蓬莱国の暗殺者!?
楊善は蓬莱国の姫、幸楽公主と共に
蓬莱国の暗殺者の現場に遭遇。
その正体はまさかの?
さてさて、私は楊善。
私は蓬莱国の暗殺事件に直面してしまいました。
その犯人がまさかの蓬莱国の世子。
「冗談ではなさそうですね?」
「冗談?あはは!余はこの蓬莱国の王であるのだ。何をしようと許されるのだ。今からお前を斬り刻んだとしてもな?」
「それは王として失格ですね」
「失格とな?この王を前にしてほざいたな?」
「それにまだ世子ですよね?」
「お前、無礼だぞ!」
世子は両手に剣を手に持つと襲い掛かって来る。
「ば、馬鹿な!?」
世子の剣先は空を斬り、まるで当たらない。
風を斬っているようだろう。
私の動きは残像を残しつつ移動し、世子の手首を手刀で打ち剣を落とさせた。
「お、おのれ〜!この女ぁ!!」
そう言えば世子は私をまだ女性だと思っていたのでしたね?
けれど私は突然背後から掴まれる?
「えっ?」
気配はなかった。
それもそのはず、私を掴んだのは世子に眼球を抜かれ惨殺された女性だったからだ。
「死人を使うとは?」
これは仙術の類い。
蓬莱国の世子が仙人が何年もかけて会得する術を容易く使うとは有りえません。
「きゃあああ!」
幸楽公主の悲鳴が部屋中に響く。
すると部屋の壁が崩れ落ちて、同じく眼球のない死人が這い出て来たのです。
「今まで余が集めて来た収集品だよ」
「殺した者を壁に埋めていたのですね。私、少々胸糞悪くなりました」
「あははは!今にお前も同じ姿にしてやろう」
すると世子が命じると死人達が私達に襲い掛かって来たのです。
「よっと!」
私は死人の動きを躱しつつ幸楽公主を抱きかかえる。
「少し騒がしくなったみたいですので外に出ますよ?お付き合いください」
「は、はい。楊善様!」
私は幸楽公主を抱えて外の通路に飛び出す。
けれど、
「どうやら王宮はもう」
通路や柱が崩れ落ちては、同じく死人達が這い出して来て襲い掛かって来たのだ。
「どうやら逃げ場がないようですね。仕方ありません」
すると私の女装の衣が全身から消えていき仙闘衣へと変わっていく。
「まぁ〜」
幸楽公主は男装の私の姿に見惚れていた。
「死人なので手加減は致しません!」
私は懐から取り出したのは宝貝と呼ばれる仙人や天界人が使う武器。
そして私が選んだのはこの宝貝。
「宝貝・火竜鏢」
手裏剣のような火竜鏢を投げ付けると煙が立ち込めながら死人に突き刺さると跡形もなく爆発していく。そして数十本の火竜鏢が私の手から拡散して飛んで行くと全て死人に命中して爆発する。
「凄いですわ」
「造作も有りません。しかし死人以外も使えるなんて、貴女のお兄様は何者なのです?」
そこには死人以外に傀儡に思える人形が数体立っていた。
しかも私が投げた火竜鏢を電気を放ち破壊した。
「あれは黄巾力士と呼ばれる仙界の傀儡です。意志が無く、命令に忠実に攻撃をして来ます」
「私の兄上にあのような力はなかったはず」
「そうですか。なら何者かが世子様に危険な玩具を渡した者がいるって事ですね」
「そんな・・・」
すると黄巾力士達が刀を振り回し斬りかかって来た。
流石の私も幸楽公主を降ろして腰の刀を抜いて受け止める。
「くっ!」
予想以上の怪力だった。
「こう見えても私、剣術にも自信ありめしてね!」
振り払った剣が黄巾力士を胴体から下半身を両断した。
そこに左右からも別の黄巾力士が斬りかかってくる。
「セェイー!」
私は羽毛のような軽々しい動きで飛び上がり躱す。
直後、至近距離から投げた火竜鏢が黄巾力士の首元に刺さり爆発した。
けれどまだまだ現れて来る。
「何事だぁー!?こ、これは、ぐわぁ!」
騒ぎに気付いて起きて来た蓬莱国の兵が駆け付けるも、死人に襲われて息絶え、その兵士達も死人として操られてしまう。
「このままでは被害が大きくなるだけ。ならば!」
私は再び懐から宝貝を手に取り神気を籠める。
「宝貝・草縛種」
それは種?
