孫悟空は私にとって・・・
法子と麗華との女の戦い。
その結末は?
私は法子
私と麗華さん。
孫悟空を賭けた戦い。
「法子ちゃん、もう一つだけ聞いても良い?」
「えっ?何?」
すると麗華さんは私に予想外の質問をして来たの。
それは?
「美猴王、いえ?孫悟空の事が好きなの?」
「へっ?」
寿司?杉?炭?ベタ?
今、何て言ったの?
私が孫悟空を好きですって?
いやいやいや、あはは。
孫悟空は私の便利な私物ですから!
あ、仲間として好きとかかな?
確かに口が悪くて馬鹿だけど、イザって時には頼りにはなるわよね〜
そう言う事なら好きって言えるわね。
「好きよ!」
私はキッパリと答えると、麗華さんは溜め息をついてもう一度質問して来たの。
「孫悟空を男として見れる?私に奪われたくないと心から言える?彼のために全てを捧げられる?」
「えっ?」
ビビビッと来たわ!
鈍感な私でも分かる。
伊達に少女漫画で妄想した小学生生活送っていなかったわ!
コレはつまり、色恋沙汰の話を私に投げ掛けているに違いないわ!
間違いない!
この歳まで、縁の無かった恋愛話に始めて私が渦中にいるのね?
でも待って?
それが、寄りにもよって相手が孫悟空?
今の今までこれっぽっちも考えた事はなかったわ!
確かに孫悟空は顔だけ見れば悪くないとは思うけれど、金髪だし、エメラルドグリーンの瞳だし、もしかしたら私の世界に連れて行けば、タレントやモデルとして稼がせる事出来るんじゃない?しかも運動神経は抜群で喧嘩も強い。
こんな彼氏いたら、周りが黙っていないかもしれないし、私もチヤホヤされる?
もしかしたら有料物件かも!
けど少し冷静になって法子?
相手は妖怪よ!
しかも相手は元奥さん?
(転生前のだけど)
これは不倫になるのかしら?
もしかして女子高生の不倫話って事?
ドラマ一本撮れる?
私は脳内でゲシュタルト崩壊していた。
「彼を自由にして!もう戦いの世界に彼を引き込ませないで!お願い!」
「!!」
「法子、貴女の傍にいたら彼は必ず戦いの中で朽ちていくのが見える。貴女もそう思っているのでしょ?それが何故、彼なの?私に返して!」
私は麗華さんの言葉に返答出来なかった。
孫悟空は勿論、阿修羅や八怪、沙悟浄だって私が巻き込んでいるの。
正直、私はそれが当たり前だと思ってた。
一人よがりだったと思う。
けど、楽だったから・・・楽だったの。
手の届かない所を代わりに掻いてくれるような至福感、チヤホヤをしてくれる幸福感、何も隠す事なく遠慮しないでいられる干物感。
楽だったのよぉー!!
本当の事を話せないで黙り込む私に麗華さんは言った。
「覚悟が無いなら消えて!さもなければ私も不本意だけど、法子?貴女を殺さないといけないわ!美猴王の為に!」
「孫悟空の事を恋愛どうこうで語れないけど、私にとって、私達にとって必要なの!」
「分かったわ」
すると麗華さんから私に向けて凄まじい圧迫感が全身を震わせたの。
「くっ、のぉおお!」
私は如意神向を前方に突き出すと、その圧迫感は軌道を変えて私を反れる。
「はっ!」
麗華さんの足下から赤い血が広がっていき、壁や天井に広がっていく。そして私の足下が揺れて飛び退いたの。
「塔に入ったのは間違いだったかな〜」
この塔の中全てが麗華さんの血に染まり、まるで生き物のように脈打つ。
「貴女は私の体内にいるようなもの。もう逃げる事も帰る事も出来ないわ」
確かに脱出不可能な状況。
そして天井や壁が私に向かって狭まって来て押し潰そうとする。
「如意神向!」
私を中心に如意神向の力で押し寄せる壁を受け止めるけれど、長くは保たない。
何とかしなくちゃ!
「無理よ?法子!貴女は私に飲み込まれて消えるしかない。私と美猴王のために死んでちょうだい」
「!!」
直後、如意神向の壁が割れて押し寄せるカミシニの血に私は飲み込まれてしまったの。
そんなこんな。
次回予告
法子が麗華と戦い始めていた時、沙悟浄は兄弟子の孫悟空相手に戦っていた。
法子「沙悟浄!負けたらだめよ?無理しない程度にガチってよ」




