表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生救世主ロスト編!~始祖神滅の章~
702/713

激闘対決!牛角魔王と王魔!?


仙界で始まったカミシニと始祖神の戦い。


戦乱渦巻く渦中に、この者達もまた戦場に身を置いていた。


物語は止まらない。

ここは、西王母の城を目指して先に向かっている者達だった。


「父上、沙悟浄達を待たなくて本当に良かったのですか?」


「紅孩児。この世界は既に群雄割拠。三つの勢力が世界を我が手に納めようとしているのだ。どの者が手に入れても、我々には未来がない」


「そうですね」



三代勢力とは西王母と玉皇大帝。

それと西王母と対立する東華帝君。

それに未だ目立った動きは無いがカミシニの神である楊戩。



「父上。なら、この俺様が全員ぶった押してやるから!」


「お前も見たろ?八怪が何者かに封じられていた。あれはその三者とはまた別の者の仕業だ。何者かは分からぬが、八怪を封じるほどの手練れ。まだまだこの世界は荒れるぞ」


「そうか、そうだな。分かりました。気を引き締めろって事ですね!」


「その通りだ。先ずは俺達の目的は」


「西王母と玉皇大帝の城!」



牛角魔王と紅孩


「牛角、玉面、いる」


その声の主は褐色の女戦士。

剛力魔王だった。


「玉面、必ず、牛角のとこ、現れる」


「見た目は変わっていたが、やはり玉面か。あの者の話は聞いた。俺が奴を助けた事で好意を持たれたと聞いたが、俺には何も出来ぬ」


「・・・・・・」


それは死に別れた妻である羅刹女への思いの強さが言わせていた。生涯、死しても愛し続ける女の存在に、玉面と同じく牛角魔王に好意を抱いている剛力魔王も胸が痛んだ。


三人が向かっているのは西王母のいる崑崙山。

そこに新たな居城を造り、勢力を広めていたのだ。



「あの小娘のお陰で封神装置が壊され復旧に時間がかかった。確かにカミシニを造りだす事は可能だが、精鋭と呼べるほどの魂を召喚させるにはまだ時間がかかるわ」


「今は防衛の意味でも、配下は必要です」


「そうだな。太白金星」


西王母に従う側近には、太白金星が就いていた。

そして新たな将軍が一礼をしていた。



「この俺を高く雇ってもらえるなら、何処にでも従いますよ。へへへ」


それは四聖の生き残りである王魔だった。


この者は封神大戦でも名高く、その生死は謎のまま長く時の牢獄に封じられていた。

運良く脱出出来てからは紂王の配下になり、そこでカミシニとして生まれ変わった。

さらに紂王の血の呪縛(王が死ねば血を授かった配下も同じく消滅する)から解かれるために申公豹から血を授かり、新たな主従の関係で生き残れたのだ。



「今の俺は申公豹の血で主従関係を築き命を取り留めたが、必ず俺は倶利伽羅の王になり、この呪縛から解き放たれてやる。そのために生きなければならない。紂王の配下として成り上がるつもりが、何処ぞの連中に滅ぼされ、あの時は死にかけたが、俺は生き残るために兄弟の命を手にかけて吸収した。今は西王母の下でスパイなんかやっているが、いずれ誰も俺に逆らえないように力を手に入れ、俺に命令する奴ら全員跪かせ、世界を手に入れてやるぞ」


と、野望を抱く者。



「王魔よ。この崑崙斬に足を踏み込みし者共を我ら王に近寄らせる事はならぬ。討伐に向かうのだ。相手は噂に名高い牛角魔王。出来るか?」


「お任せあれ。俺にかかれば牛角魔王など、造作もありません」


「決して侮るなよ」


「ハァッ!」


太白金星に命じられ、王魔が軍を率いる。

牛角魔王討伐に。

王魔はカミシニの軍を総勢千体引き連れ、下層へと降りていく。




場面は再び変わる。


牛角魔王、紅孩児、剛力魔王は崑崙山の結界を破壊して侵入していた。



「カミシニの血界は俺達には厄介な品物だが、お前がいて助かったぞ。剛力」


「牛角、私に、頼る。良い」


剛力魔王もまた西王母の死者蘇生にて復活したカミシニ戦士。

しかしイレギュラーな存在だった。

カミシニの血には必ず主従の呪縛が存在するはずなのに、この剛力魔王は呪縛が切れた状態なのだ。剛力魔王は手にした剛剣で血界を切り裂くと、その隙間から二人を招き入れた。



