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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1901年、サンクト・ペテルブルク
142/350

根拠

 不意の追求は余裕を失わせる。

 それが信頼する仲なら、なおのことだ。


「根拠は、あるのかな」


 いつものように口にしてみて。

 失言と気付くのに、そう時間はかからない。

 その失言を見逃すような相手でもない。


「ええっと――気付いてる、よね?」


「ええ」


「……一応。言っておきたいんだけど」


 嘆息混じりに、僕は口にする。


「君にとって不利益になるとか、そう言うつもりは無いんだ。それだけは信じて欲しい」


「内容次第ね」


 ほとんど、当然の留保だった。


「ユーリに悪意が無いのは分かってる。分かってるけど、その結果が納得できるかどうかは別」


「――ごもっとも」


「もちろん、何か考えがあるだろうことも分かってる。でも、重要なカードを伏せたままあれこれ言われても、さすがに納得はできない。――今までの言い方からすると、私自身に関わることなんでしょう?」


 ここまで気付かれているならば、誤魔化すことは出来ない。

 その必要も、もはやないだろう。

 静かに、僕はうなずく。


「……うん」

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