剛力魔王と呂洞賓(りょどうひん)!
牛角魔王の覇蛇の覚醒に手を染める。
その策は勝利を掴めるのか?
俺は万聖龍王・浦島だよ。
俺は八仙の剣術使いの鍾離権を相手に覇蛇の血を覚醒した変化で迎え討つ。
そんな時だ。
俺の戦いを見ていた牛角魔王が、何やらおっ始めたのよ。
ソレってまさか?
俺と同じく覇蛇の血を覚醒させているのか?
そんな馬鹿な!!
「無理だって!」
俺は牛角魔王の行為を止めようとしたが、そんな俺の隙を狙って鍾離権が攻撃を仕掛けて来て邪魔されてしまった。
俺が無理だと思う理由。
俺の覇蛇の血は輝皇覇蛇の意思を取り込み、黄龍王の血が媒介になっている。
そうでなければ覇蛇の血は器を媒介にして、あのエデンの意志を呼び起こし再びこの世に覇王が蘇るかもしんない。牛角魔王の身体を奪って!
「まずいっしょ!」
そんな時、牛角魔王の身体が痙攣を起こして、その身から蛇神の血が障気として噴き出しながら沸騰していた。
「ウグルル!」
その眼は血走り、筋肉が盛り上がる。
そして溢れんばかりの込み上がる力が完全に暴走していたのだ。
「ウゴォオオオオオオ!」
飛び出した牛角魔王が、鞘の剣を抜いて斬りかかる。
その抜刀は鍾離権だけでなく、この俺にも振り払われたのだ。
「ちょいっと!待て!待て!」
俺は牛角魔王の剣を受け止め、止めるように説得するが駄目だった。
「完全に意識乗っ取られてるの〜?」
凄まじい剣の勢いに俺は大槍で弾き返しながら、防戦一方になる。
そこに!
「!!」
背後から鍾離権が剣を振り払う。
「うぉっと!?」
俺は屈むように躱すと、牛角魔王と鍾離権の剣が俺の頭上を通り過ぎた。
アブネェ〜
ま、まさかの三つ巴なのかよ?
いや?牛角魔王まで相手するなんて冗談じゃないぞ??
「何?この状況?マジ?」
てか、足手まといとか通り過ぎて、完全にお邪魔虫やんかよ〜!
場所は変わる事、剛力魔王。
剛力魔王は呂洞賓と戦っていた。
互いにカミシニの血を持つために、お互いの力のみの戦いが繰り広げられていた。
つまり技と力の戦いが。
「剛力の拳!」
振り下ろした拳が地面に直撃すると、大地が揺れて地割れが起きる。
「そのような攻撃、宙に浮けば問題あるまい!」
呂洞賓が浮遊したその時、
「宙、動き、鈍る」
間合いに飛び出していた剛力魔王の拳が眼前に迫り、振り払われた。
「何と??」
その拳は受け止めた呂洞賓の剣を粉砕して、その頭をぶん殴る。
「ゴォホ!」
直撃した呂洞賓の首は捻れるように曲がり、勝利は付いたかに思えた。
しかし呂洞賓の身体は曲がった頭部を持ち上げてもとに戻したのだ。
「抜かった。しかし不死のカミシニ相手に肉弾戦とは無謀の極み」
「お互い、様」
それは剛力魔王とて同じだった。
不死と不死。
つまり共に勝負付かずの戦い。
「この私を足止めするつもりか?しかしそれは私とお前が同等であればの話」
呂洞賓は指を噛み血を垂らすと、上空に振り払うように飛び散らす。
「天遁剣法!」
飛び散った血は剣と化して宙に浮くと、呂洞賓の意思に操られて剛力魔王に向かって降り注がれた。
「!!」
剛力魔王は大斧で受け止め盾にするが、無数の剣の雨に防戦一方になる。
「この私の天遁剣法の前でお前は斬り刻まれ、その身体を再生出来ぬようにするまで」
が、呂洞賓は気付く。
剛力魔王が大斧を地面に突き刺すと、無謀にも剣の雨の中に踏み出したのだ。
「ば、馬鹿な!!」
剛力魔王は剣の雨の中を見切っているかのように全て躱していた。
「見切った。無駄!」
「馬鹿な?この私の天遁剣法を一目見て見切るなんて有り得ぬ!そんな馬鹿な!」
しかし剛力魔王は完全に見切っていた。
何せ、この奥義は既に見知った技。
戦友であった刀剣魔王が同種の奥義の使い手で、何度と背中を任せ見てきた。
「私、友のが、上手」
剛力魔王は飛んで来た剣を掴み取ると、逆に呂洞賓に向かって投げ付ける。
「!!」
剣は呂洞賓の頬を切り、狼狽させた。
「まさか、剛力魔王がこれ程の使い手だったとは見縊っていた。これは私の失態。私は改めなければならない」
すると呂洞賓は攻撃の手を止めて地表に着地すると、その剣を眼前に構える。
「剛力魔王!その実力に敬意を払い、この私の全力をもって倒させて貰う」
すると抜刀の構えをすると、呂洞賓を中心に血が吹き出して激しく散漫する。
まるで鮮血の雷の如く!
「我が血は刃!雷閃の血砕剣!」
踏み込みは力強く、その動きは雷撃の不規則にて捉え切れぬ一撃を放つ。
「終わりだ!」
その剣は剛力魔王に直撃した。
「ごぉおおおおお!」
腹部から肉が焼け焦げ、このまま一刀両断にされる。
「何と??」
呂洞賓の剣は剛力魔王に直撃したまま進まずに止まったのだ。
「剛化強体」
剛力魔王は直撃する寸前、肉体をカミシニの血を防御に集中させ、筋肉を強化していたのだ。
「ツォおおおおお!斬り裂かれろ」
更に力を籠める呂洞賓に対して、剛力魔王は拳を開いて呂洞賓の顔面を掴む。
「なっ!?」
このまま剣を押し込めば剛力魔王を一刀両断にする事は可能だった。
しかし同時に顔面を握り潰されてしまう。
そうなれば死なずとも戦闘不能になる事は間違いなかった。
「させるかぁー!」
呂洞賓は剣の軌道を変えて自分の顔面を掴む剛力魔王の腕を両断し、逃れたのだ。
「骨を切らし肉を討つつもりだったようだな?危うかった」
が、剛力魔王の狙いは別にあった。
「昔、学んだ。刀剣に、今使う!」
「ぬっ?」
すると剛力魔王は残された腕を自分の方に向けると、何かが動いたのだ。
「あっ?」
呂洞賓の背後には、剛力魔王の大斧が突き刺さっていた。
その大斧が浮かび上がり回転しながら、呂洞賓の身体を背後から切り裂いたのだ。
「うがぁああああ!」
その場に上半身と下半身が転がる呂洞賓は、まだ生きてはいた。
しかし大量の血を失い行動不能になった。
「む、無念だ・・・」
それは剛力魔王も同じだった。
しかし、最後まで立ったままの剛力魔王の姿を見て、誰もが勝者がどちらなのか分かるだろう。
次回予告
剛力魔王が呂洞賓と相打つ。
そして鍾離権を相手にする万聖龍王は牛角魔王まで相手に?
法子「牛角魔王さん?あんた、何やっているのよ」




