牛角魔王救出作戦!
法子達が戦っていた同時刻、
孫悟空、八怪、紅孩児は別行動を取っていた。
俺様は孫悟空
俺様、八怪、紅孩児は牛角魔王が拘束されている神殿に侵入していた。
隠れた場所から状況を把握する。
牛角魔王は全身を血の剣で両腕と両足を貫かれて、貼り付けにされていた。
「気を微かに感じる。死んじゃいねぇよ?牛角の奴は!だから安心しろ?」
「分かっている。必ず俺様が父上を救い出してやるぞ!」
紅孩児は俺様に頷く。
「どうやら見張りは奴と、もう一人いるようらぞ?」
宮殿には一人、腕を組んで俺様達が来るのを待ち構えていた。
「奴は怪力魔王だ。俺様が知る限り、かなりの怪力を持つ奴だ。後のもう一人は誰なんだろうな?顔を隠しているから分かんねぇな?」
怪力魔王の背後にはもう一人?
全身をマントで顔から隠した奴がいた。
見た感じは細見か?
よくは分からないが、ヒョロっとした?
過去に思い当たる奴はいねぇな?
本当に何者だ?
けれどカミシニの能力者なら油断は出来ねぇとは思うが?
すると俺様は刺さるような殺気を感じて全身が身震いしたのだ。
「アイツか!?」
それはマントの男だった。
僅かに見える視線からの殺気。
「どうした?」
「あそこ」
指差した所に俺様はいた。
「どうやらノコノコと現れたようだな?見たところ三人か?俺一人で余裕だ」
怪力魔王は地面に向けて拳を突き付けると、突如大地が揺れて地震が起きたのだ。
「ぬはははは!隠れていないで姿を現せ!この俺を倒さなければ牛角魔王は助けられんぞ?」
飛び出して来たのは俺様と紅孩児に八怪。
「三人か?まとめて相手してやるぞ?」
「おい?怪力!俺様達を三人相手にするなんて、お言葉に甘えさせて貰うぜ!」
正直、まだ勝てる気がしない。
目の前にしているだけで体力が消耗している感覚が命を削られているようだ。
それは紅孩児も八怪も肌身に感じていた。
だからこそ三人同時に頷くと、飛び出して攻撃を仕掛ける。
俺様の拳が、紅孩児の蹴りが、八怪の拳が怪力魔王のぶ厚い筋肉に止まる。
「俺のモリモリ筋肉には、そんなしょぼい攻撃は痛くも痒くもないぜ?」
「それはどうかな!」
飛び上がった紅孩児が怪力魔王の顎を蹴り上げると、さらに飛び上がり拳を組んだ俺様が怪力魔王の顔面目掛けて直打する。
「ほんぬぁああ!」
身体を捻り回転させて俺様と紅孩児を弾き飛ばすと、今度は八怪が拳に魔神の闘気を込めていた。
「ウォラアアア!」
その破壊力は最強硬度を誇る蛇神をも葬った最強の拳。
「おぉおお?良い拳だ。だが、俺の筋肉の壁には通じなかったようだな?」
「ナメるなや?オラの拳はお前を破壊するら!ウラァああああ!」
拳の連打が雨のように怪力魔王に繰り出される。
「本当の拳ってのはな?俺のような筋肉があって成り立つのだ!」
その拳は重くのりかかり、八怪を一撃で地面に沈めたのだ。
「うがぁああああ!」
そして踏み潰そうと振り上げた怪力魔王の足に向かって、俺様が飛び掛かっていた。
「させるかぁー!」
が、俺様の動きを読んでいた怪力魔王が振り上げた太い足で突っ込んで来た俺様に合わせて蹴り返して来たのだ。
駄目だ!間に合わない?躱せない!
「足カックン!」
と、そこに紅孩児が背後から怪力魔王の背後から膝後ろを軽く蹴ると、崩れるように怪力魔王は体勢を崩して後ろにすっ転んだのだ。
「力だけじゃないんだぜ?」
紅孩児は自慢げに笑むと、俺様と八怪が起き上がり左右に並んで構える。
尻もちをついた怪力魔王は頭にきて怒り形相で立ち上がる。
同時に全身が震え出して黒い毛に覆われたのだ。
「何だ?孫悟空、あいつ?変化か?」
「奴はゴリラって獣だったな。筋肉と怪力は更に倍化するぞ?気を付けろ?」
「気をつけるもなにも、オラ達が劣勢なままなのは変わらんらぞ?」
それでも俺様達は誰も諦めてはいない。
かつてない強敵を前にして、俺様達の戦いの本能が騒いでいる事を実感していたからだ。
同時に、微かに感じていた。
「怪力魔王!マジに俺様と殺り合おうってなら、覚悟しろ!」
「ぬははは!かつては頭として認めたお前だが、今の俺達が仕えるのはあの方だけだ!」
「あの方?何者だ?黒幕か?」
だが、それ以上怪力魔王は答えなかった。
そして一つだけ伝えたのだ。
「決してお前達には天竺には行かせん!」
な、何だと?
今、何って言った?
まさか怪力魔王の口から天竺なんて言葉が発せられるとは思わなかった。
この戦いは俺様達の旅と繋がっているのか?
気になるぜ!
次回予告
法子達の方の戦い再び!
カミシニとの戦いの打開策はあるのか?




