世界を分けた戦い!?
法子達はカミシニ達との戦いを終えて、仲間達と合流をはたした。
私は法子
私達は勝ったの?
それとも敗北したの?
確かに孫悟空は取り戻せたし、蛟魔王さんも私達と一緒にいる。
けれど孫悟空は麗華さんを失い、蛟魔王さんも「眼」を奪われた。
少なくとも黒幕の目的は蛟魔王さんの「眼」の奪取のために私達を引き離していたのだとしたら、まんまと嵌められた感じだわ。
それにしても黒幕の正体は何者で、奪われた蛟魔王さんの「眼」とは何なの?
その事について、蛟魔王さんが私達を集めて説明してくれる事になったの。
私、孫悟空、八怪、沙悟浄、紅孩児君に牛角魔王さん、玉龍君、万聖龍王さん。
それから傷を負いながらも阿修羅、鉄扇ちゃんに、ナタクと貞英ちゃん。
「面目ないね。今から話す事は天界でも最重要極秘になっている。ナタク?それを知っても私の話を聞くつもりか?」
「案ずるな。俺達を襲った者達の手掛かりを知る上で最も必要な情報だ。構わず話せ」
蛟魔王さんは、その上で語ったの。
それは今から1000年以上前に起きた天界の大事件だったの。
その昔、天界は伏羲と女媧によって支配された魔神時代だったようなの。
ん?伏羲と女媧って確か?
私は牛角魔王さんと紅孩児君を見ると、牛角魔王さんが頷いたの。
つまり二人の祖父に当たる方で間違いないようね?
それに干支十二宮殿の最上階で私と紅孩児君が扉の中で話した二人の最高神様よね?
孫悟空と阿修羅の命を救う代わりに私に救世主として覇王から世界を救って欲しいと頼んだ?
そんな時、突如世界が一変する出来事が起きたの。
世界が揺れ動き、空間が歪み空が割れたの。
そして異なる世界から異端者達がこの世界へと降りて来たと言うの。
その者達は神でもなく魔神でも魔物でもない存在。
唯一この世界で似た種族が存在するとしたら、それは人間。
神を消し去る血の能力を持った人間種。
その者達は神族にとって脅威だった。
その血に触れた神族は消滅し、僅か数人の人間によって伏羲と女媧の世界は滅ぼされる手前にまで来た時、新たな救援が現れた。
その者達もまた異世界より現れ、十二神の使徒を従えた救世主の存在だった。
「えっ?救世主ですって??」
私は話を折るように、その救世主の登場に口を挟んだの。
「法子、聞きたい事は話が終えた後にしてもらおうか?」
「あ、はい」
私は空気を読んで黙る。
けど、モヤモヤするわ〜
えっ?そんな昔にカミシニがこの世界に現れたと言うの?
それも異世界から?しかも救世主も現れたの?
誰よ?その救世主って?
私と何か関係あるのかしら?
モヤモヤだわ〜
とりあえず私は蛟魔王さんの話を黙って聞く事にしたの。
救世主と十二の使徒はカミシニ達と世界を二分する戦いを繰り広げたと言うの。
戦いは百年にも及び、救世主はカミシニを倒すのではなく、封じる事を決断する。
世界を二つに分けて残された世界にカミシニ達を閉じ込める事。
それではカミシニを別の世界へ追いやるだけで、片方の世界はカミシニによってどうなるか分からないじゃない?
救世主様にはちゃんと考えがあった。
世界と世界を拗じらせるように分ける事で生じる歪みの空間にカミシニを追いやり、封じ込める事に成功したのだと。
そしてカミシニの脅威は去った。
救世主はそんな出鱈目な力を行った事で力を使い果たし、残された十二人の使徒を別々の世界に分けて封印を守らせる事にした。
これで世界は救われた事になるのだけれど、その後、救世主様は新たな後継者を予言して没したと言うの。さらに十二の使徒は別々の世界を守るべく、旧時代の最高神を追いやり新たな世界の支配者として君臨した。
「えっと?もう一つの世界って確かこの世界とは別に魔神国って世界があるのよね?」
ちなみに阿修羅、八戒、牛角魔王さんに鉄扇ちゃんは魔神国出身なの。
「それが今、我々がいるこの天界を統治している帝釈天だよ」
支配者こそ代わりはしたけれど、カミシニの脅威は無くなったかに思えた。
しかし問題が起きた。
封じられたカミシニの力を手に入れようとする何者かが世界の歪みに存在する結界に手を出した。そしてカミシニの王が所持していた力を手に入れたのよ。
「それが魔眼、いや!忌眼と呼ばれる呪われし破滅の力さ」
「!!」
「しかしその者の企みを予言で知った龍神族が、その忌眼を奪い取り、今日まで守りきっていたのだが・・・」
「黒幕が再び取り返したって事なのね?しかもカミシニの兵隊を使って」
「あの黒幕は、かつて結解に手を出した者と同一人物か?それとも関わりある者かは私にも分からないがな」
「つまり世界を震撼させるカミシニの力を手に入れて世界征服するつもりなのかしら?そんな事はさせないけど!」
「黒幕の正体も、カミシニの力を使って何を目論んでいるかは分からないが、残念ながら私は戦闘に関しては退場のようだよ。カミシニと戦えるのは魔眼を持つお前達だけだからな。無論、サポートはさせてもらうよ」
蛟魔王さんは包帯を巻いている姿が痛々しい見える。
忌眼を抜かれ、視力を奪われ、尊敬していた実のお姉さんが敵として現れ恐らく心身共に疲弊しているの。
すると立ち上がった万聖龍王さんが蛟魔王さんに告げたの。
「乙姫さんはゆっくり家事お願いするよ?それにカミシニと戦えるのは魔眼を持つ連中だけじゃないしな」
「浦島・・・頼む」
しかし問題はあるの。
これが一番の問題であるのだけど。
「敵の居場所が掴めないのは痛いわ」
カミシニは基本、気を持たない。
殺気こそ感じるけれど、生命エネルギーのような魂の力を感じないの。
つまり居場所を感知出来ないのよ。
「天界の軍を総動員させてでも居場所を突き止めてみせる」
ナタクも傷付いた身体に鞭打ち、貞英ちゃんに支えられて立とうする。
「天界、下界、はたまた異空間に潜まれていたら何年経っても見つけられまい?ましてや敵も馬鹿ではなかろう。今日まで存在は愚か、その実態も謎だった者だ。簡単にはいくまい」
牛角魔王さんの言葉にナタクも動きが止まり、それでも何か行動しなければ始まらないと出て行こうとしたその時、
「私、案内、する。お前、達」
その声に私達は全員で声のする方向に振り向いたの。
誰も気配を感じなかった。
なのに誰にも気付かれずに私達のもとに現れたのだから。
そんな事が出来るなんて、まさか?
すると扉の外から現れたのは、先の戦いで生存が分からなくなっていたカミシニの剛力魔王だったの。
何故、剛力魔王は此処に?
まさかの展開に私達は緊張する。
そんなこんな。
次回予告
剛力魔王が現れ、彼女が告げた内容に法子達は?
法子「内容しだいよね?話を聞かなきゃ何とも言えないから」