「俺様もカミシニの血で強くなれるのかな?」


紅孩児の言葉に牛角魔王は叱咤する。



「力は己を磨き上げて積み重ねるものだ。カミシニの血に頼れば、確かに一時的に力は得られるだろうが、必ず己の身を滅ぼしかねない猛毒だ。良いか、紅孩児。お前はそのような邪推な力を手にしなくとも強い。何せこの俺の息子なのだからな」


「ち、父上!俺様、絶対に強くなるからな!見ていてくれ!」


「その意気だ」


三人はその場で足を止めると、


「どうやら俺達への歓迎が現れたようだ」


「俺様やってやるぜ」


「私、闘う」



牛角魔王達の行く手を阻むかのように、カミシニの兵士達が見下ろしていた。



「へへへ。マジに入り込んでいたようだな。命知らずの愚か者が」



カミシニの兵士達は己の血を媒介にして剣を構成すると、牛角魔王達に襲いかかる。

カミシニの血は神族にとっては猛毒。

斬られれば魂を蝕まれる。

つまり命に関わる。


「剣で斬られれば死ぬ。そんな事は至極当然。つまり斬られなければ良いこと!」


「その通りだぜ!父上!」


牛角魔王と紅孩児は剣を手にカミシニの剣を受け止めては、斬り返す。

が、カミシニの身体は不死に近い。

直ぐに再生しては、再び立ち上がる。


「やはり面倒な。だが、戦う手段が無ければ今日まで生きてはおらぬ!」


牛角魔王の闘気で鎧が変化する。

漆黒の、牛角帝の鎧が牛角覇蛇の鎧へと。

始祖神の末裔であり、蛇神血統の牛角魔王は、その血を引き継いだ。



「蛇神血統はカミシニの血と反撥するようだ。この俺の血はカミシニをも葬る」



牛角魔王の振るう剣はカミシニの兵士を一刀両断にすると、さらに向かって来た兵士達を横一閃に斬り伏せた。


「さすが父上!俺様も!」


しかし紅がい児の剣はカミシニの身体を斬るも、致命傷を与えられなかった。

接近するカミシニの槍に対して、


「くっ、このぉおお!」


紅孩児は掌から炎を噴き出して防戦するも、炎はカミシニの間近で消失した。

カミシニには神の使う能力は無効。

全て消失してしまうのだ。

カミシニの兵士が突き出した槍が眼前に迫った時、紅孩児の瞳が金色に光輝く。


「金色の魔眼」


カミシニ兵士に金色の閃光が浴びせられると、その隙に振り下ろした剣が両断し、今度は再生なく甦ることはなかった。


通常攻撃では直ぐに再生するカミシニ。しかし金色の魔眼はカミシニの能力を消す事が分かっていた。理由は解明されてはいないが、カミシニにとっては天敵の能力だった。しかしカミシニの攻撃も受ければ死ぬ事なら、後は己の力量次第。



「紅孩児!その魔眼に頼るな!お前には俺と同様に始祖の血が流れている。魔眼は魂の消費が激しいのだろ?いざって時に使うようにせよ」


「しかし父上!俺様はまだ始祖の血を覚醒出来てはいない!」


「甘ったれるな!強くなれ、紅孩児」


「!!」


紅孩児は魔眼を鎮めると、己の力のみでカミシニ兵と戦ったのだ。



(キッカケを掴め。紅孩児。お前なら出来るはずだ。それに強き敵が現れるまでの間、この程度の者共なら格好の訓練相手になろう)



