法子の成長に阿修羅の死の危機迫る?
影一族と月兎一族の所で厄介になる法子一行。
覇王復活前に出来る事はある。
私は法子
私達は覇王討伐のために自らを見直し修行を行っていたの。
恐らく覇王ってのは私達が今まで戦って来た化け物よりもずっと強いと思うから。
孫悟空と八戒、沙悟浄は阿修羅一人を相手に組手をしていたの。三方向から繰り出す攻撃を阿修羅は全て紙一重で躱しきる。
孫悟空は如意棒を振り回し、八戒は釘鈀で攻撃する。
そして沙悟浄が降妖宝杖を地面に突き刺すと、地面から水流が噴き出して阿修羅の躱す方向を邪魔する。
「降妖宝杖は私の水仙鞭杖と同様以上の力を持っています!この降妖宝杖をもっと使いこなせれば私だって強くなれるかもしれません!」
そこに八戒が釘鈀を地面に叩きつけると地盤が揺れて阿修羅の動きを止める。
「オラがもっと強ければ!」
八戒は強くなる事に真面目に取りかかっていた。
瑠美ちゃんの死は八戒の記憶から消えていても、その想いと責任は無意識に残っているのかも。
「阿修羅ぁー!」
孫悟空は着地と同時に如意棒を振り回して攻撃を仕掛け阿修羅は指に黒い気を纏わせ受け流す。
四人の実践的な組手を見て月兎一族の戦士だけでなく影一族の戦士や青鬼一族の戦士も言葉が出ない。
孫悟空や阿修羅は勿論、八戒と沙悟浄もレベルアップしてるのね。
そして私も自分自身の強さの探求をしていたの。
正直、蛇神なんかと肉弾戦なんかしたら人間の私なんてイチコロよ。
ゾッとするわ。
それに筋肉を付けるは嫌なの。
だってさぁ~
これでも私は花の十六歳よ?
マッチョガールは・・・まだ早いわ
それに!もっと違った強さがあるはずだもん。
私は目の前に並べた龍神の神具を眺める。
幾つかある神具を組み合わせる事で使用用途も増えて相乗効果もみられる事は実戦で分かった。
空を自在に飛ぶ事が出来る羽衣は思ったより飛行テクニックが必要なのよね。
使用方法は羽衣に自分の気を流し込むと羽衣は浮遊するのだけど、自在に飛ぶためには気のコントロールが必要不可欠。それこそ気弾を飛ばした後に軌道を変えたり持続時間を長く出来なくては駄目なの。途中で気が尽きれば落下するし、コントロール出来ないと浮いてるだけなの。
さて、そこで龍神の魔石が嵌められた手首と手足のブレスレットが使えるのよ。これは私の気を増幅させてくれる。これさえあれば気の持続問題はクリアしたけれどコントロールは私次第よね。
戦いに関しては龍神の錫杖は破壊力抜群。魔王級とも渡り合えたしね。
それに龍神の数珠は霊気を籠めて魔弾として弾くのだけど、いくら使っても減らないから超お得なのよ?因みに龍神界での用途なんだけど龍神の数珠は切れた時に無くしても問題ないように増えるだけの品物だとか。ようは使い方よね?
他には龍神の術札。
自分で作った札を札袋に入れると中で同じ札が増えているの。実験の結果、一枚に対して五百枚くらいかな?さっき玉龍君に数えて貰ったのよ。
後は龍神の独鈷杵。
これは龍神の力が籠められていて錫杖よりも破壊力抜群なのだけど、これは私の霊気をかなり奪われるから一撃必殺に使うしかないの。
後は龍神の勾玉かな?
勾玉に関しては実は私も何に使うか知らないのだけど、何か龍神城の宝物殿に厳重に置かれていたもんだから、何かな〜?って思って手にしていた所に帰りの時間になったと龍神の兵士さん達が私を探しに来たもんだから慌ててポケットに入れたまま持って来ちゃったのよね?だから使い方とか聞けなかったの。いつか返さないと駄目かしら?やっぱり。
あ、これは不本意の事故だから決して泥棒じゃないわよ!
必ず後でこっそり返しに行くから!
だからチクらないでください。
お願いします。
さて、話を戻すわよ?
私は私自身のレベルアップのために試行錯誤しています。とにかく私の長所を活かした戦い方が手っ取り早いわ。私の武器は龍神の武器の他には師匠から教わった退魔の術とお父さんから教わった合気道よね?これらを組み合わせた戦い方って何だろう?
