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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生変革封神大戦編
533/713

ナタクの危機??魔礼寿の花狐貂!

姜子牙と黄天下の前に現れた魔礼青。


その頃、ナタクは魔礼寿と戦っていた。





俺はナタク。

俺は魔家四将の末弟。

魔礼寿まれいじゅを相手にしていた。

こいつの能力は自分の血を使い、白鼠の姿をした象並の大型獣(花狐貂)を創り上げ襲わせて来るのだ。


「迂闊に攻撃が出来ないか」


化け物を放って術者である魔礼寿を直接狙っても、触れるより先に花狐貂が俺の速さに追いつき攻撃を仕掛けて来る。

その爪と牙は鋭利な刃の如く俺の鎧に傷を残したのだ。


「後一歩踏み込んでいたら、間違いなく俺の方が狩られていたな」


「なんだい?もう終わりかい?お前、天界神だよな?どうしてこの新生殷国に入って来れた?お前、どうして力失わないで立っていられる?ありえね〜」



魔礼寿が言っている意味はわかる。

この新生殷国の中は巨大な血界大国。

神族はこの中では力を失い、生命力を奪われ存在事消滅してしまうのだ。

この中で俺が存在を維持出来ているのは俺の体質、否、特別な身体に関係している。

俺は幼少時に一度命を失い、その際に魂の今の器(宝貝人形)に定着させ甦った。

そしてカミシニ相手に戦うために今の身体には義手から義足、胴体から細部にまで太陽神の加護を印字として記しているから。

そのお陰で俺はこの新生殷国でも存在を残して戦えるのだ。

そして何より!


「金色の魔眼」



俺の瞳が金色に光り輝くと、身体能力が跳ね上がり、そしてカミシニを葬る事が出来る。


「ちゅうだん元帥ナタク、参る!」


まるで雷が落ちたかのような踏み込みで接近し、抜刀で魔礼寿の首を狙った。


「ぬおっと?花狐貂よ!お、俺を守って〜」


俺の抜刀の前に花狐貂が飛び出し、身代わりとなって真っ二つに両断した。


「う、ウソ?ちょっとちょっと待て待て?それ反則だろ〜??何それ〜?聞いてねぇよ!おい!」


魔礼寿は腰からひっくり返ると、慌てて両手を差し出し血を噴き出させ、新たな花狐貂を生み出したのだ。


「うきゅうちゅううううう!」



高音の響くような鳴き声。

花狐貂は俺の行く手を阻み、襲い掛かる。

見た目とは違い、そのスピードも破壊力も半端なく、床ごと引き裂いて俺の身体を切り裂いたと魔礼寿は勝利したかに感じていた。


「!!」


しかし俺の姿は残像で、本体は頭上に飛び上がり剣を向けて落下していた。


「花狐貂!上だぁよ!あの生意気な天界神をぐちゃぐちゃにしてやれぇー!」



花狐貂が頭上の俺を見た時、その身体がぶれ始めて、その身が幾つも分身する。

神気を使った攻撃は基本、カミシニ相手に無効化される。

分身にも己の気を分け与え分身体を作る術は通用しないが、今使っている分身は素速い動きから残像を作り出しているに過ぎない錯覚の術。

能力を消される事なく、技が通るのだ!


「剣技・残像降下!」



無数の俺の残像が同時に落下しながら剣を繰り出すと、本体を捉えられなかった花狐貂は身を斬り裂かれて消滅した。


「なぁ?なぁんでよ?こいつ!コイツは天界神だろ?どうしてカミシニで作り上げた俺の花狐貂に攻撃が通用するんだよ!!」



理解出来ない魔礼寿ま れいじゅは困惑していた。

しかし気付く事になる。

この俺の戦いの中で見え隠れしていた変化に。

それは金色に光り輝く瞳?


「あ、あれは魔眼か?聞仲さんに聞いた事があるぞ?天界神の中に奇妙な魔眼を持つ連中が仙界の西王母連中に対抗出来たとかなんとか。本当だったのか?」



俺は魔礼寿ま れいじゅの言葉から、その魔眼を使い戦った者が、俺の知る連中の事だと直感した。正直、俺が今使用している魔眼と同種なのだとは思うが、その理由も共通点も謎のままだった。父上は俺にこの魔眼を与えた際に言っていた。



