その力は神才?闘神ナタクの本気!?
白骨乙女の快進撃に思われたが、
喰殖覇蛇には及ばなかった。
その時、再びナタクが戦場に立つ!
私は法子。
白骨乙女さんの危機に、先の戦いで封印されていたはずのナタクが再び参戦して来たの。
ナタクは自身の弱点であった宝貝の結界の中に閉じ込められていたのだけれど、
「俺がいつまでも自分の弱点を補わないでいると思うか?」
既に打開策を備えていたの。
動かないのは宝貝の身体のみ。
けれど霊体は自由だった。
霊体は印を結ぶと、空間が歪みその中から武器が降って来たの。
それは風と炎の気を纏う剣。
「宝具・剣嵐業火!」
ナタクの霊体は宝具の剣を振るうと、結界の中は業火と嵐が巻き起こる。
そもそも宝貝の能力を消すための結解。
中でそんな状態になってしまえば耐えられるはずなかったの。
そしてナタクは結界が中から破壊する事に成功したの。
「この俺を怒らせた事は万死に値する」
ナタクは無表情にて傲慢。
呟くように上から目線。
極度の負けず嫌い。
ナタクは飛び出すと同時に喰殖覇蛇の間合いに入ると剣を振るう。喰殖覇蛇は攻撃を躱して両手の爪で斬り掛かる。上体のみを揺らすように躱しながら向かって来る喰殖覇蛇の爪を全てナタクは剣捌きで斬り伏せ粉砕したの。体術、剣術は確実にナタクのが格上だった。
「光速の雷剣」
それは雷を纏った光速の攻撃。
喰殖覇蛇の身体を一瞬で斬り裂く。
けれど喰殖覇蛇の身体再生して蘇りながら自らの身体を変質させたの。
「!!」
するとナタクは気付く。
ナタクの振り払う雷の剣が喰殖覇蛇の身体に埋もれたまま雷の力が完全に消失する。
「この俺にはもうお前の雷は効かないぞ?この俺の身体は雷を養分にする得意体質に変質させたからな」
「そのようだな?」
ナタクはムッとする。
「さぁ〜お前の唯一の雷を封じた。お前にはもう俺に傷一つ付けられまい?」
すると喰殖覇蛇から冷気が発せられ上方に出来上がった氷山がナタクの頭上目掛けて落下する。
「氷山の一角!」
喰殖覇蛇は奪った命の分だけ数千、万の様々な能力をも同時に奪い取り身につけているの。
「ナタク!危ないー!」
私が叫ぶと、
「誰に助言している?無用!」
ナタクから炎が迸る。
その手には炎を噴き出す槍を手にしていた。
「宝具・火尖槍!」
それは業炎を纏う槍。
上空の氷山が炎の業火で一瞬にして蒸発する。
「俺は討伐した妖怪から宝具を奪っている。そしてどんな特殊な能力を持つ宝具でもその力を最大限に使い熟せるのだ」
つまりナタクの力とは神雷だけじゃない。
それは先程の炎や、水、風、氷、その他にも特殊な能力、宝具の分だけ戦う力があるの。
けれど・・・
「あの火尖槍は紅孩児君のですよね」
「そうね」
その戦いを見ていた沙悟浄はやっぱりナタクが嫌いみたいだった。
ナタクが討伐した妖怪の宝具を奪い手にしていると言う事は、私達の友達である紅孩児君を手にかけたって意味なの。正直、ナタクには勝って貰いたいけれど、複雑な心境だった。
喰殖覇蛇が雷を纏い暗雲を呼ぶ。
「雷爆弾!」
雷の砲弾が四方八方からナタクに迫る。
「宝具・土防壁!」
それは宝具の盾。
地面に手を置き宝具を発動させると神気を纏った地面が盛り上がって喰殖覇蛇
の雷爆弾が全て無効化する。
「宝具・土石竜!」
更に新たな宝具を発動させると砂爆弾が喰殖覇蛇の身体に付着して爆発する。
「お前がどれだけ能力を変えて来ようが、俺の宝具はその能力を上回り蹴散らす!」
その後は本当にナタクの独壇場だったの。
能力を変えて力を増しながら甦る喰殖覇蛇に対して、それ以上の力を以てナタクは制した。
これが闘神と呼ばれたナタクの力なのね。
あ、私が頭を殴った事は忘れてちょうだいね?