「う〜ん?」
そこで私は気付いたの。
私自身気付かないでいた私自身の優れた才能を。
それは、
「観察力よ!」
私は今までの戦いを振り返り、この観察力をもって死線を潜り抜けて来たと言っても過言じゃないわ!
そこで私は始める。
観察力の修行を!!
「じぃ〜」
私は離れた場所から孫悟空を観察する。
もしかしてら分かるかも。
孫悟空のヒ・ミ・ツを!
孫悟空は修行を終えた後、皆で集まって私達と食事を取っていたの。
肉を食べて、酒を飲んで、肉を食べる。
「ふむふむ。肉好きなのね?」
そして孫悟空の行動観察が始まる。
そんな私の怪しい行動を見て、
「法子はん、何やってるらか?」
「何か孫悟空兄貴に文句でも言いたいのでは?」
「くわばらくわばら」
八戒と沙悟浄は見ない事にしたの。
当の孫悟空は鈍感らしく気付いてはいなかった。
さてと?
私は孫悟空の観察を続ける。
孫悟空は普段は寝てる事が大好きで、旅の最中長居する場合は一日中寝てたりするのよ。
基本的に面倒くさがりで、寝たまま沙悟浄に命令しては欲しい物を取りに行かせたりするもんだから私が頼み事を沙悟浄にしたい時に使えないのよ。
「馬鹿やろー!てめぇ!豚ぁ!」
「なんらぁ?猿!」
それに感情の起伏が激しく、今みたいに食べ物の取り合いで八戒と喧嘩ばかりするのだけど、
「なぁ?これ美味いだろ?」
「こっちも美味いから食ってみるらよ」
「本当か?おっ!確かに美味いぞ!」
「らろ?」
時間が経てば直ぐに仲直りするのよ。
観察するに空気読めない上にトラブルメーカー。
さっぱり二重人格なところなんか・・・
それから、我が強いから私達の言葉なんか聞く耳もたなかったり、
そうかと思えば言い分が変わってたりするの。
「あの時はそう思ったが、やはり正しいのは今の俺様の言い分なのだ!」
これだけ見ると問題児のように思えるけれど、不思議と嫌われないのよね?
仲間思いだし、信頼度はあるし。
基本的には警戒心強いけれど一度仲間や友達と認めた後は命を張る男気があるのよね〜
相手が弱気な時は支えて、強気な相手にはガツンと言い合う。
西郷隆盛さんがそんな感じだったとか本で読んだような?
相手に合わせた計算高い所も見え隠れするの。
まさか実は全て計算なの?
それからそれから?
実際、孫悟空は天才肌だと思うわ。
私達が難しい困難に直面した時に思いがけない発想で解決するのよ。
「わかったわ!!」
私は孫悟空についてある真実を突き止めたの。
「もしかしたら孫悟空は・・・」
と、そんな感じで次は八戒の観察をする。
八戒は基本、難しい事は考えないマイペース型。
目立ちたがり屋で気分屋だから、直ぐに孫悟空と喧嘩ばかりするのよ。
それに大食漢の変態スケベ!
旅先で女性のお尻ばかり追って嫌われる度に次のお尻、じゃなくて女性を追いかけ回すの。
見ている私のが恥ずかしくなるわ。
もうエロ豚なの!
けれど、八戒は私達を驚かせるくらい引っ張ってくれる時があるの。
戦闘中に臆病で逃げ隠れするくせに、皆を鼓舞させ、イザって時は身を呈したりするの。
「なるほどねぇ〜」
次に沙悟浄を観察する。
まぁ、沙悟浄は観察する必要はないかな?
でも簡単に説明すると、気配り上手の真面目屋さん。
思っている以上に正義感に強く優しいかな?
趣味は掃除とか料理の家事全般。
本当に役に立つパシリ・・・じゃなくて仲間よ!
その辺りは玉龍君と被るわね。
まぁ、臆病な所は二人とも戦闘向きじゃないけど治癒術や薬師としても優れてるから旅には必要なの。
「やっぱりねぇ〜」
最後に阿修羅かな?
とにかく阿修羅は強いの!
孫悟空でさえガチで敵わないのだから。
で、基本怒る事はないけど、私になんかあった時にキレた時は手がおえないのよ。
一見完璧に見えるけれど、ちょっと問題な所もあるのよね?
