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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
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106P

「ええーと、あれは……そうですね。なんか大きかったですけど、でも暗かったし、顔までは……」


「そうだよね。いや、そうだ!」


 そう言って山田奏は自身が落としたスマホを探した。そして地面に落ちてるのをみつける。どうやらスマホを取られる……とかはなかったらしい。


(やっぱり狙いは俺自身?)


 そう山田奏は思った。なにせ最近はスマホで何でも出来るのだ。それこそ、今回だって山田奏はスマホ以外は何も持ってきてない。もうスマホ決済も定番化してる世の中である。スマホひとつあれば、なんでも買える時代だ。もしもあの大男がただの通りすがりなら、お金とかを目的にしてた筈だ。


 それなら今の時代、狙いは財布ではない。スマホだ。そしてそんな個人情報とお金が詰まったスマホがわかりやすい所に落ちてたんだ。もしも何も山田奏を知らないようなただの通りすがりの通り魔とかなら、ラッキーとか思ってそれを持っていっておかしくない。


 人が来て慌ててたかも知れないが、でも目の前にあるのだ。もしもこれが山田奏のポケットの中とかにあったままだと、ゴソゴソとやる時間もなかった……と考えることが出来る。


 けどそこに落ちてた。気づかなかったとは思わない。となると……山田奏は自身を襲ってきた人物はただの通り魔とかではなく、明確に自分自身を襲ってきたのでは? と分析する。


 とりあえず下手にそういう事を下級生に教えては野乃野足軽も危険に晒すかもしれない……と思ってそれは飲み込んだ。それはおいておいて、画面を表示させる……いや、させようとした。けど……


「まじかよ……」


 思わずそう唸った。なぜなら、スマホの画面がバキバキになってたのだ。電源もつかない。これは落ちたときに、なったのだろうか? とか山田奏は考えた。それとも、犯人がわざわざ踏んで壊していったとか? 実際、最近のスマホは頑丈で落としたくらいでは壊れるなんてことはそうそうない。


 けど早々ないってだけで、絶対にない……なんてことはない。落とした時のうちどころでは一発でアウトってことは友達が多い山田奏はそんな悲劇は結構聞いてる。だからこれはどっちかわかんない。


 けど確実に言えるのは……


「ごめん、これじゃあダメだね。写真撮ってたんだけど……いや、クラウドにはあるか。明日ショップにいって保険で新しいのに変えてみるよ。それで犯人がわかるかもしれない」


「心当たりがあるんですか?」


 野乃野足軽はどれだけ山田奏が気づいてるのか……それが気になってそういった。


「いや、心当たりってほどでもないよ。もしかしたらってだけさ。そうだ、これ」


 そう言って山田奏はコンビニの袋からおつまみ類を出した。あたりめとか枝豆とかだ。


「先輩これ……」


「いやいや、飲まないから。酒とか飲んでないから」


 あまりのおつまみ感に思わず疑わしそうな顔で野乃野足軽は言ったんだろう。それに対して山田奏はハッとして、必死に否定してた。そんなこんなで、山田奏とも連絡先を交換して、二人は別れた。とりあえずおつまみは全部野乃野足軽に押し付けて山田奏は帰っていった。


 そしてそれを食べながらアースが「なかなかですね」とか言ってた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の対応が全然煮えきらなくて読んでくのが苦痛になってくる ここでこの先輩に「なんで嘘付いたんですか?」くらい言っていいだろうに
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