剛力魔王が語る真実!?
黒幕の正体も居場所も分からずに落胆する法子達の前に現れたのは
カミシニとして甦った剛力魔王だった。
私は法子よ!
えっ?私達の目の前に敵で、カミシニのはずの剛力魔王が姿を現したの。
突然の出現に私達は警戒しながら立ち上がると、剛力魔王を囲んだの。
い、一触即発?
「お前達、静まれ!」
けれど私達を止めたのは蛟魔王さんだった。
そして剛力魔王のいる場所を見えない眼で顔を向けると、
「剛力魔王なのだな?」
「久しい、な」
かつて剛力魔王は孫悟空や蛟魔王さん、牛角魔王さん達とは仲間だったの。
けれどカミシニとして甦って敵として現れたはずなのだけど?どういう事?
「私、話す。黒幕、居場所。お前達に」
「それは罠か?それとも何か考えがあるのか?私達が集まったこの場に現れたのはお前にとっては無謀だから何か考えがあるのだろう?」
「慎重、深いな。相変わらず。戦場で生き残る。それ必要。しかし私、お前達、騙す、無い」
すると剛力魔王は私達に驚くべき事を告げたの。
「お前達、頼む。奴を、止める。望む」
「!!」
そこで私は剛力魔王さんに質問したの。
「貴女は何者なの?カミシニって何なの?」
それは初めてカミシニに直接その実態を聞いた試みだった。
「私、私は・・・」
それは剛力魔王さんの体験をもとに私達は知る事になった。
今より数百年前の戦場で剛力魔王さんは戦死した。
(殺したのはナタク)
そしてその魂は肉体を離れ、繋がれた糸が切れたその途端、魂は何処かに飛ばされ集められていく。これは死の世界へと魂が向かっているのだと思ったそうなの。
私で言う天国とか地獄みたいな場所?
しかし剛力魔王さんの魂はその世界へ向かう途中に、別の空間へと吸い込まれたと言うの。
そこで一度思考が停止した。
それから再び意識が剛力魔王さんの存在として戻ったと言うの。
「此処、何処だ?」
「姉貴!」
「お、お前!」
そこには同じく戦死したはずの怪力魔王と刀剣魔王が同じく目の前にいた。
自分達は無限に広がる白い世界の上に立っていた。
「剛力さん、我達は一体どうなってしまったのでしょう?確かに死んだ記憶は残っている。しかし身体には傷は一つも存在せず、意識も確か」
「私、不明」
と、そこに別の存在の気配を感じる。
「誰、そこ、居る者!」
すると現れたのは麗華さんだったの。
「貴女達は誰?私は死んだはずなのに?どうして生きているの?それに美猴王は何処?」
「お前は美猴王の知り合いか?」
「貴女達も?」
この場所に存在する四人は間違いなく何者かによって選別されたに違いない。
それも美猴王の関係者だと言う共通点。
その時、この世界に響き渡る声が四人に向けて語りかけて来たの。
『お前達の魂を再び再生したのは私だ。それは私の配下として働いて貰うためだ。断れば再び存在は失われ、承諾するのであれば新たな肉体と生を、そして力を与えてやる』
四人は戸惑った。
この声こそ黒幕で有り、カミシニの能力を与えた張本人。
しかも死者を甦らせるなんて事が出来るようなの。
黒幕が与えた条件は孫悟空と、そこに集まった者達を殺すか、引き止める事。
その間に別働隊(サクヤ龍王と一角鯨龍王)が目的を果たすとの事。
そして四人は黒幕の条件を受け入れ、再び肉体を手に入れたようなの。
しかしそれも選別があった。
カミシニの能力を持って肉体を手に入れられるかは、また別だったの。
既に四人の前に試験的に試され、その全てが力に拒否反応が起きて魂共々存在が消えてしまっていたから。しかし四人はカミシニの力を手に入れ、新たな肉体を取り戻す事に成功した。
ように思えた。
「魂、閉じ込められた、意識、乗っ取られ、自由、奪われた」
カミシニの血を受けた四人は激しい痛みを感じた後、意識は肉体に閉じ込められたようなの。
そして、湧き上がる負の感情を呼び起こされて強い殺意と怒りに支配され、それがカミシニの能力を引き出す源にされる。
やがて、新たな自我が存在する。
自分自身の負の感情より生み出されたもう一人の自分が。
それがカミシニとしての別人格。
まるで寄生されたかのように、別人格に肉体をコントロールされ、黒幕の意思に従い、万が一逆らえば存在を消される。
そして四人は私達を襲ったようなの。
例外を残して・・・
それが麗華さんだった。
彼女はカミシニの呪縛に完全には囚われずに動けたようなの。
しかし下手に動けば存在を消されるため、従っているふりをしていたと。
黒幕も薄々感じ取り、怪力魔王を見張りとして残していたようなの。
そして戦いの最中に裏切った。
麗華さんは負の感情と戦いながら、一目孫悟空に会うために逆らっていた。
そして孫悟空に黒幕の陰謀を伝えるために孫悟空を拉致して記憶を消すふりをしながら、この私に目をつけて自分の記憶を見せる事で黒幕の存在を知らせようとしたの。
全ては愛する孫悟空のために命懸けで。
そしてもう一つのイレギュラーが発生した。
それが剛力魔王さん。
彼女は鉄扇ちゃん、八怪、紅孩児君との戦いの最中、魔眼の力を強く受けた事で再び生死を彷徨い、昔の、元の剛力魔王さんとして甦ったと言うの。
「私、黒幕の正体、不明。しかし、居場所、分かる」
わ、罠?
もしかして罠とか有る?
私達を連れて行って一網打尽?
けれど彼女は私達のいるこの場所に一人で来たのは無謀よ。
よほどの覚悟が必要だと思うの。
万が一信じられなかったら、昔の仲間達から倒される可能性もあったのだから。
すると最初に答えたのは孫悟空だった。
「剛力、よく戻ってきてくれた。俺様はお前を歓迎するし、信じるぜ!」
すると牛角魔王さんも頷いたの。
「よく戻った」
その言葉に剛力魔王さんが赤面したの。
ん?ハテ?まさか?
そして蛟魔王さんが笑みを見せる。
「刀剣魔王と怪力魔王の事は残念だったが、お前が残ってくれた事は素直に嬉しいと思うぞ」
この三人にとっては剛力魔王さんの言葉を信じるだけの絆があるのね。
そして刀剣魔王さんも怪力魔王さんも命がけの戦いの最中で、負の意識に乗っ取られながらも黒幕に悟られないように私達にヒントを与えていたに違いないと思う。
そう考えれば、彼らが残して来たヒントで私達は導かれていたように思えるから。
「なら、教えてくれる?黒幕は何処にいるの?天界?地上界?」
すると剛力魔王さんは首を振る。
「奴が居る場所は」
「!!」
私達はその場所を聞いて驚愕したの。
そんなこんな。
次回予告
剛力魔王によって案内された場所は、まさかの場所だった。
法子「まさかって何よ?最近、次回予告を一言で済ませてない?」




