法子VS覇王!私が世界を守ってあげる!!
覇王を相手に法子が覚醒する。
しかし覇王を相手に人間の法子に何が出来るのか?
私は法子
私の前に覇王がひっくり返っている。
それは誰にも予測不可能な状況だった。
覇王も突如自身が地に背を付けられた事に混乱を生じつつも、直ぐ様立ち上がり私を見る。
何故なら覇王をひっくり倒したのは私だから。
合気!
相手の力を利用してのカウンター・・・なんて言うのは簡単だけど、天地ほどの実力差がある相手に通用するなんて有り得ない。
しかし私は成し遂げた。
私だけでなく私の大切な皆の未来を消し去ろうとする覇王に対して、私は魂の底から湧き出て来た強い感情と共に覚醒させていたの。
「金色の魔眼!」
私から発する魔眼のオーラが全身を覆い、神にも達する程の力が感じられた。
「あれが法子なのか?信じられん」
その勇姿にナタクは信じられないでいた。
ナタクにとっても私はただの人間。
それが自分が手も足も出なかった覇王に油断していたとはいえ泥を掴ませたのだから。
そしてそれは覇王にとっても誇りを傷付けられていた。
「この俺に何をしたか知らんが、次はない」
そして再び私に向かって腕を伸ばす。
「!!」
が、覇王は直前で伸ばした腕を止めたの。
それは本能が告げた警告。
もしまた不用意に近付ければ何か起きると。
それに気付いた時、覇王は改めて私を見たの。
金色に輝く魔眼の解放。
その力が私の力を強化している事は分かる。
しかしそれは鉄扇ちゃんの魔眼で体験済みだった。
どれだけ強化しようと圧倒的な力を持つ覇王の前では単なる身体強化に過ぎない。
それが妖怪でも神でもなく人間の小娘が使ったところで恐れるに足らないにも関わらず。
強い警戒心が覇王を止めたの。
そして再び見た私の瞳が覇王の脳裏に浮かばせた。
かつて覇王たる自分に向かって人間の巫女がかけた宣戦布告。
その巫女と私が被ったの。
その巫女は言った。
必ず私の子孫がお前を倒すと!
「ふふふ。あの人間の巫女よ。お前は果たしたのだな?この俺に相応しい刺客を作り上げたのか?面白い!殺さずに生かしてやった意味がある!」
すると今度は覇王もまた私に向かって覇気を籠めた拳をもって殴りかかる。
人間の私に覇王が油断なき渾身の一撃。
それは武神としての敬意でもあった。
すると私は下げていた腕を中央に上げて指を交差させながら印を結ぶ。
すると覇王と私の中央に突如、両断された如意神行が目の前に出現して覇王の拳を止めたの!
凄まじい衝撃の余波が覇王自身に跳ね返る。
「ぐぅうう!」
如意神行は私の金色の光を帯びて再生していき元に戻っていく。
自分自身の攻撃を直に受けて動きが止まったその時、視界から私が飛び込んできて如意神向を振り下ろして来ていたの。
「うぉおおおおおお!」
「!!」
覇王は一瞬、全身が身震いした。
何故なら私の背後にまた別の誰かが被って見えたから。
その者の姿と私が一つに重なった時、覇王は笑みを見せて全てを悟る。
私の気合いの一撃は紙一重で躱され、覇王は私に向けて誠意を見せたの。
「無礼した。どうやら俺は完全に見誤っていたようだ。お前は俺にとって強者を呼び寄せる餌だと思っていた。しかし違った!お前こそ俺が待ち侘びたる真の強者!」
覇王から雑念が全て消えていた。
そして私を人間でも小娘でもなく、一人の戦士として、死力を尽くせる好敵手と認めたの。
あ〜!もう、そんなんどうでも良いわ!
私は目の前に立つ厄介者をぶっ倒す!それだけよ!
私の戦法は覇王に私の背後にある聖魔の剣を取り返されずに倒す事。
私の金色の力を纏った如意神向は覇王の攻撃をも止めれた。
しかも覇王は今は武器持たない素手。
何とかなる!する!してやる!
「せぇーい!」
私は気合いを籠めて飛び込み、覇王に向かって如意神向を振り回す。
覇王はガードした腕で受け止め、覇気を籠めた拳闘で私に繰り出して来る。
「止まれぇーー!」
如意神向の攻撃が覇王の拳の威力を打ち消し、そこに追撃で振り回す。
「まだまだだ!もっと俺を熱くしろ!」
覇王の拳を如意神向で受け止め弾き飛ばされたところに、追撃の拳が迫る。
私は踏み込んだ足で堪えると、
「如意神向・Uターン!」
標識が止まれからUターンの矢印が曲がるマークに変わり、その効果は覇王の攻撃の跳ね返した!
