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隔世異伝・転生記~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
女子高生覇王討伐編~真・救世主伝説~
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奪われし友!

須菩提祖師の奥義が炸裂して美猴王を倒したのか?


これで謎は解かれるのか?


俺様は孫悟空。


俺様の危機に美猴王との一騎討ちを受けて立った須菩提爺ちゃんは、見事その奥義にて美猴王の奴をぶっ倒したのだ。


「あの技?太白の爺ちゃんの透覇の拳と同じか?」


蛇神との戦いで時の世界で修行中だった俺様と阿修羅の代わりに時間を稼ぎ戦ってくれた太白の爺ちゃんの奥義「仙星術・透光」に酷似していた。

光は波と粒子の性質を併せ持ち、光は硝子を透過し、電波も壁を通り抜けるように、太白金星の身体が粒子の如くまで光と同化する事で、物体に干渉されずに通り抜けられるのである。

さらにこの技には強い精神力が必要で、己の存在を固定させ続けないといけないそうだ。

理論的には阿修羅の能力も類似しているのかもしれない。



「奴のは儂様のパクリもんよ!奴は何でもパクるからのぉ〜。しかし儂様のが本家本元じゃわい!」


確かに凄い奥義だった。

ただそれではあれだけの破壊力は生み出せないはず?それに太白の爺ちゃんの技は受け身の取れない拳を繰り出す事は同じだが、根本的な破壊力が違う?

能力差?違う?

俺様は今見たに須菩提爺ちゃんの奥義が繰り返し脳内で廻る。

そして答えが導かれる。


先ずは水術で片腕をコーティングして極限的に防御力を高める。

そして雷術で反応速度を高めて光速の速さで光そのものと同化させる。

極限にまで振動させた物体は物を擦り抜ける事が出来るらしい。

ここまでは太白爺ちゃんと同じだ。

そこに炎術の破壊力に風術の相乗効果を上乗せする。

つまり?あの奥義は?

全属性の術を使った回避も防御不可能の無敵攻撃なんか??


「マジか??」


俺様は目を輝かせていた。

それはそのままの意味ではなく、金色の魔眼が無意識に発動して須菩提爺ちゃんの奥義に魅せられてしまったのだ。


「どうじゃ?手加減はしてやったが立てんじゃろ?」


手加減した?

その言葉通り、美猴王は生きていた。

そして立ち上がろうにも立てずに起き上がれないでいたのだ。


「くそぉ!!この俺様に情けかよ!くそ爺ぃ!こらぁー!」


俺様でさえ倒せなかった美猴王美猴王を倒した須菩提爺ちゃんは、倒れている美猴王の更に先を見ていた。


「さて、そろそろ顔を出さんか?お主がいる事は分かっておるぞ?」


えっ?


「美猴王の奴をけしかけた黒幕の顔を見に来てやったのだ。これでも儂はお前の兄弟子なのだぞ?もてなさんか!」


すると奥から何者かの気配が現れたのだ。

いや?この気配は知っているぞ?

俺様だけでなく八怪も胸騒ぎがした。

そして目の前に現れた奴は俺様達が予想していた本人だった!


「金禅子」


天界で謀反を起こして逃亡中の天界神。

そしてかつて俺様達を絶対的危機に落とし入れた事があった。


「須菩提祖師よ。久しいな?末弟子の私の事を覚えていてくれて嬉しいぞ?」


「らしくないのぉ?あの方の弟子の中でも唯一の問題児が?」


「そうだったか?」


どうやら爺ちゃんと金禅子は顔見知り?