阿修羅は何か私に対して特別な感情持ってくれてるみたいだけど心当たりないのよね?
旅中は私の傍から離れないのだけど、たまに「一人にして欲しい」と言うと部屋で膝を抱えてジッとしているのよ。完全にインドア派ね?
「そっかぁ〜そっかぁ〜」
私は一通り観察を終えた後に紙に書き出しながら図形を書き、線を引きながら〇☓を書く。
そして私は悟りきり観察結果を一人で叫んだの。
「孫悟空は二重人格のAB型!」
「八戒はO型かと思ったけど実はB型よ!」
「沙悟浄と玉龍君は安定のA型ね」
「そして阿修羅は間違いなくO型だわ!」
そう。
私は皆の血液型調査をしていました。
これ絶対当たるわよ?バッチリ!
「けど私が孫悟空と同じAB型てのが納得出来ないわよね?私と孫悟空なんか全然似てないのにさ」
私はボヤいていると背後から突然声がしたの?
「そこの〇☓ってどういう意味だい?」
「えっ?これは相性よ?」
私は振り向きながら答えると背後には阿修羅が青褪めた顔で立っていたの。
「あ、阿修羅?」
すると突然阿修羅は自分自身に傷を付けようとする!?
「な、何やってんのぉよ〜??」
「僕は法子と相性悪いなら、こんな血なんて全て抜き取ってやる!こんな血なんかいらない!」
「ちょっとちょっとちょっと〜」
「僕なんてぇ〜!」
「阿修羅ぁ〜」
その後は私が叫んでいる事に気付いた孫悟空達が事の大きさに慌てて止めに入ったのだけど、阿修羅の暴走は本当にもう大変でした。
私達が一生懸命打倒覇王対策に尽力していた時、世界は既に動き出していたの。
それは破局への幕開けだった。
砂埃が舞い上がり、異様な妖気が地上全土に出没していく。
それは世紀末の始まりだった。
村一つが巨大な化け物によって飲み込まれた目撃談。
それから国が障気に覆われた後に残された国には人一人消えていたとか。
それは人間の世界だけでなく妖怪世界も震撼させる。
それは私達と関わった者達にも脅威が迫っていたの。
ここは人間の王が支配する車遅国。
そこには三人の妖怪が官僚を務めていたの。
それは私達と共に北の三魔王討伐に力を貸してくれた虎力仙さんに鹿力仙北さんと羊力仙さん。
「私達の防壁がもうもちません!速やかに脱出する事をオススメ致しますぞ?王よ!」
「う、うむ!」
人間の王は側近に連れられて城を捨てる覚悟を決める。
「早くせねば防壁が飲み込ま・・・」
その瞬間、城を守る結界が砕け散り車遅国は障気に飲み込まれていったの。
さらに氷国地帯の中心に聳え立つ妖怪城。
「兄さん!早く!」
「くそぉ!くそぉ!何なんだ!奴らは!」
あの金角児と銀角児ですら突然起きた襲撃に襲われていたの。
そして、
「うわぁあああ!」
追われていた二人は氷山から奈落の底へと落下して行く。
そこからも例の障気が立ち込めていた。
場所は変わり、ここは空を浮遊する天空の城。
「まったくもぅ〜蛟魔王の奴、急用が出来たからって私達の特訓を中断して何よ!私達を強くしてくれるんじゃなかったの?」
「別に私は強くなんてなりたくないわよ!私はダーリンと幸せに過ごしたいだけよ」
「それより今日の分の蛟魔王から与えられたノルマを終わらせておかないと、また酷い目に合わされるわよ?白骨乙女」
「あ〜嫌だわ〜」
それは鉄扇ちゃんと白骨乙女さん。
二人は干支十二神殿での戦いの後に蛟魔王さんに無理やり連れ去られ修行をつけて貰っていたの。
「!!」
その時、この天空の城に何か異様な者が侵入した事を感知する。
〈白骨乙女よ、何者かが近付いて来てる〉
その声は白骨乙女さんの魂に宿る守護霊であって彼氏さんの錬体魔王さん。
「私も気付いたわ、ダーリン。鉄扇?誰かお客さん来る予定あったかしら?」
「い〜え!お呼びでない来客よ!」
二人は振り向き構えると、目の前には巨大な影が口が開き迫っていたの。
天空城が爆発して崩壊し崩れ落ちる。
二人の安否は?