「ぐぅわあ!」
自分の攻撃を再びまともに受けた覇王は一瞬ふらつく。
そして私の如意神向を見て気付く。
「理を捻じ曲げる力か?」
言霊や呪詛に近い能力。
常識を非常識に、変える能力。
この能力は難しい命令ではなく単純な命令の方が効果が強く、私は止まれや、Uターンや矢印といった方向転換を標識に表して能力を発動させるの。
ただし標識の表示が切り変わるまでは能力は発動しないから、フェイント攻撃には弱点。
その代わり相手の威力の大小関係なく効果を示す優れ物。
覇王の攻撃さえ打ち消すんだから。
あの太公望さんが如意神向に物凄く興味深く見ていたけど、この武器は超レアらしいわ。
さらに一番のメリットは止まれの表示の時の赤い逆三角形の時は本当に鋭利な刃の如しなのよ。
けれど覇王を倒すにはまだ決定打がなかった。
そもそも翻弄し後方支援の武器だから、直接戦う事はその効果が半減するのも仕方ない。
使いどころを選び能力効果を最大限に活かす!
すると覇王は攻撃の手を止めたの。
何をするつもり?
覇王は掌を握りしめると、その膨大な力が集約されていく。
覇王を中心に空間が歪み始める。それはもう規格外の力があの拳に集まっているのは明確。
「どんだけ強い力でも耐えてみせる!」
すると覇王は自信を持って言葉にしたの。
「理をも俺は掌握する!」
「!!」
飛び出した覇王の拳に私は如意神向を前に突き出して「止まれ」を標示させる。
すると覇王の拳から放たれる膨大な力が私との間の壁と衝突したの。
「エッ?」
私はその勢いに後退し押される。
全て力を相殺出来てない?
何で?
その時、太公望さんが私の如意神向の弱点を教えてくれた事を思い出す。
それはフェイントといったテクニックとは別に、意思の強さの事を言ってたの。
私の如意神向の力は私の強い「我」が形になったものらしいの。
その力は私の強い思念。
思い込みの強さ。
己を信じる力、自意識過剰こそが真の力を引き出すんだって。
しかし、もし?
もし私よりも強い自意識過剰な者が現れたら?
すると私を守る壁に亀裂が入る。
嘘?
このまま覇王の放つ力が押し寄せられたら、生身の私なんてたまったもんじゃないわ!
私は如意神向に力を注ぐ。
「うぉおおおおお!」
私の意思が金色の力となって如意神向を支える。
それでも覇王の力も止まないでいた。
このまま持久戦?
すると私を守る光の壁の亀裂から衝撃が擦り抜けて私の足下の地面を削り取ったの。
「うっ、耐えきれないの?」
私に不安が走る。
覇王は私よりも自意識過剰なの?
私の腕が痺れ始める。
「ヤバイかも!?」
えっ?
その時、私は聞いたの。
「えっ?何?誰よ?えっ?」
それは一人言に見えたと思う。
戦いの最中に私は誰かの声を聞き、そしてその何者かの言葉に耳を貸した。
この状況、私に出来る事があるなら何でも試すわ!
それが無茶であろうとも、為せば成る!
「あっ!?」
しかしその直後、私を守っていた壁が消し飛び、覇王の力がそのまま私に向かって押し寄せる。
「娘!捉えたぞ!」
覇王の目には私が身動き止めた状態で立ち止まって見えていた。
そして渾身の拳を叩きつけたの。
「カァアアアア!」
轟音と共に私がいた大地が消し飛んだ。
そしてそこには覇王が立っていたの。
ナタクはその様子を見て私が跡形も無く消し飛んだと思ったに違いない。
「!!」
しかしナタクは覇王の様子に違和感を感じたの。
「お、おまえ!?」
それは覇王すら信じられない出来事。
何故なら?
私の手には如意神向ではなく、剣が握られていたの。
しかもその剣は?
「セェヤァアアア!」
私はその手に握られた剣を覇王に向けて横一閃振り払ったの。
覇王もその一撃に防御に全ての力を籠める。
直後、光の閃光が大地を沿うように放たれた。
「グッ!」
覇王も自らの身体に刻まれた斬られ傷に痛みを感じて初めて膝を付く。
そして今一度私を見て驚愕した。
「俺はお前が現れるのを今の今まで待っていたようだ・・・」
息を切らし、自らの身体から流れる血に覇王は怒りよりも喜びを見せたの。
そして私を見ていたナタクも呟いた。
「信じられん・・・」
何故なら、私の握っている剣は!
龍神族が守り続けていた聖魔滅殺の宝具。
覇王が持っていた破滅の力を持つ、
聖魔神剣だったから!
そして私は握られた聖魔神剣を手にして構え直す。
「言ったでしょ?私がお前を倒すって!」
覇王は私に向けて問い直したの。
「改めて問う。お前の名は?」
蛇神との長き戦いへの終幕。
その戦いの行方はこの私の背にのしかかる。
任せなさいよ?
私は声を大にして叫んだの。
「私?私はこの世界にアンタを倒すために遠い未来から呼ばれて来た正義の女子高生、三蔵法子よ!」
この戦い、私が世界を守ってあげる!
私が決着つけるの!
そんなこんな。
次回予告
聖魔神剣を手にした法子
その力は覇王に通じるのか?
世界を守るために戦う女子高生!
三蔵 法子!