否?話しの流れから兄弟子と弟弟子の間柄のようだ。

たまげた〜



「さて挨拶は終わりにしよう。お主、何の目的で動いておる?」


「目的?俺は俺の使命に従っているまでだ。この偽りの世界を滅ぼすためにな」


「世界を滅ぼすとは聞き捨てならんな?儂様はお主にかけられておる謀反は何かの間違いだと思っておったが、それこそ謀反の証明のような言葉だぞ?」


「どう取りようが構わん。俺の邪魔をするなら退かせるまで」


「出来るのか?お主に?」


二人の間に火花が散る。

今にも戦闘が始まろうとしたその時、飛び出して来た者が須菩提の爺さんに襲いかかる。


「爺!てめぇの相手はこの美猴王様だぁー!余所見してんじゃねぇー!」


一度は敗れ去ったはずの美猴王が驚異的な回復力で立ち上がり、襲いかかる。


「余所見してんのはてめぇーだ!」


が、そこに俺様が飛び掛かっていた。

突き出した俺様の拳が美猴王の奴をぶっ飛ばしたのだ。


「そろそろ主人公の出番だぜ?こらぁ!」


美猴王は柱に衝突して倒れるも、しぶとく立ち上がってくる。


「生意気だぞ!雑魚は引っ込んでいやがれ!偽物風情がぁ!」


まさに三つ巴?

いや?四つ巴状態?

いやいや!

そこには八怪と阿修羅もタイミングを見ていつでも飛び出す準備をしつつ、その前に牛角魔王、蛟魔王、百獣王に鵬魔王が立ちふさがっている。


「この状況では落ち着いて話せまい。ならば収拾をつけようか」


金禅子は百八の数珠を頭上に掲げると、一度瞼を綴じて開かせる。


金縛霊浄きんばくれいじょう


すると金禅子の瞳が金色に光り輝き、同時に数珠が閃光を放ったのだ。


「!!」


それは合図だった。

金禅子の動きに目を奪われた俺様に向かって美猴王が飛び出していたのだ。


「て、てめぇ!?」

「おせぇーよ!」


完全に不意をつかれてしまった。

防御も受け身を間に合わない。


「四凶獣縛」


飛び出して来た四凶が俺様の両腕両足に噛み付くと、一気に力が抜けるような感じがした。

すると引っ剥がすかのように奪われたのだ。


「そんな馬鹿な!?」


俺様の中から朱雀、白虎、玄武、青龍の魂が四凶によって俺様の中から奪われる。

そして力の抜けた俺様に美猴王は、


「貰うぜ?偽物に持たせておく必要ないからな?そしてくたばれ!」


美猴王の拳が俺様の胸元を殴りつけると、今度は俺様の方がぶっ飛ばされたのだ。


「目的は終えた。美猴王よ、退くぞ?」


「あぁ!金禅子!」


金禅子は更に光り輝く数珠を数度振り回して地面に叩きつけると閃光が破裂して視界を消していく。


「あっ!?」


光が止む直後、美猴王は金禅子に従うようにこの場から消えて行く。

そして牛角魔王、蛟魔王、百獣王、鵬魔王も後を追うように消えたのだ。


本当に一瞬の出来事だった。

俺様は魂に繋がれていた四聖獣だけでなく、義兄弟まで失ったのだ。

そして新たな戦いの幕開けなのか?


立ち竦む俺様は何も言えずにいた。


「!!」


そんな俺様の胸中を察してか、背中から手を置く者がいた。


「孫悟空、きっと何とかなるわ!私達だって力になるから。ねっ?」


振り向くと法子が強い眼差しで俺様を見ていた。

そして阿修羅と八怪も?

そうだったな。

俺様は全て奪われたわけじゃねぇ!

こんなにも頼もしく、俺様の心を揺さぶる仲間達がいるのだからな。



だが、そんな俺様に須菩提の爺ちゃんが告げた。


「金禅子の件も問題じゃが、更に厄介な問題が迫っておる」


エッ?


「蛇神族をも上回る脅威が動こうとしておるのじゃ!」




蛇神族をも上回る脅威だって??



次回予告


天竺の謎を解明するべく沙悟浄は鉄扇と鹿力大仙と共に地上界にある遺跡に向かっていた。

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