それは世界中の生きとし生ける者への挑戦状。
突然の襲撃だった。
しかしそれは地上界だけでは済まなかったの。
そこは天界。
神々が住まう聖地。
突然天界が障気に覆われていく。
そして天界の中心に聳える須弥山の最上階にまで昇って行く障気が急上昇していき覆い隠す。
そこは最高神が住まう善見城が存在する。
その玉座には天界の王が座していた。
王は肩肘を付き、
「この私に届くか」
すると天井の空間が歪み、何者かの姿が飛び出して来たの。
その者は天界の王に向かって斬り掛かる。
その一撃は確実に天界の王を一刀両断するかに思われた。
しかし!
「!!」
天界の王も合わせるかのように剣を抜き、侵入者の剣と衝突したの。
その衝撃は天界を揺るがす。
「お前が天界の王だな?面白い!やはり世界には俺を奮わす猛者が残っていたようだ!」
その侵入者に天界の王は問う。
「お前が蛇神の王、覇王か?まさか早々に私の元に手を出して来るとはセッカチだな?」
「ふふふ。安心するが良い。天界の王よ?今日は挨拶に来たに過ぎん。お前との対戦は最後に残しておくつもりだ」
その者は覇王!
蛇神の王にして世界を滅ぼす元凶!
「覚えて置くが良い!俺の名は那我羅。覇王・那我羅だ!」
覇王・那我羅は剣を引くと、名を告げると同時に天界の王の前から姿を消す。
まさかこの時、天界の王と蛇神の王が一戦交えたなんて仏様もおったまげるわ。
そこに四人の武神が慌てて入って来る。
天を守護する四天王。
「天よ!侵入者が・・・」
言い終える前に、その惨状から何が起きたか察したの。
「追って討伐しますか?天よ」
「今はまだ良い。奴は言った。この私は最後にするとな?なら、まだ地上にやり残した事があると言う事だ。それまで待っていてやろうではないか!だが、あ奴が先んじる前に現れる者は恐らく。ふふふ」
まるで全てを見透かしているかに思える天に四天王達は困惑する。
覇王・那我羅は天界より地上の自らの城へと戻ると、そこには蛇神達が集まっていた。
側近の白蛇の巫女は覇王の前に膝をつく。
「どちらへ行かれていたのですか?覇王様!」
心配する白蛇の巫女が問いただすと、
「ほんの少し挨拶をして来た。天界の王にな。なかなかの使い手であったぞ?この世界で唯一俺を楽しませるのは奴に間違いあるまい」
「そ、それでは天界に攻め込みますか?」
「いや、それはまだだ」
「それはどういう?」
「感じるのだ。まだこの地上に俺を楽しませる猛者がいるとな。俺の本能がそう告げている」
「そんな、有り得ません!覇王様に楯突く者が地上に残ってなどいるものです・・・か・・・」
一瞬、白蛇王の脳裏に浮かんだのは過去に現れた救世主の男の存在だったの。
しかし有り得ない。
「あの男は間違いなく死んだはずだわ・・・」
しかし不安が過ぎる。
もし万が一にでも、再びイレギュラーな事が起きれば覇王の身に再び影が過ぎる。
白蛇の巫女は立ち上がると配下達に叫ぶ。
「今より地上全土を覇王様に捧げる」
蛇神達は覇王に忠誠を捧げた。
今、この場には覇王直属の戦士が揃い踏みしていたの。
覇王の側近として白蛇の巫女。
その下には覇王に特別な待遇を貰ったマダムとマダラ。
この二人は特殊な存在なの。
そして覇王の血を分け与えられて強力な力を手に入れた八人の蛇神。
覇蛇の力を持つ八蛇王。
さらに天蛇王が三人と地蛇王が三人の合わせて六名からなる天地六蛇王が存在する。
これが覇王直属の蛇神の王達。
そこにはまだ白蛇王直属の白蛇の法師の他に蛇神の中の将軍級。
以下八百万の蛇神が集まっていた。
この蛇神軍が今この時に地上全土へと放たれると言うの。
私達はこの急展開をまだ知らない。
そんなこんな。
次回予告
次話から覇王と法子一行の戦いが繰り広げられる。
それは地上界だけでなく、天界や竜神界をも巻き込んでいく。
転生記史上※過酷な戦いが始まります。
※転生記
※天上天下美猴王伝説
※唯我蓮華~破壊神として呼ばれた少年~
全ての登場キャラと伏線が回収されていきます。