「この魔眼は、本来お前が持っていた力。この力を使い、カミシニの者共を討伐して来い!」


と…。


理由はどうあれ、戦うすべが有るのであれば、俺は戦うまで。

俺の瞳が更に強く光り輝いた時、繰り出された抜刀が追い詰めた魔礼寿ま れいじゅの身体を斬り裂いたのだ。


「うぎゃあああ!い、痛えぇええ!」



しかし致命傷にはならず、そのまま傷口を押さえて逃げようと試みる。


「逃がさん!」


俺が追い打ちをかけようとしたその時、


「!!」


突如、視界がボヤけて強烈な頭痛に襲われたのだ。

同時に瞳から血が垂れ流れて俺の魔眼の力が消える。


「クッ、使い過ぎたか」


これは魔眼使用の消耗だった。

俺の魔眼は持続時間が短い。

戦いながら魔眼を使い続ける事が出来ない。

これは魔眼を与えられ、その力を試してみて分かってはいた。

本来なら、三分は持続可能であったが、この新生殷国の中は血界で覆われている。

だから持続の消耗が外にいた時より早い。

このような弱点を持っていたからこそ、俺は姜子牙と黄天下に興味を持ち、修行をさせ勧誘したのだ。下手をしたら後々に厄介な敵になるかもしれぬと胸中で抱きつつ、目先に紂王討伐にはどうしても必要だと思ったから。



「あれ〜?あれれ?お前、何?もしかして限界とか来ちゃった?無理とかしてた?うへへへへ。こりゃ〜俺に傷付けた仕返ししてやらないといけないわな〜」


魔礼寿ま れいじゅは好機とばかりに動かなくなった俺に向かって接近する。



「散々、驚かせやがってよ〜?コケにしてくれた倍返しだ!俺自ら、殺してやるからそのまま動くなよ?」


俺は言われるまでなく動けずにいた。


「ハァハァ・・・」


それでも俺は勝機を捨ててはいない。

後一度、魔眼を発動させる余力が残っていたからだ。

後、一歩、奴が近付けば俺の抜刀で斬り伏せてやろう。


「ビクッ!」


すると魔礼寿ま れいじゅの動きが止まり、その足を止めた。

そして一歩下がって立ち止まる。


「ビビビッと来たぞ?お前、まだ何か残しているな?死んだふり作戦か?」


魔礼寿ま れいじゅは警戒して、その手から血を垂らすと新たな花狐貂を出現させた。


「花狐貂よ!このおっかない天界神をミンチにしてやっちゃいな〜」



魔礼寿ま れいじゅの指示に花狐貂が俺に襲いかかる。


「チッ!」


瞬間、俺は飛び込んでいた。

その顎に膝蹴りを繰り出し、揺らいだ所に剣を振り下ろす。


「いちぃいいいいちゅーーー!」



が、花狐貂はガムシャラに腕を振り回して俺は不覚にも弾き飛ばされ壁際に直撃してしまった。


「がぁあ!」


俺は剣を弾かれ、武器を失い、そのまま床に転がっていた。何をされたか一瞬分からなかったが、理解する間もなく花狐貂が寸前にまで向かって来ていた。


「これで終わりだ!花狐貂にミンチにされたら、俺がシッコかけてやるからな〜」



轟音と共に花狐貂が倒れた俺を押し潰す。


そして決着がついたと魔礼寿ま れいじゅが笑みを見せたその時、その視線の先で花狐貂の異変に気付いたのだ。


「うグゥおおおおおお」


「どうした?花狐貂!何があった?」


花狐貂の身体が持ち上がり、そして下から俺の姿が見え始める。


「うぉおおおお!」


俺は花狐貂を持ち上げると、魔礼寿ま れいじゅ目掛けて投げ付けたのだ。


「うぉ?うがぁあ!」



自分に向かって飛んでくる花狐貂が視界を覆い、俺の姿が見えなくなる。

同時に俺は気迫と共に腰を下げ、金色の魔眼を発動させていた。

失われた剣の代わりに手刀に力を集中させる。


「神速・抜手刀ばっしゅとう!」



湧き上がる力が解放された時、俺の姿は消えていた。


「や、奴が消えた?ど、何処だ!?」


しかし魔礼寿ま れいじゅが前方の四方から俺の姿を完全に見失い、そして背後に俺の姿を見つけた。


「いつの間に〜?俺の後ろに逃げたのだ?このやろ〜?驚かせやがっ・・・ん?」



すると魔礼寿ま れいじゅの視界が徐々にズレ始め、突如自分の足下が視界に入ったのだ。

困惑する魔礼寿ま れいじゅは初めて自分の状況を理解した。

目の前にある自分の身体が突如金色の光の線が走ったと同時に蒸発して消えたのだ。

そして自分の頭が胴体から落下した事を理解し、そして「嘘だろ?」その言葉を言い放つ前に消滅した。



俺の魔眼を手刀に込めた抜刀。

奴が俺の姿を見失ったのが命取り。

魔眼の力を流し込んだ攻撃にカミシニの身体は耐えられずに消滅したのだ。


「この程度の奴に苦戦するとは。姜子牙と黄天下は無事だろうな?」



そして先に進もうとした時、足に力が入らずに柱に手を付き立ち止まる。


「この中では俺は足手まといだな。不甲斐ない。しかしその為に奴らを育ててやったのだ。俺の博打のため働いて貰うぞ」



俺は動きを止め、その場に腰を降ろした。


次回予告


魔礼青相手に姜子牙と黄天下は勝ち越せるのか?



法子「ナタク~危なっかしいからドキドキしたわ~」

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