宝貝・創始の枝?法子の神具・如意神向!?
延命国の戦い!
中心にある捲簾覇蛇の居城の頂上に奴はいる。
私は法子
延命国での戦いは始まっている。
そして決着がついている戦いもあったの。
それは延命城の祭壇の場所で戦っていた鉄扇ちゃんと白骨乙女さんの戦いだった。
けれど、その場には一人しかいなかった。
傷付いた身体で倒れているのは?
は、白骨乙女さん??
二人の戦いは鉄扇ちゃんが僅かな差で勝利を勝ち得ていたの。
そして先に向かっていた私の前には・・・
「き、来ちゃったのね」
鉄扇ちゃんが追いついて来ていたの。
「これ以上先には行かせないよ」
「鉄扇ちゃんが来たって事は白骨乙女さんはどうなったの?まさか?」
まさか死なせて来たわけじゃないわよね?
「法子、お前もこれ以上足を突っ込むならどうなっても知らないわよ」
その眼には殺意が籠められていた。
けれど私も引くわけにはいかないのよ。
鉄扇ちゃんの扇の刃が私に向かって降って来る。
「きゃあきゃあ!」
私は頭を抱え駆けながら階段を駆け上がりながら逃げる。
「いい加減気付きなさい!あんたのような無力な人間が踏み込める世界じゃないのよ!今のあんたの前には孫悟空も阿修羅も八怪もいないの!あんた一人じゃ何も出来ないのだから出しゃばるな!」
鉄扇ちゃんの言ってる事は間違いじゃない。
けどね?
「ちょっとムカつくわよ!」
私は振り返ると手にした数珠を構えて弾く。
「数珠龍炸弾!」
私の掌で炸裂した数珠が光を帯びながら降って来る扇の刃を全て弾き返したの。
「!!」
「どんなもんよ!」
すると私の制服が龍衣に変わる。
これは全て太公望さんからの頂き物。
何か太公望さんも色々持ち合わせていたから、武器庫を物色して以前持っていた私の龍神の宝貝と同じような物と使えそうな物を全て揃えて借りて来ていたの。
借りて来ていたの。
借りて・・・あ、後でちゃんと了承取るわよ?
私だって泥棒じゃないのだからね?
ちゃんとお願いしたのよ?
心の中で・・・
実際、太公望さんは私が武器倉庫に深夜遅く侵入して数点宝貝を拝借して行ったのを知ってはいたけれど、予想以上に貴重な宝貝を数多く持って行った事に青褪めてはいた。
「さ〜て!私が本当に無力かどうか見せてあげる」
私は手に持つ龍神の錫杖に霊気を籠める。
「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前」
輝く龍の錫杖から龍のオーラが飛び出して私は振り回すように鉄扇ちゃんに向けて飛ばす。
「こんなもの!」
扇が巨大化して盾となって私の放った龍のオーラを防ぐと、今度は鉄扇ちゃんの周りに無数の数珠が浮かんで囲んでいる事に気付く。
「油断したわね?仕留めさせて貰うわ!」
それは私が飛ばした数珠。
しかも私の意思で自在に操作出来るの。
「発!」
私の念で鉄扇ちゃんを囲む数珠が一斉に襲い掛かる。しかし鉄扇ちゃんは慌てる事なく大扇を力任せに振り回して巻き起こる突風で私の数珠の攻撃を全て弾き飛ばしたの。
やっぱり一筋縄には行かないわね?
けれど私も鉄扇ちゃん相手にこのまま終わらせるつもりないのよ。
私が太公望さんの武器庫で一番心惹かれたモノがあるの。
それは厳重に封印された秘蔵具。
「宝貝・創始の枝」
創始の枝ってのは宝貝を創り出すために使う素材なの。
この特殊な枝に創り手の念を籠めて特殊な能力を持つ宝貝を生み出すんだって。
宝貝作成については天界でも楊善さんが一級のエキスパートだったらしく、以前旅の途中で好奇心で創り方を聞いていた事があるの。まさか本当に自分で創る事になろうとは思ってはいなかったけれど。
で、創始の枝の中でも私の今持っているこの虹色の枝は天界でも特殊の中の特殊らしいの。
過去には太公望さんの持つ打神鞭や孫悟空の持つ如意棒、八怪の釘鈀や沙悟浄の降妖宝杖、金角・銀角の盗んだ五つの宝具もこの虹色の枝から創り出したらしいの。
だ・か・ら〜
「私にだって特殊な武器があっても良いじゃない?良いわよ!良いに決まってる!」
私は念を創始の枝に籠める。
念には念を入れて、私の欲しい武器をイメージする。
私が持つ最高の武器!
