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ルシフェリック☆バースト!  作者: めらめら
第1章 滅びの兆し
4/33

ノイズ

 きんこんかんこーん

放課を告げる鐘が鳴った。


「まったく……冥条さんはともかく、何で私まで怒られないといけないのよ!」

 朝の一件で職員室で絞られた三人。

エナが怒り心頭で夕陽に照らされた廊下を歩いている。


「そうだよ……おまえが余計なことするからだぞ!」

 魔衣のプレッシャーに耐えられず、宿題写しの件をあっさりゲロったコータが琉詩葉を睨む。


「んーなことゆうてもねー、お二人さん!写させてと頼む方も悪いなら、はいはいと応える女も女!どうなんだ~風紀委員!」

 逆切れの琉詩葉、エナを意地悪くつっつく。


「なん……ですって!!!」

 ぎらん。エナの灼眼が琉詩葉を射抜く。


「どひ~!じゃ……あたし、先帰るから!二人ともごゆっくりの~」

 ぴぴぴ!何かをサーチして、その場から離脱する琉詩葉。


「行っちゃったね……時城くん……『うちら』も帰ろっか……」

 エナがおずおずとコータに声をかける。


「くそー琉詩葉の奴……!結局『あいつ』も早退したってゆうしさ~!あーもう今日はいいことなし!」

 コータが頭をかかえてモンモンしている。

推しメン裂花の顔も拝めないうちに、一日が終わったのだ。


「まったくもう……」

 エナがコータから顔をそらして、溜息をついた。



「やれやれ、エナちゃん、やっぱちょっと怖いわ~!」

 一足はやく昇降口にやってきた琉詩葉が、ブツブツ言いながらの自分のシューズボックスをあけた。


 ぱさ。


下駄箱から足元に落ちた一通の便箋。


「むむむ、なんであるかな?ファンレター?ラブレター?いーわよきたこれ!」

 そんなもの、一度も貰ったことのない琉詩葉は、ニマニマしながら封を開く。


「ぬぬぬ……」

 眉をひそめる琉詩葉。

かすみ草をゆかしくあしらった便箋には、達筆で、ただこう記されていた。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


   冥条琉詩葉殿


  本日夜四ツ、聖ヶ丘公園首縊りの桜にて待つ

  月影の下に来るは二人、還るは一人



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「え~と……今日の九時すぎに聖ヶ丘公園か……これってまさか!?」

 琉詩葉の肩が震える。


「こ……KO・KU・HA・KU♪」

 琉詩葉の胸がきゅんきゅんした。


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