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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第一章 超能力に目覚めた少年
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100P

(がんばれギャル達!!)


 野々野足軽はいつもの空き教室でそんなことを思ってた。目の前には平賀式部がいる。四時間目の時に教室を出て保健室へと行った野々野足軽と平賀式部だが、すでに保健室は出てた。なにせあの頭痛の原因は別に病気とかではなく、アースのせいだ。それにちゃんとアースには目的もあったらしい。


 そしてそれを今は野々野足軽も察してる。だから文句も言うことはやめた。こうやって今、平賀式部と昼食を取ることができてる……ってことが大切だ。なにせ何せ今日と言う日は一緒に食事を摂ることはできないと思ってたからだ。


 それはもちろん、今教室にいる人が原因だ。山田先輩……あの人が教室に来ると宣言したからだ。でも今、あの人は野々野足軽のクラスのギャル達に捕まってる。いつもはギャルというか、いつも固まってでかい声量で話してるあの人たちが野々野足軽は苦手だった。


 女子だというのに平賀式部とは違って品性って奴が感じられないのだ。別に平賀式部みたいに……なんて言うつもりはないが、せめて最低限の品性は欲しいと思ってる野々野足軽である。


 でも今はその品性のカケラもない積極的な姿勢で山田先輩を足止めしてくれてるのだからありがたい。


「それであの先輩とは……その幼馴染とかさ? 本当な……んですか?」


 弁当を突きながら、野々野足軽は一番気になることを聞いた。何せあの主張のせいで、何やら劣等感が生まれてる……と言ってもいい。それにもしもそうなら、なんで言ってくれなかったのかって思いも生まれる。


 野々野足軽はクラスの中では一番と言っていいほどに平賀式部と親しくしてると思ってるんだ。とりあえず山田先輩が今日、平賀式部に用を伝えることはできないわけで、それなら今のうちに懸念を解消しとこうと思ったわけだ。


「幼馴染ね。私はそうは思ってないもの。相手が勝手にそう思ってるだけ」


「近くに住んでたとかはないと?」


「小さい時はあったかもね」


「あったんだ……」


 どうやら実際小さい時はご近所さん? 的な物だったらしい。けど平賀式部はそんなことよりも野々野足軽がやけにそのことを気にするのが嬉しいらしい。


「私は幼馴染みなんて思ってないけど、野々野君は気になるの?」


「それは……ちょっとはね」


「そうなんだ。ふーん」


 そう言って平賀式部は頬杖をつきながら野々野足軽を見てる。そのいたずらっ子みたいな笑みが可愛いやらなんやらで、野々野足軽はめっちゃそわそわしてた。そしてそんな二人がイチャイチャとしてる中、山田先輩はなんとかギャル達から逃げて保健室にきたが、そこにはもちろん平賀式部はいない。


 そんな状況にがっくりと肩を落としてた。

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