私の神気を吸収した種をばら撒くと、種から草が伸びて来て死人や黄巾力士に絡み付き拘束していく。
そして草と同化し完全に動きを止めた。
「さてと、問題はこれからですね」
その視界の先には世子がいた。
「玩具の兵士は役に立たない。役立たずだ!」
すると世子の周りに無数の剣が宙に浮く。
「ならば余が自ら刑を与えてやろう」
「お兄様!お止めください!どうなさってしまったのですか!」
幸楽公主の訴えに耳を貸さずに無数の剣は操られて飛んで来たのです。
「やはり仙術。操浮剣ですね?」
私は向かって来る剣を全て巧みな剣捌きで弾き返す。
軌道を変えて全方向から向かって来る無数の剣に対して、印を結ぶ。
「本当に、しつこいわ!」
私から発した神気が四方八方から迫る剣を塵に変える。
それは私の掌に置かれた宝貝・錆鋼光の力。
「馬鹿な?王の剣が消えてしまっただと?お前は一体何者なんだ?」
初めて動揺する世子に私は答える。
「言いませんでした?通りすがりの絶世の美形ですよ。ふふふ」
私は手にした剣を世子に対して振るった。
「うがぁああ!」
斬り裂かれて胸元が露わになる。
「アレは?」
その時、露わになった世子の胸元に見えたのは人面草だった。
人面草は世子に代わり口を開き喋り出す。
「おのれぇ・・・この世子であり、次期王の世に何と許し難い事を!許せん!」
「残念ですが私は神族です。貴方に天罰を与えるには相応しい格を持っていますよ」
「な、なぬ?神だと?そんな馬鹿な?」
「見て分かりませんか?この神がかりな美貌は天界でも最高峰と言っても過言ではありません。まさに美の化身です」
「あははは!そうか、神か?神も魔物もさほど変わらぬ。ならば余にも手はあるぞ?」
すると私の足下が光出して私は動けなくなったのです。
「こ、これは?」
私の身体から力が抜けていく。
「黄河捕縛光」
それは神をも封じ込める結界だった。
「あははは!お前が神であろうと、その結界からは逃れられまい?」
しかし私は結界の中で平然としていた。
「馬鹿な!?何故結界の中で平気なのだ?」
すると、背後から声がする。
「いえいえ結界に捕らわれたら私も危なかったですよ?」
「馬鹿な?お前は結界の中にいるはず?何故?」
同時に結界の中の私の姿が消える?
「宝貝・幻像投影」
結界の中の私は宝貝から映し出された幻だった。
そして私は掌に神気を籠めて世子の胸元に現れた人面草を掴む。
「は、離せ!無礼者ぉおおお!」
私は世子に魂を同調させてみた。
「どうやら人面草が世子様の肉体を操っていたのですね?既に世子の魂は存在していない」
その言葉に幸楽公主は涙を流していた。
「お願い致します・・・兄上様を安らかに眠らせてあげてください、楊善様・・・」
私は頷き、掴んだ人面草を発火させた。
「うぎぁああああ!おのれ~しかし主様がお前達を、かなら、ず・・・」
断末魔をあげて人面草は消滅した。
「どうやら黒幕がいるみたいですね」
その検討は付いていた。
この蓬莱国を古くより王の側近として仕えていたという魔道師だった。
「さて、一度顔合わせしないといけませんね」
と、私の方は順調ですが法子さんの方は如何なものでしょうかね?
次回予告
再び法子ルートになります。
法子は蓬莱国の謎に迫れるのか?




