には醸し出してたつもりだ。なにせ野々野足軽は上になると桶狭間忠国との関係性ではそう決めたのだ。なら、それ相応の言い方ってやつがある。


 けど内心ではどきどきとしてた。なにせ桶狭間忠国は見た目ごつい。腕力ではかなわない。実際、殴られた部分はかなり痛かった。無理やり痛みを力で緩和してただけで、実際あの時の攻撃はかなりダメージだった。


 でもそれを見せたらいけないと思ったからこそ、力で無理矢理痛みを無視した。そのおかげで、桶狭間忠国は全く自分の攻撃が野々野足軽には効かないと思ったようだ。それによって格の差ってやつをより感じたらしい。


 あの我慢は無駄ではなかったと野々野足軽は思ってる。それにだ。実際その命令を桶狭間忠国は素直にきいた。


「御意」


 と言ってた。「御意」ってなんだよって野々野足軽は思ったものだ。けどわかったのならそれでよかったからこれで野々野足軽と桶狭間忠国のいさかいは一応の決着をした。実際どういう風に桶狭間忠国が思ってるのかまでは知らないが、それでも桶狭間忠国には野々野足軽に逆らうような気はなくなってるだろう。


「ならよかったじゃん」


 ――で終われば野々野足軽だって溜息なんて吐いてない。問題は桶狭間忠国が暴走しだしたことだ。何をとち狂ったのか知らないが、桶狭間忠国は余計なことをしてる。それはこの通知の内容に全てある。


 


 通知をタップしてアプリに移動すると、送られてきた全ての内容が表示される。そこには写真が添付されてた。その写真は桶狭間忠国がぼこぼこにした奴らと仲良く写真を撮ってる画像だ。野々野足軽だってわかってる。一文で矛盾してるってことに。ぼこぼこにしてるのに仲良しってなんだよって話である。


 けど桶狭間忠国が送ってきた写真にはそう書いてある。


『僕たち、仲良くなりました』


 そう書いてある写真の内容は全然そう見えない。なにせ仁王立ちした桶狭間忠国の足元にはガラが悪そうなやつらがぼっこぼこで膝立ちピースしてるのだ。


「どこが?」


 おもわずそんな言葉が出てる野々野足軽はまともな反応をしてる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 超人は…存在する! ちょっとしたことで人生が変わってくのが思春期らしくて好きです 深刻になりすぎないのも良いですね [一言] 足軽くんが遅すぎる厨二病に罹患してしまった…忠国くん的には人生…
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