変革世界!
世界はどのように変わり果てたのか?
あの日、確かに世界の変革が起きた。
法子一行と西王母が率いるカミシニ達。
西王母は玉面魔王に忌眼を与え、カミシニの破壊神として復活させ、世界の変革を目論んでいた。しかしその目的は法子達の乱入で半分目的を阻止され、半分目的を果たした。
法子によって封神台が破壊された事により崑崙山は崩壊し、その中に封じられた無数の魂が全て世に解放されたのだ。
さらに玉面乙女として甦りはしたが忌眼の片方が、突如戦場に姿を現した太公望によって奪われたのである。
しかも太公望は今、天界から追われる身であった。
その日を境に仙界と地上界には死者であった仙士達が世に解き放たれた。
仙士達の霊魂は新たな器を手に入れ、カミシニの力を持って甦る。
新たな器は仙界にて西王母によって捕らえられ、補完されていた者達。
肉体を手に入れた仙士達は過去の記憶を取り戻しながら、再び世界を国取りの戦場に変えてしまったのだ。
カミシニが跋扈する世界。
そこに救いはあるのか?
何故なら願うべき神であっても、カミシニを相手に出来ないのだから。
天界の神々にとっては、天敵であるカミシニが増殖していく世界を放置してはいられない。
このままでは天界の神はカミシニ達によって狩られる事は一目瞭然。
そして天界は地上界と仙界を切り離し、カミシニが入って来れなくさせた。
監視しつつ、神々は様子を見ていた。
カミシニ達は最初の素体から第二仙血、第三仙血と呼ばれる進化を遂げ、さらにカミシニに近い異形を増やしては雑兵として使っていた。
嘗て仙界大戦で命を落とした仙は新たな器を手に入れカミシニとなった。
「ほら?見ろよ!これなら宝貝を使わずとも扱えるぜ」
足下には同じカミシニの死体が何体か転がっていた。
男は殺した者達の血肉を喰らうと、その傷口から血が浮かび上がり生き物のように動き始める。
カミシニは同じカミシニを喰らう事で能力を跳ね上がる事が出来るのだ。
強化された強靭な肉体だけでなく、その身の忌まわしき血を操る能力を手に入れる事が出来るのだ。それがカミシニの進化、第二仙血と呼ばれる。
第二仙血は自らの血を操り強化させる事で意のままに武器に変化させる事が出来る。
剣や盾、弓矢といった飛び道具まで。
その全てが神殺しの禁具。
「さらに!」
進化には更に上があった。
創り上げた血の武器を通して特殊能力を操るのだ。
特殊能力は様々で、基本はその者の持つイメージがより濃く現れる第三仙血。
第三仙血で使える能力は生前に使っていた武器の能力が出やすいのは、魂に宿るイメージがより濃く残っているからであろう。
神々も黙っている分けでもなかった。
度々、地上に降りては逃げ遅れた人間達を救出し天界へと連れ帰る。
しかしそれは危険な任務。
それでも人間を救うのは、カミシニ達は人間に自らの血を分け与えて新たなカミシニを増やす事が出来たから。。
神々は編成して地上に降りては、これ以上カミシニを増やさせないために命がけの救出作戦に出る。カミシニに捕まれば神々は抗えずに命を狩られる覚悟で。
しかしそれは空腹の狼の棲家に羊を放り込むようなものだった。
そんな中で罪を負われる者がいた。
それはこの全ての原因を作った法子一行であった。
彼女達は天界の牢屋に厳重に投獄され、罰則を与えられる。
彼女達は覇王エデンを倒した功労者でもあり、唯一カミシニと戦える能力を持った人材。
天界も無下に扱う事は出来ない。
カミシニは今、増殖と減少を繰り返していた。
カミシニは共食いする事で能力を高め第二仙血、第三仙血として進化をするために、増やして喰らってを繰り返していたのだ。
しかしカミシニを増やせる事が出来るのは、封神台より飛び去った初体のカミシニ達と、西王母が率いる八仙、サクヤ龍王、そして玉面乙女であった。
しかし西王母は今、カミシニの世界を支配出来ているとは言えない状況にいた。
何故なら、封神台に封じ込められていた魂達から新たな勢力がうまれたから。
地上にいるカミシニ達は共に殺し合い、自らを高めていく。
極限の血の力を手に入れるために。
その為にカミシニは生前の仲間と組む事もあれば、かつての主に再び忠誠を誓う者も存在する。
暴君王と名乗る紂王が新たな殷王国を設立し、側近の聞仲とその子の殷郊が軍を指揮していた。
また聞仲直属の配下である魔家四将は幾度と西王母の八仙と互角に渡り合う能力者揃い。
しかし聞仲の息子である殷郊はまだ疑心暗鬼でいた。
何故なら、生前の紂王は色狂いし暴君と呼ばれ、政治の全てを操られていたからだ。
「しかし父上様、本当に今の王に忠義しても宜しいのでしょうか?」
「案ずるな殷郊。確かに生前、我らは紂王様を誑かし思いがままに世界を支配しようとした妲己に苦しめられた。しかし今の紂王様は正気!あの女狐、妲己はこの世にはおらん。何も問題はない。我らは紂王様に新たな力を持って忠義し世界を献上するまでよ」
「承知致しました、父上!臣下として王様に我が血肉、魂の全てを王に捧げ致します」
「うむ。忙しくなるぞ」
二人の目の前には数千のカミシニの配下が揃い立っていた。
この兵達には意思が無かった。
黄巾力士と呼ばれる人形をした宝貝に飛び散った魂を封じ込め、仙術を使い恐怖を感じない戦うだけの傀儡にした兵団であった。
そして聞仲には別に意思のある直属の配下も存在した。
摩訶四将と呼ばれる将軍達。
魔礼紅・魔礼青・魔礼海・魔礼寿の四兄弟である。
この紂王率いる新生殷国は次第に勢力を伸ばし、カミシニ達が増殖する地上権を支配していた。
「ククク。この世界を支配するはこの私、紂王以外におるまい。お前が戻って来た時、私は真の王として君臨していよう。何処かで見ているのであろう?妲己よ!この私が作り上げる大国を!世界を見せてやるからな!うふふふあははははははは!」
高笑いする紂王の足下から血の湖が出現し、壁にまで伸びるとまるで九尾の狐のような跡が浮かび上がっていた。
また、この両勢力に加担しない逸れカミシニ達もまた虎視眈々と己の力を磨き牙を剥く動きもあると言う情報もあった。
そんな中、この群雄割拠の世界でカミシニに襲われる天界の武神が何者かに救われ、耳にした話が噂が広がる。
その者はカミシニを手にした鞭を振るい両断すると、カミシニと似た力を持って消滅させ、怯える天界の武将に天界に帰れと促したと言うのだ。
カミシニが天界の味方をした?
しかし、その者が飛び乗った獣を見た時に、噂は噂ではなく嘗ての伝説が過る。
かつて天界に領土を伸ばした仙界との仙界大戦があった。
その大戦の渦中にて、特殊な能力を持つ神仙や妖仙、人仙を討ち倒し封神台に送り封じた伝説の神仙の存在があった。
今、伝説が再び動き出す。
次回予告
次話より新章開幕!
女子高生変革封神大戦編