そもそも私が所有する武器と言えば数珠や術札。
それに打撃系の錫杖が一般的よね。
そして今、鉄扇ちゃんに対抗出来る武器って?
私は私の人生で見てきて私に相応しい武器が脳内で形となってイメージされていく。
「!!」
その時、閃いたの!
私に最も相応しい武器の姿が!
その直後、私の行動に違和感を感じた鉄扇ちゃんが突進して来て襲いかかる。
けれど私に触れるより寸前でスパークが起きて強い力で鉄扇ちゃんは弾き飛ばされたの。
「そ、それは何?それが武器だと言うの?」
鉄扇ちゃんは私の手にした新たな武器を目の当たりにして驚愕していた。
初めて見る形状の武器に警戒して動けずにいたの。
それもそのはず!
この時代には存在しない武器なのだから。
「完成したわー!」
私はその武器を持ち実感する。
コレならイケる!
手にした重量感は錫杖よりも重く女の子が持つには不釣り合いかもしれないけれど、鉄扇ちゃんの持つ大鉄扇に対して引けを取らないと思う。
どっしりとした白き棒状の先端には真っ赤な逆三角の鉄板が視線を釘付けにして、鉄扇ちゃんもその武器を前にして動けずにいた。
「これが私の神具・如意神向よ!」
私は手にした武器を構え立つ。
「止まれ」と日本文字で描かれた印字がキラリと光る。
その武器を前に警戒していた鉄扇ちゃんもその武器の能力が分からないのであれば攻撃をして確かめるしかないと私に向かって突進し大鉄扇を振り払う。
お互いの武器が衝突し互いに衝撃が走る。
「行くわよ!」
私も振り回しながら打撃を繰り出し互いに交差しながら戦う。
思った通りだわ!馴染む!
以前、私のいた現代でも一度手にした武器。
けれど今回のコレは神力が備わっている。
私専用の武器だから馴染む事に重さが気にならないし、破壊力も比じゃない。
けれど鉄扇ちゃんは並大抵の妖怪じゃない。
「まさかこれほどやるとは思わなかった。良いわ?それだけ覚悟しているなら私も手加減しない」
鉄扇ちゃんは掌を頭上に翳すと神々しく光り輝き、その光の中から神気を帯びた扇が出現し鉄扇ちゃんは手に取り掴む。
「私の神具・芭蕉扇はひと振りすれば風を呼び、ふたたび仰げば雲を呼び、みっつ仰げば豪雨と化す」
扇がれた芭蕉扇から突風が吹き荒れ竜巻が巻き起こり、私に向かってくる。
その神気を帯びた風圧の破壊力は山をも塵と化す。
「止まれの標識よ!」
私は手にした武器を前方に向けると突風が見えない壁の前に動きを止めたの。
これは一時停止の能力。
私の神具・如意神向は私に対する攻撃を一時的に止める特殊能力があるようなの。
「甘いわ!私の芭蕉扇の威力は扇ぐほど威力を増すのだから!」
鉄扇ちゃんの神気を吸収して更に強烈な暴風が私に向かって扇がれたの。流石にこれほどの力を止めていられるはずなかった。私の前を守る見えない壁は消えて私は暴風の中に飲み込まれたの。
「えっ?何?」
決着は付いたと思っていた鉄扇ちゃんは目の前で起きている現状を信じられずにいた。
自分の巻き起こした突風が私を前にして軌道を二手に分かれて逸れていたのだから。
「進行方向は直進ダメよ!」
これも私の神具の特殊能力。
先端の「止まれ」の表示が枝分かれした矢印のマークへと変わっていく。
今度は相手の攻撃を止めるのではなく突風の進行方向をかえたの。
これが私の神具・如意神向の特殊能力なのよ!
「私が役立たずかどうか見せてあげる!」
主人公を除け者になんてさせない!
私の見せ場はこれからよ!
そんなこんな。
次回予告
法子の活躍は予想外?
予想を裏切り期待に応えられるのか?