「俺はお前の命尽きるまで殺し続ける」
ナタクの強さに喰殖覇蛇は脅威的に感じ始める。
何度も蘇っても直ぐに命を絶たれる。
二郎神君さんだけでなく、目の前のナタクもまた蛇神にとって驚異的な敵であると認めるしかなかった。そしてそれ以上により喰殖覇蛇は欲しくなったの。
「あ〜ヨダレが垂れてしまうよ。もしお前を喰らえば、その力もその美しさも俺のモノになるのだからな〜。あ〜何だぁ〜この胸の高まりわ〜!欲しい!お前が、ナタクが欲しいぞ!」
喰殖覇蛇は込み上がる欲望の快楽に歓喜する。
「理解した。お前を倒すのに小手先の能力は無用だと。そして俺が手に入れた器の中で相応しいモノがある。少し前に苦労して手に入れたが、お前に見せてやろう!ウォおおおおお!」
喰殖覇蛇の姿が変わっていく。
全身から凄まじい気がビリビリと発する。
その喰殖覇蛇が変化した姿を見て私は両手で顔を覆いながら、
「嘘?そんな、有り得ないわ」
その時、目覚めた白骨乙女さんが喰殖覇蛇の姿を見て悔しがるように涙を流して地面を叩いたの。
「そうかぁ」
私は白骨乙女さんが喰殖覇蛇に対して異常なまでの怒りを見せていた理由を理解した。
「次はその姿か?だが俺は女の姿をしていても手加減はせんし、構わずに消し去る!」
喰殖覇蛇の新しい姿は女の姿だった。
そしてかなりの強さを持っている。
その強さを私はよく知っていた。
白骨乙女さんは私達に聞こえるように怒りを噛みしめるように言ったの。
「あの喰殖覇蛇は私達が蛟魔王の城で修行している最中に突然襲って来たのよ。そして私は彼女と一緒に二人がかりで戦い、それでも勝てなかった。追い詰められた私を彼女は身を呈して逃したのよ!本当に貴女は馬鹿よ!それで殺されてたらお終いじゃないのさ!鉄扇!」
その姿は見間違う事なく鉄扇ちゃんだったの。
鉄扇ちゃんは女妖怪の大ボスを名乗り、孫悟空達とも戦友なの。
干支十二宮殿でも私達を助けてくれて、本当に強かった。
「はっ!!」
その時、私は後ろで声を発していなかった沙悟浄に気付いたの。
中でも沙悟浄は鉄扇ちゃんとは親身な仲だったから。
すると沙悟浄が弱々しく呟く。
「い、今、・・・何て?」
顔面蒼白で、その現実をまだ信じられない様子だった。
全身が震えているのが分かる。
「さ、沙悟浄」
私の声は聞こえてなかった。
そして沙悟浄はまた声を発する。
「今、何て言いました?」
その返答は誰も返さなかったの。
返せれなかった。
鉄扇ちゃんの姿をした喰殖覇蛇はナタクに向かって挑発する。
「この俺を殺せるか?ナタク!」
その問いにナタクは答えたの。
「無論だ!」
その直後、喰殖覇蛇とナタクは同時に攻撃を仕掛ける。
共に強大な気を身に纏い、上空に飛び上がる。
その時だった。
「今、何て言ったかと言ってるんだよぉー!」
沙悟浄が普段の丁寧な言葉とは違う荒々しい声で叫んだの!と、共に私達は目を疑う。
上空で喰殖覇蛇とナタクが拳を衝突させようとした時、その二人の間に新たに割って入って来て、二人の拳を受け止めた者がいたの。
「何だと?」
「何だ!お前は!?」
ナタクも喰殖覇蛇も驚きを隠せなかった。
何故ならその者はナタクと喰殖覇蛇の二人分の攻撃力を受け止めたのだから。
しかもその正体が!?
「嘘?沙悟浄?貴方、どうしちゃったの?」
弱小妖怪であるはずの沙悟浄だったの。
そんなこんな。
次回予告
えっ?沙悟浄の身に何が起きたのか?
ナタクと喰殖覇蛇の最強対決に最弱の戦士が今!




