表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
186/871

185P

学校での充実した時間が終わりを迎える。そして下校して、名残惜しくも平賀式部とも駅で別れた野々野足軽だ。どうやら平賀式部には家庭教師がついてるらしい。それも現役東大生とか。


 そんなことを言われると野々野足軽は「大丈夫なのか?」とか思ってしまう。何を心配してるのかというと、その家庭教師なる存在が密かに平賀式部を狙ってるのではないか? ということだ。


 なにせ高校生と大学生ってそんなに年が違うわないだろう。それに男ともなると、平賀式部を狙わないわけがない。


『気になるなら、確かめればよかったのでは?』


 そんな風にアースが言ってくる。それは尤もな質問である。けどあんまりがっついて聞くと、器が小さいとか……思われるのは野々野足軽的には嫌だったのだ。男は女に格好いいところを常に見せたい生き物らしい。


「ちょっといいか?」


「うおっ!?」


 いきなり野々野足軽に影が落ちた。まるで目の前に壁が出てきたかのような……そんな感じだった。見上げてみると、そこには桶狭間忠国がいた。その雰囲気は何か圧力を感じるような……そんな感じだ。野々野足軽は思わず腹に力を込める。


「えっと……今日はもう帰りたいなって……」


「友達じゃないか。付き合ってくれよ」


 そう言って桶狭間忠国は先を歩いてく。今なら逃げられる? とも考える野々野足軽。けど、身体能力では完全に向こうが上だ。確かに野々野足軽には力があるから撒くこと自体はできるかもしれない。けどそれは問題の先送りにしかならない。それに、何か桶狭間忠国はピリピリとした雰囲気を醸し出してるが、もしかしたらただ雑談したいだけかもしれない。


 とりあえずそんな楽観的な考えを持って野々野足軽は桶狭間忠国のでかい背中を追って歩く。


 そうして辿り着いたのは線路の地下の道だ。駅を挟んで北口やら南口やらあるそこを駅を通らずともその地下道を通ることで抜けられる為の道。ここは便利だけど、そんなに使ってる人もいない。まあ遊歩道とかもあるからだろう。アウトローな奴らが役の密売とかで使いそうな……そんな場所である。いや、普通に時々通行人はいるが。でもちょっとした地下でも空気が冷たかったりするこの場所でデカい桶狭間忠国と向き合う野々野足軽はピリピリとした危機感? みたいなのを感じてた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