獅子は我が子を千尋の谷から突き落として、登って来た者をチヤホヤすると言われている。牛角魔王もまた我が子に試練を与えているのだ。


「闘、断!」


剛力魔王は己の体格とは相応しくない巨剣を容易く振り回し、カミシニ兵を圧倒していた。半カミシニである剛力魔王にとって、カミシニ兵は大してデメリットある敵ではなかった。そして手にした剣は、嘗て同じくカミシニとして甦り再び戦死した刀剣魔王の形見。

カミシニの力の籠った剣だった。

その剛剣を容易く振り回す剛力魔王の持つ剛力の成せる技であった。



「この後、かなりの強敵が現れるに違いない。なら、この程度の連中に足止めをくらっているようでは、大本は倒せん」


牛角魔王は鞘から二本の刀を抜くと、敵兵の集まる場所に向かって両刀の斬激を放つ。


「二刀変三角刑」


吹き飛び、消滅するカミシニ兵。

しかし、その斬激を掌で受け止める者がいた。

そして斬激を片手で握り潰すかのように消し去ったのだ。


「牛角魔王。俺の野望のために、お前の首を貰い受ける」


その者は王魔であった。



「剛力、紅孩児、奴は俺が討つ。他の連中は任せるぞ」


「了」


「任せろ!父上!」



牛角魔王は兵士達を二人に任せ、この軍を率いる王魔と対峙した。



「牛角魔王。噂ではこの俺が長く封じられていた間にのしあがった大魔王なんだってな?だが、俺にとっては踏み台に過ぎん」


「そうか。なら、この俺に出会せた事が運のつきだったと後悔するのだな」


「なら、その実力ってやらを見せて貰おうか」



王魔は足を踏み込むと、足元から血が噴き出しながら渦を巻く。

さらに渦を掴んで牛角魔王に向かって投げつける。


「ヌゥ!」


牛角魔王は向かって来た渦を斬り付け両断させると、そのまま掻い潜るように王魔に向かって突進する。



「赤い血に突進する猛牛そのままだな。だが、俺には傷一つ付けられんぞ!」



牛角魔王が王魔の胴体を両断させるが、まるで幻覚のように姿が消える。


「ぬぅ!?」


「俺はここだ!」


背後から血の刃で斬りかかる王魔だったが、牛角魔王は気付いていたかのように刀を交差させて受け止める。そのまま斬りかかるが、王魔の姿は幻影のようにすり抜けた。

そして無数の分身が出現したのだ。


「小賢しい真似を」


「そう言うな。俺は今日まで生き残る為に、どれだけ頭を使って来たと思う?小賢しいだと?上等だ。汚い真似も、外道な行いも、俺から言わせれば褒め言葉だ!生き残った方が勝者であり、正義なのだ!」


「そうか。なら勝てば良いのだな」


「!!」


牛角魔王の斬激が牛角魔王を中心に四方八方に放たれると、王魔の姿が次々と消えていく。


「そこだぁー!」


牛角魔王は踏み込みと同時に剣を振り下ろすと、王魔の本体を頭上から両断したのだ。



「ウギャアアアア!」



牛角魔王は両刀を鞘におさめると、勝利を確信し後ろを向いた。



「ウヘヘへ。何を勝ったつもりで帰っているのだ?俺は死んじゃいねぇぜ?」


「手応えはあったはず?しぶとい」


「俺は、不死身だぁああ!」



すると王魔の姿が変わっていく。

筋肉が盛り上がり、牛角魔王と変わらない体格になると、頭上と胸、腹部に新たな人面が現れたのだ。


「これが俺の兄弟を喰らい、手に入れた力だ!」



王魔の頭上の面は高友乾、そして胸と腹部が李興覇と楊森の面であった。

そしてカミシニとして同化した姿は、四聖と呼ばれた四倍の力を持つ化け物と化した。



「久しぶりに手応えがあるようだ」



牛角魔王と対峙する四面王魔。

この両者の戦いが、この群雄割拠の世界で、第二の幕開けとなる。

次回予告


牛角魔王と王魔の戦い。

この戦いの行方は?


そしてこの戦いが新章激闘の開幕戦だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