暗躍の幕開け!
何かが動き始めていた。
それは蛇神族よりも本当に脅威なのだろうか?
此処は天界?
天界の何処に存在するのか?
場所も位置も明確ではない。
そこで何者かが世界を覆す程の計画を企て動き出していた。
その者の視界の先に見える強力な結界に守られた浮遊する球体。
これは特別な儀式を行うための装置であった。
「覇王をこの世界に投げ込んでやったと言うのに思いの外事は進まなかったな」
それは何を意味しているのか?
覚えているだろうか?
白蛇の巫女を誘い覇王を探すように力を貸した謎の存在。
そして新たな火種を撒こうとしているのだろうか?
世界を覆す程の火種。
やがて火種は飛び火して世界を覆う程の厄災となる。
蛇神との長き戦いの全てがこの者の企みだったと言うのか?
「お前たち、揃っているか?」
すると男の前に四人の人影が集い膝をつく。
「天界の武神達が私の計画に気付き攻め込んで来たらしいな?」
「その事でしたら全て返り討ちにして参りました」
その者は天界の武神二千の兵を言葉通りに返り討ちにして皆殺しにしたのだ。
しかし?
そこに大柄の男が付け加える。
「調子に乗るな?ナタクを逃したではないか?」
「アレはだな?確かに殺す手前だったのだ。しかしあそこで邪魔さえ入らなければ確実に仕留められたのだ」
ナタクの危機に寸前で助けに入ったのは太白金星だった。
突然、空から隕石が降り注ぎ地面に飲み込まれるかのように意識の無いナタクの姿は消えていた。すると災いを引き起こそうとする首謀者は配下に告げる。
「お前達に仕留めて貰うのはナタク如きではない。良いか?お前達が始末するべきは孫悟空と阿修羅!あの覇王と渡り合ったあの者達の始末だ!良いか?その為にお前達を魂の牢獄から解き放ってやったのだからな」
すると孫悟空の名を聞いた五人の配下の者達の目付きが異様に変わったのだ。
「孫悟空、あの美猴王の転生した新たな姿か・・・」
この者達は孫悟空に何か因縁があると言うのか?
「だがその前に奴の周りから削ぎ落とす。その手始めに餌が必要だ」
場所は変わる。
そこは天界の最下層。
此処には今、住めなくなった地上界より天界に居住を与えられた妖怪達がいた。
「天界と言えど地上界となんら変わらんな。そうは思わないか?」
その者は牛角魔王だった。
「ち、父上!何ら変わらんな?ではないぞ!何で孫悟空と対立するんだよ!俺様はそんなの許さないぞ!」
紅孩児は牛角魔王が孫悟空を相手に対立する事を表明し、他の魔王達とぐるになって何かおっ始めようとしている事に反感を抱いていた。
「お前に説明しても仕方あるまい。これは俺の問題だからな」
「説明ぐらいしろよ!父上!さもないと俺様は父上に対して・・・」
「どうするつもりだ?」
「反抗期するぞ!」
と、真面目な話が何故かぬるくなる言動に牛角魔王は肩を浮かせたその時、突如感じた事のない殺気が迫っている事を察知したのだ。
「紅孩児、退がれ」
「父上?こいつらは?」
「分からぬ。ただ異様だ・・・」
牛角魔王は相手の潜在能力を見抜く事に関しては誰よりも長けていた。
にも拘わらず、目の前に現れた者達からは何も感じなかったのだ。
「妖気感知がゼロだと?神族でもなさそうだ。そもそも気を一切感じないなんて?お前達は何者だ!」
すると刺客達の中の三人が覆っていた衣を脱ぎ捨てると、牛角魔王は目を見開き驚愕したのだ。
「ば、馬鹿な?お前達は!!」
その後、何が起きたのか?
再び時が経ち、一人傷を負った紅孩児が法子達の前に現れた事で語られた。
瀕死の状態で動けない紅孩児の治癒から始まり、安静にさせて3日経った後、目覚めた紅孩児は語った。
「ち、父上が・・・!」
突如現れた謎の刺客に牛角魔王はなすすべなく倒されたと言うのだ。
当然、紅孩児も戦ったが何も出来なかった。
異様な敵を前にして敗北したのだ。
「嘘、牛角さんと紅孩児君が勝てなかったなんて?何者なのよ?」
「分からない。とにかく変な奴らだ。俺様の力が全然通用しなかったんだ。しかも奴らは父上と顔見知りだったみたいで、孫悟空の事も知っていたんだ!」
「はぁ?俺様の知り合いだと?」
「俺様は此処に伝言をさせるためだけに殺さなかったんだ。クソぉ!」
「紅孩児」
「頼む!俺様と父上を救ってくれ!父上との間に何か確執みたいのが出来た事は知っている。それは俺様が謝る!だから力を貸してくれ!」
負けん気な紅孩児が力を貸して欲しいと求めるほど、相手はとてつもなくヤバイ事は分かった。
「大丈夫よ?私達が全面的に力を貸してあげる!そうでしょ?皆?」
孫悟空も阿修羅も、八怪も玉龍も頷く。
そして私達の新たな戦いが幕を開こうとしていた。
そんなこんな。
次回予告
次話より新章の幕開け!
謎の敵との戦いに法子達が巻き込まれていく。




